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掻爬  作者: Ra
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引っかき回す

「人になれた」。そう中峯がつぶやくと頬が熱くなった。

警察官の矢吹に殴られたのだ。矢吹は、一度、中峯の顔を見て、膝から崩れ落ちアスファルトに爪を引っかき回した。

やっぱり親子なのだと思うと同時に。「掻爬」という単語が記憶とともに頭にはじけた。


コーヒーを飲もうと、朝6時に二階の寝室から足音を立てないように慎重に階段を降りた。

階段は足踏みに合わせてギシギシと音をたてた。

リビングにつき、最近買ったコーヒーメーカーの電源を入れ、コップを設置した。

衝動で買ってしまったコーヒーメーカーであったが手間をかけないで、おいしいコーヒーを飲めるので、それなりに満足していた。

完成したコーヒーを少し見つめ、匂いを堪能し、口にした。

やはり買ったことは正解であったなと自画自賛をしていると、妻の結心がリビングにやってきた。

「晋一さん、そんなにコーヒーがお好きだったのね」と眠たそうな目をこすりながら話しかけてきた。

「せっかく買ったからね、無理してでも飲まなきゃだよ」といかにもな会話をしていた。

結心は苦い物を好まないのであまりこの機械に関心を持っていないようだ。

「今日は何時頃に帰ってきます?」

「何時頃かな、金曜日だし、仕事残したくないから少し遅くなってしまうかもな」

「分かりました。遅くなりそうだったら作り置きをしとくので召し上がってくださいね」

「それと、悠叶がそろそろ誕生日なので、何がいいか少し考えといてくださいね、私はケーキでも作りますので」

悠叶の誕生日はあと一ヶ月後で準備にはまだ早くはないかと思ったが、早いに越したこともないかと思い

「わかったよ、会社に行く途中に店でも見ながら考えるよ」と言いコーヒーを飲み干した。

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