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小兵で吸血鬼の俺は間違えて魔王様に吸血してしまう

作者: R アイロス

気分を変えたいので書いてみました。

「ゴハァッ!!」

「キャァァァァ!!」

「グハァ!」


「よくも!ソラとロウデフ、ケンシを!!」


ダンジョン内薄暗い空間にて勇者は俺に向かって強く言い放つ。

どうやら魔法師とタンク、アサシンの名前を言っているのだろう。だが...

は?なに言っての?

お前ら勇者パーティが勝手に魔王様の領地に来て荒らしてくるから戦うのは当たり前でしょ?


「は、言われたくないな、俺の同期を殺しているやつらにそんなことを」


同期であるゴブリン族のゴブキチ、半人ウルフ族のミバなど殺しやがったのだ。

許せないが魔王様の意向により殺してはだめだとおっしゃるので仕方なく気絶させている。

魔王様曰く『ここで勇者を倒してしまったらより強いのが来るかもしれないから追い返せ』

魔王様はなんと慈悲深いお方だ。そして魔王様に見覚えがあるのだが誰なのか思い出せないので違うだろう。

亡くなってしまったミイラ族のカナアリはその優しい性格と容姿端麗である魔王様に惚れてファンクラブを作ったりしているほどだ。

俺も容姿が好みでいつかは話してみたいな。


「仕方ないだろう、貴様ら魔族が人間族に攻撃を仕掛けてくるからだ、あと貴様は四天王か!?」


こいつ鈍感すぎるだろ、人間族が勇者を使い魔王様を倒すための嘘の動機だろ、気づかないか。

鈍感すぎるだろ!!あーいらいらする!!


「耳の穴かっぽじって聞け!俺は魔王様の配下の四天王ブォルワール様を配下とするデルナミ様がお持ちになっている666隊の初出兵の小兵の白ノ吸血鬼族のローアだ!!!!」


白ノ吸血鬼族は掟があり吸血は一生生涯を添い遂げる者にしかしてはいけない。

俺はちゃんとその掟に守っている。

勇者はまだ返してこない。


「は?」


この間を返せよ!なんか暇だったから白ノ吸血鬼族の掟を思い出したじゃないか。


「なにがは?だ!?」

「エアローブレード!!」


シュッパ!!


俺が言い終わるとタイミングよく攻撃される。しかもうまく避けきれなから鋭利な攻撃が俺の片腕が切り落とす。


「よし」


勇者はそう喜びを声に出す。

俺の腕が切ったから俺に負けないとでも思っているのだろうか?


「よしか...ハァ!」


俺は腕を再生させる。これが白ノ吸血鬼族のみ持つ力【完全再生】だ。


「なんだと...」

「仕返しだ!!ピーキングクロー!!」


勇者はあっけなく倒れた。弱いな。

魔王様はこんなにも弱いと読んでいらっしゃったのか。感激だ。

俺もファンクラブ入ろうかな。死んだカナアリのファンクラブの経営を受け継ごう。

















俺は勇者パーティを近くの人間族が住む街の大門の近くに運んだ。門番が腰を抜けている間に置いたため攻撃されなかった。

やけに今日は重く感じたな。

もしかしてではなく完全再生のせいだな。

完全再生は血を使う。自身の血なら結構持っていかれるため他者の血なら少しでいいのだが掟のせいで吸血が出来ていないため自身の血を使ったため普段より力が操りにくいのだ。


そして泊まっている宿に向かう。

戦後処理は上の者がやってくれるので大丈夫だろう。


フラフラした足取りになってしまっている。血が足りていない。

もう夜で夜飯は出てこないので寝ることにしたかった。











「魔王様!!!」

「なんだ?ブォルワール」


魔王はいかにも魔王らしい玉座に座り配下の報告を聞くことにした。

ブォルワールは慌てており、なにかあったと思い集中して聞く。



「わが配下のデルナミからこのたびの勇者パーティとの戦いは勝ったと報告がありました」

「なんと...」


魔王は驚く。ブォルワールも報告を受けた際驚いていた。

勇者パーティには今までやられ続けで初めて追いかえしたのだ。


「しかし戦った部隊は一人を残して全滅で、その一人が勇者パーティの四人を倒しました」

「その者をなんと言う?」


興味を持つのは当然だ。

魔王は一体誰だと思って、なんらかの褒美をあげることも考える。


「では、白ノ吸血鬼族のローアという初出兵の小兵です」

「な...」


ブォルワールは魔王様がその者ことを知っていることを反応を見て気づいた。


「魔王様?その者を知っているのですか?」

「いや、そんなことは...」


知らないと言おうとしていることがわかるが明らかにもじもじしているため動揺していることがわかりブォルワールは確信した。


(絶対に知っているな)


「魔王様、わかりやすいです」

「な...仕方ない、そなただけに話してやろう、他言無用だぞ」


魔王様は諦めて話す。ブォルワールは絶対に誰にも話さないと決める。


「ローアは私と昔遊んでいた、いわば知り合いだった、そのころからローアは村一番強かったのだが村の外にあまり出ない引きこもりの性格のせいであまり知られていないんだ」

「そうですか」


知り合いなのかならなんで隠そうとしているのだ?


