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12 Gates City  作者: 澤群キョウ
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237/244

   _X19話までの人物ファイル

〇フェリクス・ラクト /19

 探索者の青年。迷宮都市を訪れてすぐに大失敗をしたが、今はカッカーの屋敷で少しずつ実力をあげている。

 剣の腕はそこそこだが、剥ぎ取りの腕は上々。様々な経験から料理も上達し、誠実な性格から仲間たちの信頼もあつい。

 

〇ニーロ /17?

 赤ん坊の頃から魔術師になるべく育てられた青年。

 無彩の通り名で呼ばれる有名人であり、樹木の神官長の良き相棒であるとも思われている。

 かつての仲間、ピエルナの行方を捜し、失踪に関わっているであろうジマシュ・カレートを探っている。


〇マリート(イブソル) /29

 慧眼の名で知られる剣士。ニーロやキーレイの探索仲間だが、重度のコミュ障ゆえに出番は少ない。

 料理上手で手先が器用。本編で語られていないが、マリート作の革製品の売れ行きはかなり良い。


〇ウィルフレド・メティス /38

 迷宮都市に流れ着いた手練れの戦士。きれいに整えた髭がトレードマークであり、美髯の騎士と一部では呼ばれているんだとか。

 ニーロの家で居候として暮らしており、魔術師ロウランとの仲も良くなっているようだ。

 息子を名乗る少年がやって来たが、人違いだと追い返している。

 ブルノー・ルディス、リーガー・エルセンの名があがっているが、本名はいまだ不明。 


〇キーレイ・リシュラ /28

 探索歴二十年を超え、いまだに命を落としたことがないという理由で「不死の神官長」の通り名がじわじわ浸透中の樹木の神官。薬草業者リシュラ商店の長男坊でもあり、街で一番の有名人。

 街の人々の為に働く律儀な男であり、魔術師ホーカ・ヒーカムの調査を引き受け、ロウランと共に屋敷を調べていた。

 まったく身に覚えのない恋の噂を振りまかれ、行く先々で下世話な質問を受ける羽目になり、今は鋼の精神力で耐えている。


〇デルフィ・カージン /23

 もともとは鍛冶の神に仕えていた神官。幼馴染のジマシュと共に迷宮都市へやって来て、友人のうちに底知れぬ闇を感じて離れたものの、連れ戻されたり逃げ出したり、相棒を失ったりすることに。

 ニーロの頼みに応じるつもりが、接触は失敗。ギアノに頼まれてヘイリー・ダングを訪ねたが、あまり力にはなれずに終わったような気がしている。

 逃亡中に支えてもらったことで考え方に変化があり、雲の神に仕えることになった。

 潜伏先だった薬草店での勤務はまだ継続中。


〇ジマシュ・カレート /24

 デルフィの幼馴染であり、他人の不幸をこよなく愛すソシオパス。

 他人を陥れることに躊躇がなく、罪悪感を抱かせるのがなによりも得意。

 狙うのは簡単に操れそうなタイプのみで、相性の悪い者とはまともに話もしない。 

 大勢いた部下はすべて失い、今は一人で行動中。


〇カミレイル・ダル・エッセ(カミル) /16

 カッカーの屋敷で暮らしている探索者。隣国スアリアの出身で、冷静な鋭い感覚の持ち主。

 スカウトとして活躍しているが、「赤」の探索で大きな失敗をし、基礎を見直しながら再び高みを目指している。

 お試しで周囲に親切に振舞った結果、案外優しい人みたいと思われるのに成功した。

 

〇コルフ・ヒックマン /17

 カッカーの屋敷で暮らしている探索者。魔術師を目指し、最初はホーカ・ヒーカムに師事していたが、屋敷の異常な様子に考えを変え、今はグラジラム・ポラーのもとへ通っている。

