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オオバコ  作者: 清浄
33/36

25話

評価下さってくれた方ありがとうございます。

僕は、白木さん家の地下にあるダンジョンへと向かった。


家を出たのが14時過ぎだから、今からダンジョンに潜ると帰りは日を跨いでしまうだろう。


睡眠は充分にとったつもりでも、連日の疲れも残っている。すぐに全身の筋肉痛がとれるはずもない。


途中休憩を挟もうにも地下のダンジョンだけあって、暑いしのんびりしていられない。

安息ポイントというのがない。


もともと安息ポイントなんかないんだけど…。

それでも、白木さんが入院している今の方が楽ではある。



僕は怠い身体を無理矢理動かして、自転車のペダルを強く踏んだ。



冬という事もあり、着込んできたが、風をきって走ると顔はどうしても冷たくなる。


鼻の頭、耳がとても冷たい。


それでも、寒空は嫌いではない。

特に冷たい空気を肺に入れる瞬間は気持ち良さを感じる。



空を仰ぎながら吸う空気は格別だ。

生きている事を実感出来るからいい。


そのあとで飲むお茶も、美味しくしてくれる気がする。



いつもより休憩を挟みながらもペダルを漕いでいると、いつもの神社が見えた。




僕は神社の前で行くとペダルを止めた。



ここに立ち寄ると、この先どうするべきかいつも悩まされる。

人生について、もう少し前向きに生きれたらどれだけ楽だろうか。

そうやって、お茶を挟みながらも、時間を無駄に費やして物思いに更けてしまうのがパターンだ。


早めに休憩切り上げてダンジョンへと向かわなくてはならない。






僕がぼんやり呆けていると、近くで男の声が聞こえた…。


歌っているのか…



とんでもなく音痴な歌声だ。






「かーごーめ、かーごーめ〜かーごのなーかのとーりはー」


かごめ歌…



僕は、気になって声の主を探して自転車を置いて歩き出した。



男は、今は既に稼働しなくなった自販機の取り出し口に顔を突っ込んでいた。


萎びれたコートには鳥のフンがたっぷりついていた。


「……あの、大丈夫ですか?」



僕は恐れながらも、男に話しかけてみた。


「ん…あぁ…そこに誰か居るのか?」


男は、自販機の取り出し口から顔を出して。ゆっくりこちらをみた。


黒髪短髪の東洋人…。歌い方からして日本人というわけではなさそうに感じた。

無精髭が目立つ、もみあげに繋がりそうだ。

顔剃りすれば好青年にも見えるのかもしれない。

歯は白く、歯並びだけは綺麗であるし、鳥のフン意外に変な匂いもしないことから最低限の身だしなみはやっているつもりなのかもしれない。



「あぁ…君があのゴーストが言っていた子どもだね」



ゴーストねぇ…。ユフィーと一緒で何かしら根回しがあるようだ。



やれやれ…


「何も聞かされていないんですが…。ところで何をされていたんですか?」



「どうやら不幸体質らしくてね」


「いくら不幸でも、そんなことになるのはあなたぐらいだと…ところで何故かごめ歌を?」



「籠の中の鳥が外へ出るにはどうしたらいいのか考えていたんだ。最も結論はついているいるがね」


「籠の鳥が外へ出るには、死ねばいい」



「…身も蓋もない」



「中には…そうせざるを得ない状況があるかもしれないだろ」


不吉な事をいうな…




「自己紹介がまだだったね。私は借金まみれのおっさんだ。職業は詐術師。鑑定スキルを持っている」



「自己紹介で、自分の事を借金まみれのおっさんって…」



「いや…すまない。これは癖みたいなもんでね。愛称で呼んでもらう方が心理的に楽なんだ」



「どういう育ちをしたらそうなるんですか…。愛称をつけるにもマシなものがある気がします…鑑定スキルがあるなら、僕の名前知っているって事ですよね。そう言う態度であればこちらもわざわざ名乗りません」



奇人変人の類いと一緒に行動しようとも思得ない…



ふと、僕は男のコートを観察していると…。

そこにはあるべきものはなかった。



「あなたの右手…」



「あぁ…これかい?」



男はコートを脱ぎ、袖を捲ってみせた。



「骸骨の右腕…もの珍しくはあるだろうね。幸いにも傀儡のスキルオーブが手に入ったから日常生活には問題ない」


袖を捲った感じ、腕の根本までいってるかもしれない



「スキルオーブで身につけたスキルっていうのは、極稀に共鳴して強い力を出してしまう事があるみたいだから握り潰したりしないか心配なぐらいさ」


「スキルの共鳴?」


「これはスキルオーブの材料に関係することなんだが、2つのスキルが元の力に戻りたがっている場合に発生するみたいなんだ」



「ところで、何故こうなったか君は知りたくないかね?」



「…少し気になります」



「確率のダンジョン…って言えばわかるかな…?5年前にダンジョンブレイクしたダンジョンでこうなったんだ…」


「壊肢病とは違うように見えますが?」



「ダンジョンブレイクさせた時にこうなったのさ」

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