「ブォルワールは白ノ吸血鬼族について知っているか?」

「もちろんです、白ノ吸血鬼族は魔族の中で一番戦闘能力に優れ、性格が尖っている族でしたよね?」

「ああ、そうだ、実は白ノ吸血鬼族は数が少ないのだ、ローアの故郷の村にしかいないのだ」

「いわゆる絶滅危惧だと」

「そうだ、そして戦闘能力が優れていると言ったろう、どれほどだと思う?正直答えよ」


お世辞を言えば魔王様はすぐにわかる、もしお世辞だと気づかれたら魔王様から失望されたしまう、それは阻止したいから正直に言うべきだ。


「我々四天王並ですかね」

「そうです」


良かった。

安心しているのもこの時だけ。


「最低四天王並です」

「え」


魔王様は最低四天王並だと...


「魔王様、冗談ですよね?」

「いやほんとだ、ローアはその白ノ吸血鬼族の中で最強だから私より強いだろうな、なぜ小兵なのかわからないが」


なんと、魔王様が自身より強いとおっしゃっただと!!

ここは同調すべきなのか。

そう思考を巡っていると魔王様はお話を続ける。


「ローアは白ノ吸血鬼族の中で性格が一番いい、戦闘狂ではないからな、もう報告よい、下がりたまえ」

「ハッ!」


ブォルワールは返事をする。もう時間は魔王様の睡眠の時刻なためすばやく離れる。

ブォルワールが魔王様の玉座の間から出ていく時に聞こえてしまう。


「明日、報酬でもあげることにしようか」


ブォルワールは魔王様は乙女の顔をしていたことを知らなかった。

















「血が、血が足りない」


血が足りていないので寝れないのだ。

こういう時はレバーを食べている夢を見たらいいのだ。

ほら、レバーがこう言っているよ。


「血がほしいのでしょ?なら優しくならいいよ」


と俺はカプリと優しく噛む。

ん?なんか実感があるな?まぁいいか。


チュウチュウ


優しく吸う。ある程度吸うと血が足りたので吸血をやめる。

やけに実感があったな...?

俺は目を開けると俺は月の光の反射で見えないが誰かいた。


「え...」


幻想的な月の光はカーテンのように移動していき俺のベットの上に乗って俺に吸血された者が誰かわかる。


「魔王様!!!!!!?」


なんと魔王様なのだ。

待てよ、こんな夜遅くに来るわけもないしそのその来ないだろう。

上半身を起こしたがやめ仰向けになる。


「きっと夢だな、しかも幸せな夢だな」

「へぇー、ソウナンデスカ、いいですね」


今声がはっきりと耳元で囁かれたぞ?

この声は...


「魔王様ですか?」

「そうです」


目をはっきり開けると魔王様がいらっしゃったのだ。

俺は驚いて飛び起きようとしても魔王様が乗ってらっしゃるので無理に避けないでおこうと思ったが体は俺の思考より早く動いた。


「キァ」


魔王様は俺が無理に動いたせいでベットに二人並んでしまう。


(え、なにこの状況?俺が無理に動いたからベットの右に俺が移動したら上に乗っていた魔王様は左側に来ている)



「こっちを向いてください」


無理くり顔を振り返されたため体も従って振り向き魔王様と至近距離で対面する。


(かわいい、美しいな)


あ、今頃だけど、俺もしかして魔王様に吸血したんだよね?...どうしよう、よし、とりあいず謝ろう。

慌てながら魔王様の顔を見ながら言う、というか魔王様の顔以外は見れないように首が固定されている。

なぜか懐かしい。


「すいません、「はあ」


俺が謝ろうとすると魔王様はため息をおつきなる。

なにかやってしまったんだろうか?


(あ、俺が色々やっているわ\(^o^)/)


「ローア」

「は、はい」


俺は急に呼ばれて焦って返事をしてしまう。

なく知っているな。


「白ノ吸血鬼族の掟は知ってしますのね?」

「ええ、もちろん、吸血は一生生涯を添い遂げる者にしかしてはいけない、あ、これは夢かなと思いまして」


俺は夢と間違って吸血したことに言い訳をする。


「言い訳ですか、全く、私は魔王ですがフレンと言ったらわかりますよね?」

「あ」


(フレン、昔俺とよく遊んでいた子で初恋相手でなんかの事情で離れしまってそれきり)


「思い出しましたね、私はフレンです、だからやっと会えましたね」


フレンは優しく笑顔をする。

こんなにも変わるんだ。


「さてローアは私に吸血をしました、なら言いたいことはわかりますよね?」


(もちろん、結婚だが...)