 「赤」での失敗で怪我などは負わなかったが、あまりの惨状に一時は命を諦め、仲間に励まされてなんとか危機を乗り越えた。

 信頼できる仲間の大切さを知り、出会いへの感謝は深まったようだ。


〇アダルツォ・ルーレイ /21

 雲の神に仕える神官。小柄で童顔な為、子供と間違われることが多い。

 好奇心から迷宮都市を訪れ、探索で失敗し、長い間娼館の下働きをさせられていた時期がある。

 妹アデルミラと共に戻ってきてからは、フェリクスたちと組んで迷宮に挑んでいる。

 とても優しい性格だが、様々な失敗から成長し、強い心を持つ神官へパワーアップ中。

 フォールードの見守りもしっかりとやっている。 


〇マティルデ・イーデン /16

 幼馴染のマッデンと共に迷宮都市へやって来たものの、ふらっと入ってみた「緑」の迷宮で突如襲われ、ティーオに助けられた少女。

 記憶を失ったり、男性恐怖症になってしまったりしたが、持ち前の天真爛漫さでマージ、ユレーに可愛がられていた。

 いくつものトラブルが重なった末にホーカ・ヒーカムの手に落ち、最後はロウランに記憶を消され、魔術師への憧れを失い、故郷へ戻っていった。


〇ヌエル /21

 スカウトとしてそれなりの腕を持つ青年。マージの親友であり、ジマシュの配下でもあった。

 焦りや嫉妬心から大きな失敗をし、酷い怪我を負って、マージとユレーに匿われていたが、ヘイリーに正体を見抜かれて、今は調査団に拘留中。

 ヘイリーから説得を受け、とうとうオルヴェの名を打ち明けている。


●マージ(ジャファト) /20

 女装をして暮らしていたスカウト。男性として生まれたが、心は完全に女性であり、ウィルフレドに恋をしていた。

 親友であるヌエルを見捨てることができずに面倒をみていたが、金策の為に出かけた探索で命を落としている。

 ユレーにとっては妹のような存在であり、心の中ではっきりと生き続けている。

 

〇ユレー・クルドン /25

 元は探索者であった女性。集団で迷宮に挑む団体の一員だったが、偶然の出会いからマージ、マティルデと共に暮らすようになった。

 非常に面倒見がよく、家事の手際も良い、頼りになる姉的存在で、レテウスのもとにも家事を教える為に通っていた。

 同居が解消されてから、マージが命を落とし、ヌエルが調査団へ連れていかれ、マティルデは行方不明と散々な状態に。

 ようやく再会できたマティルデの激変ぶりに心を痛め、ギアノを頼ってなんとか問題を解決している。

 記憶を失ったマティルデを故郷へ送るため、迷宮都市を去って行った。


〇サークリュード・ルシオ(クリュ) /20

 世にも美しい探索者の青年。ぱっと見では誰もが女性と間違えるほどの美貌を持ち、苦労しながら生活している。

 家族から排除された過去を持ち、迷宮都市に流れ着き、探索者として暮らすと決意したが、流水の神官と酷似した姿をしていたせいでホーカ・ヒーカムの屋敷に長い間囚われていた。

 流水の神官チュールと偶然顔を合わせ、悩みを相談した結果、少し成長できたようだ。

 過去のアダルツォへの裏切りから問題児扱いされていたが、言動を改め、評価を少しずつ良くしている。

 

〇ロウラン /?

 はるか西方から流れてきた夜の神官、ラフィ・ルーザ・サロの中に潜んでいた魔術師。

 いつの間にやら体を乗っ取り、自由気ままに迷宮都市をエンジョイ中。

 並ぶ者のないほどの魔術の腕を持ち、良い仲間を得てすべての迷宮を踏破してやろうと考えている様子。

 マティルデに起きた問題を解決し、ホーカの屋敷の鍵を手に入れたようだ。

 美味しいものが大好きで、話を聞かない馬鹿が大嫌い。努力をしない人間はもっと嫌い。


〇フォールード・ナズ /16

 手の付けられない暴れん坊として、神殿へ預けられた若者。

 連れていかれた神殿でチュールに出会い、その瞬間改心した。

 クリュを目の前にすると、「チュール様じゃないのにどう見てもチュール様」なせいで行動がバグってしまう。

 騎士であったアークに稽古をつけられ、剣の腕はかなりのもの。仲間たちにとっては頼れる戦士であり、将来有望な探索者でもある。


〇ポンパ・オーエン /34

 少し前まではかなり派手な髪型で目立っていた魔術師兼罠の研究家。今はスキンヘッド。

 圧が強い割に押しに弱く、何度かトラブルに巻き込まれていた。

 身柄を保護する為に調査団で匿われているが、自由にブラブラしすぎて煙たがられている。

 ヘイリーとガランはちゃんと相手をしてくれるので、会話が弾んだ結果有用な情報を提供できた。

 

