”男”鳴瀬稔浩 爆誕
俺は鳴瀬 稔浩≪なるせ としひろ≫。今日から小学生になる。
母に手を引かれて校門をくぐる。見覚えのない校舎だ。やはり若いころの自分になったわけではないようだ。
俺には前世の記憶がある。しかも、鏡を見てみるとそこには将来イケメン確定の美赤ちゃんが!誰この子!あ、俺か・・・って俺!!??
顔をペタペタ触ってみたり、つねってみたりするがちゃんと痛い。夢ではないようだ。
こういう時はあれだな、寝たほうがいいな。
そうして俺は意識を手放した。
しばらく生活してみてわかったことがいくつかある。
まず、どうやら俺は生まれ変わったらしいということ。所謂転生というやつだ。
しかし、この世界と前世の世界、似ているようで違うようだ。パラレルワールドというやつだろうか?
文明レベルに差異はないが、いたるところで前世の記憶が通用しない。
違いその①!歴史が違う!
織田信長は!?徳川家康は!?坂本竜馬はー!?この時点で「あれ?これってもしかして勉強しなくてもテストとか余裕なんじゃね?」という淡い期待は打ち破られた。
けれど流石に文字や数字など記号的な概念に変化はなし。言語もどうやら日本語だった。随分と丁寧な設計である。
違いその②!両親が違う!
誰だ!この美人な人妻とキムタク似のイケオジは!!!!前世の親は良くも悪くも普通という感じだったと思う。と思う、というのも頭の中で靄がかかったように前世の家族や友人の顔を思い出せないのだ。俺の記憶が何者かに侵されている。そう考えるだけでぞっとするが、今はそういうものだと割り切るしかない。
大きな違いといえばこの二つだろう。なんだたったの二つじゃないかと思うかもしれないが、おれにとってこの違いはめちゃくちゃデカい。
デカいといえば、前世のことでこれだけは鮮明に覚えている。それは”顔”だ。
前世の俺はその醜い容姿のために損な生き方を強いられていた。学校ではいじめられ、女の子からは逃げられ、最後にはやや自爆であることも拭えないがネットでもリンチにされた。
そんな俺が現世に持って生まれしモノ、それは顔だ。いろいろと試してみたが運動神経が人並み以上に良いだとか、記憶力、思考力が向上した雰囲気もない。顔だけだ、変わったのは。
ニヤリと俺の口角が上がる。これは神から俺へのボーナスステージだ。前世とは違う。俺が主役になれうる世界。一度夢見て、すぐに諦めた華の夢舞台。現世では絶対にたどり着いてやる!
どうせやるからには徹底してやる。手は抜かない。前世では嫌で嫌で仕方がなかった勉強もスポーツも精いっぱい頑張ろう!
そして、前世では夢のまた夢だった彼女。作ってやろうじゃないの!!
そうして俺の新たな日々は始まりを告げるのだった。
もちろんこの世界には岸田内閣など存在しません。
アベノマスクなんてなかったんや