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ライムグリーンの月と僕  作者: 立夏 よう
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三度目に会った時、彼女は僕に聞いた。

「これって運命かもって思わない?」と。


僕はその時、何と答えるべきだったのだろう。今でも時折考えてしまう。確かに、その時の僕の返事ときたら全く酷いものだったことは間違いない。僕はこう返事をした。


「僕は、これは運命ではないと思うことができる。僕はそういう人間だからね。運命か運命じゃないかなんて、僕にとってどうでもよくて、どうにでもなることでしかない。大事なことはただ一つ、これは運命じゃないんだって思うだけでいい。そうしたらそれはきっと真実になる、すぐならなくてもいずれそうなる。気持ちをコントロールしてしまえばいい。今どう感じてるかは重要じゃない。これからの僕たちがどうありたいかで、僕たちのこれからの道を考えるならば、これは運命じゃないって考えるのが正しいのだし、そう考えたらきっとそうできる」


僕がそう答えると彼女は悲しそうな顔をして、そして黙って立ち去った。


その時の彼女の表情を忘れることができない。あの表情を僕がさせたんだという痛みと共に。


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