生きる理由がない
背中に張り付いた汗は、シャツにへばりついて気持ちの悪い感触が俺にまとわりついている。
家の天井直付照明に入っていく虫をみて、自分の人生のように感じた。
虚構の光を追い求め、永遠とたどり着けないまま、グルグルと道を外回りして、到達できず死にゆく。
あぁ哀しきかな。
齢18歳の俺にも想像出来るそんな人生だろう。
この先の人生に希望はあるのだろうか。
小学校のときの先生は「夢を持ちなさい」と言った。
そして自分の将来の夢をみんなに発表しなさいと言った。
みんなは『宇宙飛行士』や『漫画家』、『プロサッカー選手』なんて子供だからこそ書ける、現実を知らない発表をしていった。
そして中学校に入り、似たような発表があった。
するとどうだろう。驚くほどに過去の自分の夢と同じことを言うやつなんていなかった。
むしろ子供の頃の夢を語るやつを嘲笑うような空気さえあった。
妙に自分の発表で緊張したのを覚えている。
しっかりと紙には書いたはずなのに、言葉が出なかった。
あの時俺は何を紙に書いていたのだろうか。
ありがとうございました