陰謀の詳細
エメラルドは夜中のことを思い返していた。
エメラルドは弱ったブラッドを見下している。
「君、本当は吸血鬼だろ?」
「…ああ。」
今のギターで弾いた曲を長時間聴くとウソが付けなくなる作用がある。
ブラッドはペラペラと情報を話してくれた。
「目的は何だ?王宮襲撃に関係してるのか?」
「…ああ。国王がいなくなれば国が混乱して戦争に有利な立ち位置になるからな。そのためにダンジョンでドラゴンを飼育している。」
「そうか…決行は?」
「明日の夜9時だ…」
「ありがと」
ダンジョンには通常、魔物が出ていかないように結界が張られている。ドラゴンは森などにはいないはずである。
ウソを付けない場面だったはずなのに、なぜ今、ドラゴンはダンジョンから出てきたのか、それがエメラルドには気がかりであった。
まるで、誰かがドラゴンを街に逃がしたかのように…
「とりあえず王宮へ!この騒動は魔族が関係している」
「え…」
戸惑いながらも俺、エディ、エメラルドはダンジョンから出た。
街にはドラゴンが何体か居ることがその場で確認できる。
学校の校庭に入ると、騎士団は盾を構え、ドラゴンのブレスに耐えているのが見えた。
その奥には、以前エディが戦った獣人の魔族がいる。
「またお前か?不運だな、せっかく助かった命を無駄にするなんて」
魔族はエディに気が付き、剣を抜いた。
「ここは俺に任せて先にいけ!コイツは強い!」
エディも剣を抜く。
「え、でも!」
「…わかった、ありがとな!」
エメラルドは俺の手を握り、強引に先に進んだ。
「エディは強い。彼は魔王を倒した勇者だ。」
色々混乱しているからか、エディが魔王を倒した勇者だとエメラルドが知っていたことに驚かなかった。
その頃、ペナロンは部屋で窓をじっと見つめていた。
騎士団がいるとはいえ、ダンジョンからこの学校までの距離は目と鼻の先である。
(ドラゴンと戦えるか怪しい私が駆けつけても意味がありません…)
落ち込んでる中ふと気がつくと、近くから妙な魔力が伝わってくる。
急いで部屋から出てみると、目の前には生徒の血を吸っている吸血鬼がいた。
吸血鬼は学校の制服を着ている。
「え…」
ペナロンは冷や汗をかいた。
吸血鬼は血を吸うのを止めた。
「ん?ドラゴンを逃がしときに腕を食われたから再生するための魔力補給さ。ブラッドと世話してやったのに食うなんて酷いよな」
ニコニコしているが、ペナロン目線は恐怖でしかなかった。
ペナロンはすぐさま氷の壁を張ったが、すぐ拳で壊されてしまった。
「魔法はな、肉体を鍛えれば解決することも可能なんだよ…」
吸血鬼は血を吸われた生徒を横に投げた。
こうして、事態は急転換を迎えた。