「魔王様である小兵である俺とは...「逃げないで、ローアの本心は?」


そんなの決まっている。


「一生生涯添い遂たいに決まっている」

「そうです、なら結婚決定ですね、ローアが言い訳として言っている階級の差は問題ないですよ」

「え?」

「白ノ吸血鬼族ってローアの故郷しかいない特別な族で数が少ないので絶滅の危惧しているので問題はないです」

「え、なら聞きたいんだけどいいか?」


初耳で驚きなのだがそれより聞きたいことが今ある。


「なんですか?なんでも聞いてください」


俺は覚悟してフレンに言う。


「俺の初恋相手でしかも一緒に寝ている状況で興奮しているのだがいいか?」


やはりフレンは顔を真っ赤にしている。なにがいいかとわかっているみたいだ。

より恥ずかしがっている姿を見て惚れてしまいそうになる。


「いい...ですよ」


小声で聞こえる。

そこからはお楽しみでした。























「おはよう、フレン」

「おはよう、ローア」


チゥ


キスをする。

フレンは昨日見た時より輝いているように見えてしまう。


「もうローア」

「嬉しくて、繋がれて」

「そうですよね、私もです、これで既成事実も出来ましたし、あと待つだけですね」

「そうだな」


「それにしても昨日は初めてなのに激しかったですね」

「ごめん」

「謝らなくていいんですよ」


お互い服を着る。

夢じゃない。こんなにもなぜ実感できない?


ギュー


フレンは抱きついてくる。頬を染めながら恥ずかしがりながら。


「これでちゃんと実感できたでしょう?」

「ああ」


やはりフレンは気づいている。

今頃だが気になることがある。


「どうやってここに忍び込んだの?」


不思議である。宿の三階にある俺の部屋に忍び込むのは時間が夜だったとはいえ案外バレてしまうそうなものだ。


「大丈夫ですよ、瞬間移動を使いましたからね」


フレンは魔王様でしたね。

今の時間は...


「あ」

「どうしました?」

「時間」

「あ、では夜に会おうね」


瞬間移動していった。業務の時間のギリギリだったとか。


(かわいいな)










「ではこれを」

「どうも」


宿でのんびり過ごしていると兵士がいらっしゃってお手紙を渡すと去っていった。

手紙の封を見ると魔王様の蝋封であり魔王様からだと気づいて慌てて開ける。

するとこう書いてあった。



『勇者パーティの戦いにおいて此度活躍していたため報酬を差し上げます、そのため魔王城におこしください』


俺は急いで走ってむかう。

報酬はなにがいいかと聞かれておるからなににしようか?

フレンをください?ではだめだ、なら墓石を作ってください?これでいいかな?でもやってそうだし。うーん。あ、これでいいな。







魔王城に着くと玉座の間に案内される。

玉座には魔王様のその両サイドには四天王達が並んでおり重々しい空気だ。

だがそんな重圧に気にしない。

俺は玉座の前で膝をつき顔を伏せる。


「顔をあげよ」


魔王様からそうおっしゃり顔を上げる。

そこには魔王様として凛としていらっしゃるフレンの姿があった。


「報酬はなにがよい、正直にもの申せ」


魔王様は本題に入る。

なら決まっている。


「俺は.....を求みます」

「わかった、お前らもよいな?」

「「「「ハッ!!!!」」」」












































『俺は単独攻撃の許可を求みます』




「あめでとうフレン」

「ええ、これで発表できます」


魔族を代表して魔王と人間族は平和協定は結んだ。

そしてお祝いをしていた。


「長ったな」

「ええ、実感五〇年です」

「俺もそのぐらいだったわ、実際は三年だったけど」


この三年間のあいだにも色々なことがあったな。

一時期はフレンとデートしていたらフレンがやらかして魔王と付き合っていることがバレかけて四天王に話しに行ったこともあったな。その時はブォルワール様はやけに早く終わったけど。


「そういえば」

「ん?」

「ローアって死の吸血鬼とか言われていませんでした?」

「え?そうだったけ?ただ人間族の中から平和協定に邪魔な人を抹殺していただけだ」

「それですよ」


そうして魔王フレンと吸血鬼ローアは結婚して幸せな毎日を送りましたとさ。

二人が結婚した日は毎年毎年国全体でお祝いされているのだとか。






































読んでいただきありがとうございました。




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