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特別な生活を求めて異世界へ!  作者: 森村渉
異世界探索編
3/42

この世界の常識

さて、家の中を探索するか。

俺は食事を終え、まずは廊下に出た。廊下の奥には玄関がある。

(まずは玄関か…って玄関狭いな!!!)

この家の玄関は4人分の靴がギリギリ置ける程度の広さしかない。


次に…なんだここは。扉が開けっ放しだったので覗いてみると左側の部屋には木の箱が大量に置いてある。しかし、不思議な気配がする。

蓋が空いている箱があったので中をよく見てみると中は魔石だろうか、カラフルな石が入っていた。

やはりこの石から何かを感じる。これが魔力というやつなのかわからないが何故このような石が大量に家にあるのかがわからない。


次の部屋に行ってみよう。

次は反対側の右の部屋に入ってみることにした。

そこは本が積み重なっている部屋であった。そこにはカーラがベッドで寝ころがって本を読んでいた。

「やっほーお兄ちゃん。どうかしたの?」

カーラがいたので慌てて部屋を出た。


カーラの部屋だと分かったところで俺は次の部屋にいく…前にトイレに行きたい。


しばらくトイレを探したが、トイレがなかった。疑問は他にもある。この家には化粧台と風呂場もないのだ。確かに濡れてもよさげな(タイル)の部屋に石が数個置いてある部屋はあったがシャワー室でもない。

「うわー全然わかんない。どこだどこだ…」

俺は頭を抱えながらぶつぶつと独り言を言っていた。それが意外にも声が響いているようで、

「マイク、どうしたの?独りでぶつぶつ言って。」

食器を片付け終わった母が何かを探している俺に気がついたようだ。

「お母さん、トイレどこ?」

俺は迷いなく母に質問した。母はすぐさま真面目な顔から冗談を言われたときのように笑顔になった。

「トイレは外に決まっているじゃん。家の中にあったら臭くてたまらんよw」

臭い…ということはどうやら水洗式ではないらしい。地球でいうと…ボットントイレのような気もする。

続けて化粧室のことも聞いてみることに。

「お母さんは化粧しないの?」

「化粧なんて…買えるわけないよ。貴族ならともかく、化粧なんてできるわけない。」

貴族がいるということは、この世界には身分制度があるらしい。だとすると、俺は平民…?平民なら風呂場がないことも納得する。

「マイクさっきから大丈夫?寝ぼけてるの?」

「あ、いや、なんでも?」

俺は苦笑いをして誤魔化し、その場を去った。思わずこの世界の常識を質問してしまったからだろう。


見たところ、この世界の電子機器は原始的なものである。時計くらいしかない。照明も光る石が置いてあるのみだ。冷蔵庫は冷凍保存の付与がかかった石で済まされていた。

やはり石は魔石であるようだ。

先程のタイルの部屋もシャワーの代わりに魔石を使っているように思える。電話は精神系魔法や、その魔法が付与された魔石での念話だ。

この世界は魔法に頼りすぎている気がする。俺も魔法を使ってみたいところだが、やはりやり方がわからない。

俺は細かいことを考えず、ひとまずトイレに行くためにも外に出てみることにした。玄関は狭いが、十分人は通れる。

(あ… 自分の靴がわからない…。)

俺は大声で母に聞いてみた。

「お母さん!?俺の靴ってどれ?」

「いつまで寝ぼけてるの?!白い靴でしょ!明日からの学校大丈夫なの!?」

母は俺に少し呆れたのか、少し冷たい態度をとられた。

「…。そうだったそうだった!」

俺は転生したことをすっかりと忘れていたのだった。俺は白い靴を手に取り、靴をよく観察してからそのまま履いた。

(何か魔法の仕掛けがあったら後々面倒だからなーぁ)


ドアを開けた瞬間、何かが入ってきた。

「「うわーーーー」」

ビックリした俺は思わず声をあげてしまった。

「マイクうるさい!」

またお母さんに怒られてしまったが、それどころじゃない。


入ってきたナニカは猫のような犬のような…小動物であった。しかも空を飛んでいる。そして、この小動物は喋る。

「驚かせてごめんなさい。ボクの名前は『ククリ』です。アリス様の使い魔です。天界から来ました。」

(は????)

俺は予測不能の出来事に理解できず、その場で呆然としていたのであった。

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