〇ノーアン・パルト /23

 もとはポンパの協力者であった探索者。腕の良いスカウトであり、フットワークが軽く、人柄も良い。

 本人いわく、やる気がなさすぎるせいで家を追い出され、迷宮都市に流れ着いたとのこと。

 怒りの感情を嫌い、なるべく機嫌よく過ごせるようノーアンなりに努力をして暮らしている。

 ロウランやニーロからの頼まれごとには快く応じているが、一度見限った人間は二度と相手にしない冷淡な面もある。

 

 ☆


◇アデルミラ・ルーレイ /18

 雲の神官の少女。アダルツォの妹であり、兄同様小柄で童顔、子供と思われるのが悩み。

 一度は故郷に帰されたものの、フェリクスの妹を救い、甥である赤子を連れて迷宮都市へ。

 以来カッカーの屋敷で暮らすようになり、ギアノと恋仲になった。

 

◇ティーオ・ミオ /16

 元は探索者の青年。今は探索は卒業して、マリートの家を譲り受け商売人になった。

 迷宮の中で命を救ったマティルデと良い仲になれないかなとぼんやり考えていたが、今は店を手伝うティッティと割といい感じになっている。


◇ギアノ・グリアド /20

 南の港町カルレナンからやって来た万能家事男。探索者になるつもりだったが、カッカーの屋敷に招かれ管理の仕事を請け負っている。

 器用で人当たりが良く、親切に振舞う為、大勢から信頼される存在になってきた。

 究極のモブ顔で人違いをされやすいのだが、しっかりと縁ができた者は二度と間違えなくなるらしい。

 市場で出会ったいろんな地方の商人からレシピを聞いて、新たな味を生み出すのが最近の趣味。

 

◇カッカー・パンラ /45

 樹木の神殿の前神官長であり、聖なる岸壁として名を轟かせた元探索者。

 自身の屋敷を若者たちの為に解放し、今は探索の訓練所になる新たな施設を建設中。


◇ヴァージ /27

 カッカーの妻であり、元探索者。凄腕のスカウトであり、グラマラスな美女でもある。

 今は二人の娘と、フェリクスの甥であるメーレスを育てるのに忙しい。

 

◇シュヴァル /11

 「紫」の迷宮で息絶えていた少年。デルフィに救われ、あれこれあって今はレテウス・バロットと共に暮らしている。

 攫われたキアルモ領主の娘が母であるとわかり、レテウスが手紙を送って存在を知らせた。

 顔は母に生き写しだが、親分気質は完全に父譲り。

 今は王都北方にあるキアルモへ遠征中だが、なにがあったのかなかなか帰ってこない。


◇レテウス・バロット /18

 王宮で見た戦士、ブルノー・ルディスを探しに迷宮都市にやって来た青年。

 なんだかんだで勘当されて、シュヴァルの養育を引き受け庶民暮らしを続けている。

 シュヴァルの危機を救い、これまでになかった様々な経験を重ね、精神的に大きく成長中。

 結構な剣の腕があり、カッカーの屋敷で暮らす若者たちの指導も引き受けている。

 現在はシュヴァルの旅に同行中。


◇ヘイリー・ダング /21

 王都で騎士として働いていたが、妹の死を受け、迷宮都市へ。今は調査団員として仕事に励んでいる。

 非常に勘が鋭く、結構な勢いで悪の存在に気付き、調査団の形を変えている。

 鋭い目をして街を見廻っており怖がられているが、ヘイリーの姿を頼もしいと考え相談を持ち掛ける市民もじわじわ増殖中。

 ちなみに最新話でマージの墓に花束を供えていてくれたのはヘイリーで、マージの好みからはちょっぴり外れている。


◇ガラン /24

 調査団で働いている下働きの男。孤独なヘイリーに寄り添い、傷つきながらも正義の為に動こうとする姿に心を動かされ、捜査などを手伝う助手の立場になった。

 情報をまとめて伝える能力に長けており、勢いのまま進もうとするヘイリーの良きストッパーにもなっている。


◇メハル /15

 薬草業者ミッシュ商会で働いている少年。故郷から逃げ出し、迷宮都市に辿り着いたもののどうしたらいいのかわからず、蹲っていたところをデルフィに救われ、神官の協力者になった。

