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自称天才兄妹はライトノベルを書くそうです

妹さえいればいい、エロマンガ先生、俺が好きなのは妹だけど妹じゃない。

この3作品に共通することは何だと思う?

え?なに?妹が可愛い?ま、確かにそうだな。ちなみに俺はカニ公がだな……。

じゃなくて!話がそれてしまったが正解は主人公がライトノベル作家、いわゆるラノべ作家ものっていう点だ.俺はこのジャンルが好きだしよく読んできた。だが一つだけ納得行かない……

あいつらどうして物語始まった時からラノベ作家なのだ!?

ネット小説でブレイクしたのか?それとも新人賞を通ったとでもいうのか?

天才である俺でさえ落ちたというのに……

「高田裕也さんあなたを一次試験不合格とします」

カーテンを閉め切った暗い八畳のホームスペースに唯一光輝くパソコンの絶望の7文字を見て俺は溜め生きを吐いた。

「にぃを落とすなんて審査員の奴センスない」

「ありがとな結衣、だけどなもう5回目だぜ。落ちたの……」

風呂あがり、お兄ちゃん第一主義の結衣は雪のような白い肌と髪を小汚いバスタオルで拭きながらナチュラルに審査員をディスった。

おいおい妹よ、思春期の兄の前ですっぽんぽんは良くないぞ。

「で、今度はどんなの出したの?」

俺は結衣の質問を聞き、カップラーメンの重しにしてた紙の束を結衣に差し出した。

結衣はそれ受け取るとすっぽんぽんのまま紙束に目を向けた。

おいおい。兄の事信頼しすぎだろ。嬉しいなぁ……。

くそ、妹とは言え男として見てくれないのはくやしいなぁ。

「えーなになに、『幻想世界のスカイウォカー』?」

ここは科学より魔法が発達した世界。賞金3億円のビッグディールが賭けられた空中を飛び交う男と男のレース、スカイバトルにあこがれる少年、ユアタン・スカイウォカー。貴族や腕よりの魔法使いがドラゴンやほうきに乗って出場する中、家が貧乏なユアタンは魔法を習う学校に行ったり、ましてやドラゴンを飼う事が出来る訳もなく、どう出場するか悩んでいると、ごみ山から一つの写真が見つかった。

そこには鳥のような羽を持つ謎の機体とその前で腕を組む男がいた。

この後老いてしまった写真の男の代わりにスカイバトルに出場することになったユヤタンは写真の男と共に飛行機の操作を修業し、空を飛ぶことに成功した。

開幕したスカイバトルの中で繰り広げられる熱い戦い……。

「どうだ結衣、面白いか?」

「うん……。おもしろい」

「結衣は面白いしか言わないから全然参考にならんなぁ」

ムッ、にぃ本当は嬉しいくせに、顔にやけてるくせに何でそんな事言うの。

そっちがそうなら少し意地悪してやる。

「ただ、バトルシーンでウォォ!しか言わないのはどうかと思うけどね」

「え?何で?」

「何でって。これじゃ読者は何の事言ってるか分からないでしょ!」

「でも結衣は分るだろ」

う、何かこういう私を全面に信頼してくれるとことか嬉しいし何かしてあげたいとも思う。

だけど私に出来ることなんて……いやあった。

「私は特別だから……」

「え?なに?」

「何でもない!それよりにぃ、どうしても売れたい?」

「あぁ。ラノベ作家を目指すものとして売れたいと思うのは当然だろ!」

「プライドを捨てでも……?」

「……あぁ。もうこれ以お前にも迷惑かけたくないからな」

「それなら、私が文章を書く!にぃが考えたネタを、案を、私が文章に落とす!一人じゃ一次審査落ちかもしれないけど、二人でなら雷文庫の天辺だって狙えるよ!」

「結衣……お前ノゲノラのみすぎじゃね?しかも二人でなら天辺目指せるなんて少し臭いし、言ってて恥ずかしくならなかったか?」

「色んな意味でだめぇぇぇ!」

私は己の言ったことによる恥ずかしさと、著作権ってき危なさでにぃのあごをグーパンした。

「いたああああい!何をする妹よ!?それに結衣に文章書けるのか?」

「うるさい!少なくてもにぃよりは書けるよ!」

「なぁぁぁにぃぃぃををを!?そこまで言うならぜひとも書いてもらおうかな?」

俺はカップラーメンの重し兼文章の駄作の中から1枚差し出した。

「このウォォ!のシーン、結衣ならどう書く?」

「うーん、私なら「」付けないでユアタンは叫びながら突っ込んだ。見たいにするかな」

「おまえ……。天才か……?いつの間にこんな文才を身につけたのだ……?」

「これだけの本を読んでれば、普通は書けると思うけどな……」

結衣は本棚に入るでもなく無造作に積まれたラノベやマンガを指差している。

「そうかな?だけど俺の文章を解読して読みやすい文章に出来るのは結衣だけだぜ。これなら本当に電撃……じゃなかった雷文庫の頂点だって狙える。二人で川原ピーーーー越えようぜ!」

「うん!だけど今の大丈夫かな?」

「なにが?」

「いや別に……」

「ならいいんだが、これから二人でやってく事になった訳だしペンネーム考えないか?」

「ペンネーム?」

「そう!今までは実名でやってたんだが二人でやるなら変えないとなって思って」

「別にいいけど、何か案でもあるの?」

「天才兄妹。ってどうだ?天才的発想力を持つこの俺と天才的文章力を持つ結衣。合わせて天才兄妹だ」

「そのままだけど良いと思うよ。にぃはともかく私は天才なんかじゃないけど……」

「よし!じゃ決まりだな。そして朗報だ。天才兄妹最初の戦場が決まったぞ!4カ月後に控える雷文庫大賞だ!必ず突破するぞ!」

「お、おう!」

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