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泣き虫な私が勇者になる話  作者: グリゴリグリグリ
第4章:メイル王国事変
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4-6

 メイル王国が襲われたという知らせは、すぐに周辺の国々へ伝えられた。


 最初に襲われたのは国境近くにある町が五つ。そして次の日には別の町が三つ。

 それらの襲撃はすべて夜に。他国の軍隊ではなく別の組織が、比較的少人数の実力者を以て行われた。


 この事件を聞いてハルメニア王国のことを思い出した者は少なくない。

 かつて、複数の町で同時にクーデターが起こり、王家は倒され、政情が一変した。


 今回もメイル王国がかつてのハルメニア王国と同じように王政だったこと。そして複数の町が襲撃されたことからクーデターだと考えられていたが、それは最初に襲われた町の住人であるライラ・トルストイの口から否定された。

 魔剣アルソンの持ち主として知られるライラ・トルストイは冒険者として各地を飛び回り、様々な依頼をこなしてきた。

 そんな彼女の口から出たのは、


「今回の襲撃。そしてハルメニア王国でかつて起きたクーデターもクーアクーララによるもの」


 という俄には信じがたい内容であった。


 クーアクーララ。

 あらゆる悪事の根底にあると言われる悪の組織である。その存在は決して悟られず、少しでも組織に迫ればすぐ闇に葬られる。毎年何人もの善良な人々が攫われ、殺されていると、まことしやかに語られている。

 夜更かししている子供を寝かしつける文句に使われるほど知られた存在であるが、実在しているとは誰も思っていなかった。


 しかしライラ・トルストイが意味もなく嘘を吐くとは思えない。

 ハルメニア王国のクーデターには不可解な部分もあって、クーアクーララが関わっていたとしてもおかしくない。

 そしてメイル王国も襲われた。

 もしかしたら本当に、あの悪の組織が存在しているのか。と、しばらく市井を賑わせていたが次第にその熱も落ち着いていく。

 何気ない世間話のどれがクーアクーララの逆鱗に触れるかわからないからだ。


 しかし人の口に戸は立てられず、噂の渦中にもあるハルア国にまで、ライラ・トルストイの話が伝わるのは、当然かもしれない。

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