21話
やっぱりネタが…イマイチ。あと、短い。
通路を歩いていくと、黄桃を思わせるような黄色い果物が床に落ちていた。蹴ってみると、石でも蹴ったかのような感触で足のつま先が痛くなった。
スライムにしても何にしてもここにあるものは硬すぎる。
蹴った瞬間、果物から一斉に黒い虫が大量に這い出してきたので思わず火炎瓶を投げた。
「予知夢の通りだね。その実は寄生木の実だ。歯応えは桃みたいなんだけど。かなり薄味で、生魚のような独特の生臭さと桃のような甘味があると表現されるね。ここのは固過ぎるみたいだけど。ちなみに、食べてはいけないよ」
ユフィーは床に落ちている実を1つ拾いあげて、ダガーで切り裂いていく。
ギィーギィーと何かが叫ぶような音がダンジョン内に響いた
「実の大きさで、その寄生された宿主の大きさがわかる、しかもこうやって割れ目に沿って切ってあげるとその宿主の姿が断面に現れるんだよ」
ネズミのような姿がその断面に現れていた。
「だいたい、宿主の半分ぐらいの大きさになるから、これは相当大きなネズミかな」
さらに進むと、壁に身体をぶつけるスライムがいた。身体からは複数の枝が生えているのだが。どれもこれも折れていた。根のようなものが張り巡らされ全体的にみて薄緑色のような気持ちの悪い姿だった。
「寄生木というのは半寄生植物でね。土から生えてこない植物なんだ。何かに寄生して始めて存在できる。昔から言われているのは黄色い実がなっているうちは、魔除けにもなるってことだね。だから、寄生木に寄生された魔物というのは嫌がって、ああやって実をならさないようにするんだよ」
「あと、その神秘性から死者を蘇えらせる草とも呼ばれているね。そんな都合の良いものはまだ発見されてはいないんだけどね。寄生木の目的はあくまで共生だ。多少の怪我を癒やしてくれる程度だね」
根を張らないのではなく。根を張る場所がそこだけに限られるのだろう。共生するしか生存の道がない。だから半人前の植物なのだ。
半人前のその姿から、幼い人間と契約した場合。その契約を保護にしていいと言われているらしい。
ダンジョン内を歩く度に落ちている実を切り裂いていくが。スライムとネズミのような姿ぐらいしか写っていなかった。
ダンジョン内のネズミを上から全力でバットで殴ると、原型を留めたまま、ネズミは事切れてきた。
ダンジョン内で、変わったところが見つからなかった。
寄生木がいるというユフィーの予知夢は当たっていた。それだけに隠し部屋に閉じ込められたというのも濃厚になっていた。
僕は床に落ちている実を1つ拾いあげて、ポケットに隠した。
薬があるのだから、セットで持っていても問題はないだろう。
どうせダンジョンの外へ持ち出すとしても、熱処理してからしか持ち出す事は出来ないだろう。
短い探索を終えると、僕らは隠し部屋のある最初のフロアまで戻ってきていた。
「1階層らしい、あまり強そうな魔物は居なかったね。それで、君はどうする?このまま隠し部屋に入る?」
「覚悟は決まっているよ…何が起きたとしても驚かないよ」
本当は目を背けたい。覚悟は出来ていないのかもしれない。ただ、ユフィーが落ち着いているのに自分だけ慌てていたらカッコ悪いと思っていた。
ユフィーが豹変して襲いかかってきたらどうしよう。何を信用していいのかさえわかっていない。
鼓動が早くなるが、ユフィーの両肩を掴みながら後ろをついていった。
「……」
「……」
「…やっぱり、お孫さんの死体だね。みてよナイフのようなもので首を裂かれている。」
部屋には2つの物体があった。1つはお孫さんの死体であった。宿主が死んだからか寄生木もまた枯れていた。
死臭というものがしない…。という事は最近亡くなったのだろうか。
もう1つは、大きな実だった。焼け焦げているのだが、中には人間の幼児のような大きさのようなものが、はみでて見えていた。
噛んだような歯形もあり。
お孫さんを見ると、歯がボロボロになっていた。




