死と心残り
僕は渡邊光。16歳だ。
職業は学生。趣味はゲーム。
小学生の頃に、某有名RPGのアニメを観て、そこからいろんなゲームをしてきた。
中学、そして高校でもゲームに没頭した。
僕の家には、ネット環境が無かった。だから、僕はオフラインプレイヤーだった。
ゲームに没頭し過ぎて、友達と呼べるような知人は居なかった。
そしてある日。ゲームを買うためのバイト中に、僕はしんでしまった。厳密に言うと、今は自分の死体が足元に転がっているという状態だ。てか、転がってはないし、そもそも今足ないけど。体も半透明だけど。
光を蘇生させますか?
>はい
いいえ
みたいなことを聞かれることを期待してはいない。ゲームと違って現実はそういう世界だから。
僕は目を閉じる。両親に親孝行する前に先立つなんて、親不幸も良いところだろう。もっとも、親は僕に多額の保険金をかけ、それで残りの人生をエンジョイしようと言っていたような人達なのだが。
まぁ、そんなこんなで心残りは……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………結構ありました。
まだ某狩りゲーを全クリしてない!某RPGの勇者のレベルが98だ!etc...
今なら引き返…………せるわけないわ、うん。
僕の身体は多分「スタッフが美味しく頂きました。」の状態だ。まさか、リアルに映画の世界を体験することになるとは。
もし戻れたとしても、hap○y whe○lsじゃないんだからもう移動不能だろう。
もう、クリアとかは諦めるか…………………
……………それにしても。
僕は一人でゲームをしてた。
いつだって、一人でゲームをしてた。
そして、周りの楽しそうな会話を聞いていつも思っていた。
僕はもう、その輪には入れない。
だけど、もし仲間が出来たら。共に語らえる友達ができたなら。
――――――そのときは、複数人モードで、人生や世界を攻略したいって。
自己申告ステータス
渡邊 光(転生前)
身長:168
体重:約55
特技・趣味:ゲーム
友達:少ない
黒歴史:なし
自慢:世界最強だった
目、髪、好きな色:黒、黒、蒼
作者の感想
特技・趣味は予想通りでした。
友達は少ないではなく、画面の向こうにしかいないの間違いではないでしょうか。
物凄く中二病だったことを後悔してましたよね。
世界最強だったのはオフライン版の某有名RPGの話ですよね。
というか、今も中二病少し残ってませんか?