 働きぶりは真面目で優秀、「緑」の採集班の戦力として活躍するまで成長している。

 小柄で幼い容姿をしており、年よりも若く見られるのが悩みの種だが、そのお陰で大人たちからは可愛がられ、働き始めたばかりの少年たちも話しかけやすく、頼られるように。 


◇ルンゲ・エーリング /19

 薬草業者ミッシュ商会で働く、「緑」の採集班のリーダー。

 口調は荒っぽいが採集の能力は高く、店からの評価は高い。

 故郷に病弱な弟と扱いの難しい兄がおり、どうやって支援するかが今の一番の悩み。

 

◇ミンゲ・エーリング /18

 薬草業者ミッシュ商会で働く、「緑」の採集班の一員。ルンゲの実弟であり、かなり鋭い感覚の持ち主。

 キーレイとロウランのホーカ邸の調査に呼ばれ、能力の高さを見せた。

 バリーゼの言った通り、スカウトとしても活躍できるであろう能力を秘めた逸材。


◇バリーゼ・ゴレン / 29

 薬草業者アードウの店の従業員で、「紫」の採集班のリーダー。

 元は探索者で薬草採集は副業だったが、今は業者一本で働いている気のいい男。

 天涯孤独で迷宮都市暮らしはそれなりに長く、いい女には弱い一面も。

 業者間でも顔が広く、ラジュを助ける際には何人も駆けつけ、協力してくれた。

 

〇ロカ /16

 樹木の神殿に勤めている神官。まだ若いが、勇気をもって迷宮探索にも手を貸している。


〇シュクル /15

 樹木の神殿に勤めている神官。まだ新入り。ロカとは仲が良く、探索に力を貸すべく修行中。

 

◇ララ /15

 樹木の神殿に勤めている神官。探索への同行はお断り。少しちゃっかりしたところがあるが、根は真面目。

 アデルミラと仲が良く、恋がうまくいくよう応援している。


◇ネイデン 

 樹木の神殿に勤めているベテラン神官。迷宮都市に来て長いが、探索への付き合いはしない。というか、出来ない。

 まだ若い神官長を心配し、支えるべく必要な時にはしっかりと発言をする。

 普段は温厚極まりない人物で、怒っている姿はかなりレア。


〇ケルディ・ボルティム /20

 カッカー・パンラに憧れる樹木の神官戦士。甥を自称しているが、実際にはカッカーの従弟の妻の妹の子であり血縁はない。

 カッカーのような名高い神官、探索者になるべく、樹木の神に仕え、剣の腕を磨いて迷宮都市へ乗り込んで来た。

 やる気と自信に満ち溢れており、あまり他人の話は聞かない。カッカーもキーレイも少し持て余し気味で、今は熱が冷めるのを待っているところ。

 

◆ラーデン 

 かつてのカッカーの仲間の魔術師であり、ニーロを拾い育てた師匠でもある。

 「偏屈のラーデン」「大魔術師ラーデン」の名で呼ばれていた。

 七年前にニーロをカッカーに預けて以来、消息は不明。

 でも、名前の前の記号が黒いのは死者の証なので、ニーロの話通り、既に故人だったりする。


◆ピエルナ

 「赤」の最初の踏破者の一人であり、カッカーやニーロの元仲間の女戦士。

 パーティ解散後に行方がわからなくなっているが、ジマシュ・カレートと関わりがあったようだ。

 ニーロとマリートはピエルナの最期を夢に見ており、「赤」で置き去りにされて死んでいったと考えている。


●ベリオ・アッジ

 迷宮の中で偶然出会ったニーロの家に押しかけ、しばらく相棒として暮らしていた戦士。

 いろいろと悩んだ結果、デルフィと組むようになったが、奇怪な企みに巻き込まれて「橙」で命を落としている。


◆チェニー・ダング

 もとは王都で働いていたが、迷宮調査団に派遣された女兵士。ヘイリーの実妹。

 兄と共に騎士になることを夢見ていたが叶わず、やさぐれた末にジマシュと出会い、手下になって働いていた。

 デルフィを取り戻すべく暗躍していたが、自身の犯した罪の重さに耐えかね、自死している。



●ダイン・カンテーク /18

 探索者になろうとやって青年。カッカーの支援者である商人の身内であり、物見遊山気分でやって来た。

 強力な仲間さえいれば探索など簡単にできると考え、スカウトや魔術師を揃えたが、安易な振る舞いを利用されて命を落としている。


◆シンマ

 ジマシュの手下の一人。配下の中では新入りであり、徹底した行動をしていなかったお陰で生き残ったものの、いくつも失敗を重ねて結局は始末された。


◇オルヴェ・スローグ

 ジマシュの手下の最後の一人。ポンパを脅迫し、薬草業者をとりこもうとしたりと色々計画していたが、「緑」での採集中に失敗し、調査団の尾行にも気付かなかった為御用となった。

