表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特別な生活を求めて異世界へ!  作者: 森村渉
王宮襲撃編
38/47

陰謀

これは、俺たちが日本から帰還して二日後のことだった。

クランチ国の王宮にて


ライブが終わって帰ろうとするエワだったが、会場近くにある王宮の門番が倒れていることに気がついた。

不審に思ったエワは、すぐさま王宮に侵入する。

玄関は窓ガラスが割れ、破片が飛び散っている。


建物内は薄暗く、騒ぎを聞いてすぐ城から戻ってきたグレイ王は頭を抱えている。

「今すぐ説明しろ!」

「3人ほどですが魔族が来ました。王様を狙って来たのかと。」

頭を下げたメイドが答える。

「本日は運良く外出されていたので助かりましたが、脅威は完全になくなったわけではありません。」

同じく頭を下げた執事も答える。

「くそ!護衛を強化しろ!」

エワはライブ後すぐに駆けつけたため衣装のままである。

「ああ、無事で良かった…。」

傷一つ負おっていないグレイの姿を見たエワは、力が抜けてその場に座り込んだ。

「それと…」と、執事は続けて報告する。

「奴らを追っていたメイドは、一人はノーテル学校の方向へ逃げていったと。学校に逃げたのかは定かではありませんが。」

「そうか…。」


時を同じくして、エワの有料ライブの帰りである俺たちは剣片手に走っていく不審な人影を見つけた。

頭には動物のような耳が付き、ふさふさなしっぽが目立つ。

エディは氷魔法でやつの足元を固める。


そいつは獣人系の魔族だった。やはり頭には猫耳のようなものが付いている。ナセリーとペナロンは怖がってエディの背後に隠れている。

「なんだ?君は。」

と、魔族は問う。

「魔族に用はなかったが、その血があると見過ごせねえな。」

と、エディは答える。

実際魔族の持っている剣には血が大量に付着している。

「そこをなんとか見過ごしてもらえないか?痛い目に合っても知らないがな。」

「ここから立ち去れってか?悪いが断る。」

エディは剣を持っていないが、代わりにその場で氷の剣を作った。

エディは「離れろ」と言わんばかりに俺たちに手を振った。

『そうか では、貴様の命を貰おう!死んで後悔しろ!!』

「望むところだ!」

エディは剣で斬りかかった。

剣は風を発生させ、砂ぼこりが舞った。

剣に全魔力を集中させ、渾身の一撃をお見舞した。

「やったか?!」

今の攻撃で砂ぼこりでよく見えなかった周囲がよくみえてくると無傷の魔族の姿があった。

地面は地割れしている。

地割れに驚き、周囲の人たちは慌てて逃げ出す。

「火力バカか。このくらい獣人には簡単に交わすことができる。」

魔族は既に足元の氷を魔法で溶かしており、地面には地割れしか残っていなかった。

魔族は周囲の人たちに向けて上級魔法のファイアフラッシュをお見舞した。が、エディは風魔法に水魔法を合成して炎を誘導かつ、弱体化させた。

それに続いてペナロンは魔族に光魔法で目潰しをさせた。


ナセリーはその隙に周囲の人たちの避難誘導を始めた。

俺もナセリーに続いて避難誘導を始める。

ちなみに人間は光魔法、魔族は闇魔法が固定で使える。


「いいねぇ!久しぶりに戦っているという実感が湧くよ!」

魔族は闇魔法で光魔法を無効化している。光と闇魔法は万能であるが、これがデメリットである。


エディは魔族に斬りかかるも、魔族も剣でそれを弾く。さらに魔力を込めるも、氷でできた剣は割れ散ってしまう。

「あーあ。自慢の立派な剣ならこのくらいのエンチャントで砕けることはないのに。」

「くそ…。」

無論、付与魔法は素材の耐久力がないとすぐに壊れてしまう。

『おい、あまり時間をかけてられないぞ。』

通信魔法で仲間からのメッセージが魔族へと届く。

「はは、命拾いしたな、小僧!」

魔族は獣人の特性を活かした速足ですぐさまどこかへ行ってしまった。


避難誘導を終えた俺はエディたちと合流する。

「あれ、あの獣人は?」

「さあ、どこかへ行ってしまいました。」

エディは氷の剣の残った部分を握りしめている。

「ちっ!」

追い詰められてイライラするエディだが、俺より何十倍も魔族と戦えていたことに驚いている。

無事にナセリーも戻ってきて、疑問は残るもひとまず帰ることにした。


「そういえば、獣人も魔族だったっけ。」

俺はまた皆からすれば常識なことを聞いてしまう。

エディとペナロンは当たり前すぎる質問に頭を傾げる。

「そうよ。どうして?」

ナセリーは答えてくれるも、俺は「なんとなく」とだけ言ってこの話題は終了した。


だが、王宮襲撃事件はまだ始まったばかりである。

森村の裏話

ナセリーは名前が『ナンシー』になる可能性があった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