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7-4. クソガキマシュー、騎士に『使われる』。ざまぁ!

「……ん?」


 サリナがやってきた。


「私も……」


「もちろん。言われなくても、お前は念入りに揉むよ」


「痛ッ……」


「普段使っていない筋肉を使ったからな。他のふたりみたいに気持ちよくなると思っていたんだろうが、大きな間違いだ。お前は、痛いぞ」


「い、痛い、や、やだ」


「ふふっ。知らないことを教えて欲しいんだよな。ほら。これが、普段運動しないやつが急に運動した筋肉痛だ。放っておいたら明日以降にもっと痛くなる。だから、今のうちに念入りにほぐしておくぞ」


「は。はい。い、痛い……!」


 俺はふくらはぎを念入りに揉んだ後、サリナをレストの背中の上にうつ伏せにさせて、太ももの裏から下尻までしっかりと念入りに揉んだ。他のふたりと違って、サリナは尻までほぐす必要がある。

 運動不足でまったく筋肉がなく硬い体だったが、しっかりマッサージすれば、若いし疲労を明日に持ち越さないだろう。


「んっ、あっ……。んんっ……」


「なんかエッチです」


「ええ。なんだか、エッチですわ」


 エッチ?

 異世界語にもエッチという意味の言葉があるのだろうか。きっと別の意味だろう。俺は適当に聞き流してマッサージを続けた。


 陽が沈むと、焚き火の周り以外は何もかも墨色に染まって輪郭が曖昧になった。


「メイ。パンツ脱げ」


「はーい」


 俺はメイに促し自分もパンツを脱ぎ始める。

 すると、ソフィアが慌てた声を漏らす。


「ア、アレルさん。いったい何を?!」


「何をって洗うだけだけど……。あっ……!」


 うっかりしてた!

 俺はいつも、水魔法を使って家族の下着を洗っていた。

 水量が少なく射程が短いから、手揉み洗いだ。

 メイのパンツは問題ない。実妹だからだ。


 だが、ソフィアとサリナはどうする。

 赤の他人だぞ。

 こんな時代背景で、着替えのパンツを何枚も持ってきているとは思えない。近くに川はないから洗うことはできない。

 特にソフィアは今日一日動き続けて汗をかいている。

 パンツを洗わずにそのままでいいのか?


 ソフィアは自分もパンツを洗いたいだろうが、俺には言いづらいだろう。

 パンツを見られることも、手もみ洗いされることも恥ずかしいはずだ。

 だが逆に、パンツを洗わずに、汚いまま吐き続けると思われることも恥ずかしいはずだ。


 暗くて表情は分からないが、ソフィアは葛藤しているだろう。


 しかし、ソフィアとは裏腹に、サリナは平気らしく「アレル。私の下着も洗ってくれる?」と聞いてきた。


「お、おう。恥ずかしくなければ」


「変なの……。女の下着を洗わせられるアレルの方が、恥じないか。逆に、心配」


「お。おう。大丈夫だ。別に、洗濯で俺のプライドは傷つかない」


 そ、それはそれで問題か。

 この時代の男だったら、『男の俺に女の下着を洗わせるのか! なんという屈辱!』とブチギレ案件だろう。


「ア、アレル様。あ、あの。わ、私の下着も……。あうっ。ううっ……」


 ソフィアも恥ずかしそうな声を漏らしつつ、下着を脱いで俺に渡してきた。


 こうして俺は就寝前に4人のパンツを洗った。


 夜。

 俺はケルリルに抱きついたメイに抱きついて寝る。

 反対側ではケルリルに抱きついたサリナにソフィアが抱きつく。

 その上に、俺たちのマントを被せる。


 俺は、聖女候補が欲求不満の男たちに襲われないか警戒した。

 すぐに聖女候補達の寝息が聞こえてきた。

 俺はもう少し起きているつもりだ。


 しばらくして……。


(……何か聞こえる?)


 離れた位置から会話が聞こえる。

 レストの耳が音源の方を向いている。レストにも聞こえているのなら、気のせいではないだろう。


 まさか夜這いをしかける準備や相談だろうかと俺は警戒を強め、耳に意識を集中する。


「ほら、マシュー。自分の手でケツを開くんだ」


「はい。ガストン様。私に慈愛を注いでください。……ふっ。あっ……」


「ふー。ふー。いいぞ。マシュー。そのままお前は俺のをケツで感じながら、自分のをしごくんだ。ふー。そうだ」


 ……聞き耳を立てて損をした。


 あー。

 20人近い男が2週間も旅したんだから、何かしらの手段で性欲を発散しているよな。

 まあ、そういう文化というか価値観がある時代だ。気にするな。


 その後、聞きたくもないが、マシューが姦される声が聞こえてきた。

 マシューは嬉しそうにしていたが、多分、精神的な苦痛を負っていて、その反動で、一行で最も年少のメイを襲ったのだろう。


 許せるものではないが、多少は同情の余地があるか……。


 そう思っていたが、旅が一週間くらい経った頃マシューは俺に「銀貨3枚で僕を1晩買いませんか」と言ってきたから「ぶちのめすぞ」と脅した。


 するとやつはレストを見て「あ。僕は必要ないですね」と前歯のない顔で笑ったから、ぶん殴ってやった。


 マシューは泣きながらガストンさんのところに行って告げ口したようだが、頭頂部にげんこつを喰らっていた。ざまあみろ。


 それと、これも気にしたらいけないことだし、気づかなかったことにするしかないんだが、司教様は若い僧侶のケツを使っていた。

 教義で禁止されているのは、女性との快楽目的の性交渉であって、男性相手なら許されるんだろう。気にしたらいけない。

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