 ヌエルに本名をバラされており、身の振り方をどうすべきか考えている。


〇ベルジャン・エルソー /19

 ホーカ・ヒーカムの弟子のひとり。まわりくどい話し方と弱腰な態度が特徴。

 なんとか授業料を浮かせようと考えていたが、さすがに異様な出来事が続きすぎて、とうとう迷宮都市から逃げ去っていってしまった。


◆バジム・ウベーザ

 街に新たに出来たウベーザ劇場の支配人。王都近隣でチェーン展開しており、迷宮都市店は三店舗目にして最大店。歌と踊りの殿堂と銘打っているものの、実際には女の子へのおさわりが一番の売りであり、強引に働かされていた少女も多い。

 街で偶然見かけたロウランに一目ぼれし、しつこく付きまとい、散々拒否された挙句大暴れしてキーレイたちを惑わせた。

 最後は探索ができれば振り向いてもらえると考え、「白」の迷宮へ足を踏み入れてしまい、二度と戻って来なかった。


◇ラジュ /23

 ウベーザ劇場の歌姫。すぐに手が出る強気なタイプで、下積みから十年かけてのし上がって来た。

 肉感的な美女であり、歌と踊りはかなりのもの。

 バジムに迷宮行きに付き合わされ、罠にかかって足に怪我を負ったが、なんとか入口まで戻ったガッツの持ち主。

 店の関係者がいなくなり、今は雲の神殿で心の傷を癒している。

 バリーゼに歌を褒められ、自暴自棄にならずにすんだ。

 

◆ジュエット /26

 ウベーザ劇場で女の子たちの管理をしていた女性従業員。

 ラジュ同様気が強く、厳しく指導をしていたが、劇場崩壊後は涙に暮れていた。

 バジムに連れられ迷宮に同行し、戻って来ないまま。

 本編で書く機会がなかったが、バジムに惚れており、最後の最後まで支配人に付き合い、消えていった。


◆ザグ

 ウベーザ劇場で働く用心棒の一人。何故だか重用されているが、話し方などはかなり間抜けな印象。

 ゲルカたちは親族ではないかと考えていたが、バジムとはまったくの他人であり、使い勝手の良い子分として可愛がられていただけ。

 「白」の迷宮行にもほいほいと付き合い、最後まで支配人の為に戦い、力尽きて消えていった。


◇エルチュール・トゥレス /42

 もとはカッカーの仲間であり、「女神の再来」と呼ばれるほどの美貌の主である流水の神官。

 幼い頃から神殿に預けられ、以来神官として生きている。

 フォールードが話していた通り、普段は清らかで優しさに満ちた神官として生きているが、内心は少し複雑な様子。

 自身にそっくりなクリュと出会い、悩みを打ち明けられ、自身の生い立ちや生き方について語った。

 本当は探索ガチ勢なのだが、アークに反対され、地方の小さな神殿で暮らしている。


◇アーク・ギルディン /45

 もとはカッカーの仲間であり、騎士だった男。

 探索者時代にホーカ・ヒーカムから好意を寄せられたが、冷たくあしらったせいで恨みを買うことに(チュールが)。

 チュールも知らないことだが、働いていた王都を去って探索者になったのは、美しい流水の神官が迷宮都市に行ってしまったから。

 魂の底からチュールガチ勢で危ない印象だが、剣の腕はよく、普段はきりりとしていて周囲から頼れる人物だと思われている。

 フォールード同様、クリュを前にすると脳がバグって様子がおかしくなってしまう。


◇ゲルカ・クラステン /50

 雲の神に仕えて三十年になる、雲の神官長。

 体力の衰えを感じて引退が頭によぎっているものの、まだ若いキーレイの力になろうと考え、劇場調査を引き受けている。

 悩みごとを抱える女性の相談に乗るのが雲の神殿の役割であり、ゲルカも様々な事態に対応してきたようだ。

 ユーモアがあり親しみやすい人柄で、若い神官たちからの信頼も篤い、頼りになる存在。


◇オルガス /20

 まだ迷宮都市にやって来たばかりの雲の神官。

 体格が良く、年よりも老けて見えるのが特徴。真面目な好青年。


◇エリア /30

 雲の神殿に勤めている女性神官。美人で穏やか。ちなみに既婚者。

 若い神官のまとめ役であり、ゲルカの右腕として日々活躍している。


◇バルナ

 リシュラ商店で働いている採集班のメンバー。

 キーレイを坊ちゃん呼びするのはやめてと訴えるも、なかなか癖は抜けないらしく、皆にスルーされている。


◇ジェッダ

 クレスト薬草店で働いている採集班のメンバー。

 気取った物の言い方をする癖があり、バリーゼに面白い奴と認識されている。


◇ロイズ・エリグ /19

 王都デルシュレーで暮らしている騎士であり、王宮仕えの身分にある青年。

 マリエスの我儘に答えて「橙」の迷宮を封鎖し、探索にも付き合っている。


◇ギャレン /35

 マリエス様のお付きの騎士であり、剣の指南役。

 声がびっくりするほど低く、「地響きのギャレン」とあだ名をつけられている。


◇ジビラン

 王宮に仕える鍛冶の神官。探索にも付き合わされたが、ハードだったらしく不満げ。

 知識が豊富で普段は頼られており、平穏に暮らしたいタイプ。


◇マリエス /12

 迷宮探索をしてみたい、と言っただけで「橙」の封鎖をできちゃう身分の少年。

 その正体はまだ謎だが、なんとなく想像がつくのではないだろうか……。

 兄弟のように育ってきたレアンテの為に、迷宮都市訪問計画を実行したようだ。


◇レアンテ・ラダン /11

 「橙」封鎖からの探索体験に付き合っていた少年。

 年の割に落ち着いており、剣の腕も良く、背が高い。

 年上のマリエスよりも身長があるのは、単にレアンテが大きいだけ。

 二人でこっそりとニーロの家を訪ね、勝手に入り込んでウィルフレドへ迫っている。

 否定はされたものの、髭の戦士を「父上」と呼んでおり、なんらかの因縁がありそうな様子。


〇エルン・アイガート /15

 街に来て二か月の新米女性探索者。元気で声が大きく、父に鍛えられたせいか体格が良い。

 グラッディアの盃に滞在しており、ユレーにも親しげに接した。

 元気が取り柄であり、女性の探索者がいればいいのにと思いつつ、良い仲間を探している。


◇リティ・モーゼン

 女性専用飲食店、グラッディアの盃の店主。

 元は探索者であり、美人剣士としてもてはやされていたこともちょっとだけある。


◇ゾース

 街の南の秘密の酒場、ゾースの小瓶の店主。

 マージとヌエルと縁が深く、自身の判断を後悔しているようだ。


◇ヴィ・ジョン

 ホーカ・ヒーカムの屋敷を管理していたであろう謎の男。

 しばらく姿を消していたが、路上で倒れていたところをカミルとコルフに助けられた。

 車輪の神殿に世話をされているが、記憶が混乱し、違う名を名乗っている。


◇ホーカ・ヒーカム

 街のど真ん中に大きな屋敷を構えていた、紫色が大好きな魔術師。

 カッカーのパーティ入りを断られて以来、チュールへ恨みを抱いたり、身代わりにクリュを閉じ込めたり、借金のかたに見目の良い若者を裸で閉じ込めたりしていたあんまり良くない魔術師。

 最後に残っていた二人の弟子を使い、ラフィとクリュを連れて来るよう命じ、ニーロも招くよう頼んでいた。

 死期を悟り、自身の命を繋ぐための新たな体としてラフィとニーロを狙っていたが、野望は叶わずに仕方なくマティルデの体を乗っとり、暴れていた。


 というのがロウランの説明だが、すべて真実かどうかは不明。

 魔術の力を失い、八つ当たりのように根も葉もないうわさを振りまいていたが、マティルデの記憶を消すことでホーカの魂も払われ、消えてしまった。


 多分。


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― 新着の感想 ―
ホーカもビジュアルに囚われ過ぎるんじゃなく、コルフぐらいの才能の持ち主確保しとけばまだ再起の芽はあっただろうに。南無〜。
ホーカ・ヒーカムのひし形が……黒く無い……だと……?!
感想一覧
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