閃光の夢 4
フレイヤ、リュッカ、スティア、レイシアはユウトとエレナの後をつけていた。
本人達は変装しているからバレていないと思っているようだが変装の所為で目立っている。
「あっ!! ユウト君にまたくっついている」
「全く、こんな公共の場で、不埒だ」
「ユウトの馬鹿、ユウトの馬鹿」
「何かの間違いです。あの子ならともかく、どうして彼女が」
それぞれが悔しそうにユウトとエレナを見ていた。
ユウトとエレナが恋人同士の様に腕を組みながら歩いている。
フレイヤ達はそれが、ユウトがわざと見せつけていると気がついていなかった。
「うー」
フレイヤは唸る。
「フレイヤ、五月蠅い。あのときに魔眼でユウト君に尋問すれば」
レイシアは指をくわえながら言う。
「そうです。あなたが魔眼で視ていればこんなことしなくてもよかったのです」
リュッカはレイシアに怒る。
「しっ。ユウトとエレナの会話が聞こえないではないか」
スティアは3人を黙らせる。
「全く、不埒だ」
スティアの言葉に3人は頷く。
(全く、あれで隠れているつもりなのか?)
ユウトは後ろからつけているフレイヤ達を時々見ていた。
気配も消していない上に殺気を立てている。
そんなことをすればユウトでなくても気がつく。
「はあ」
ユウトは軽くため息ついた。
「どうしたのですの? ユウトさん」
「ごめん。ちょっと、考え事」
ユウトがそう言うと、エレナは可愛らしく唇を尖らせて、
「全く、ユウトさんは。彼女の私を無視するなんて彼氏失格ですわ」
「しょうがないだろ、俺は彼女なんかいたことないんだから」
ユウトがそう言うと、エレナとミリルは驚いた。
「何そんなに驚いているんだよ」
「その意外だったからですわ」
「そうか?」
「はいですわ。ユウトさんって、どこか女性慣れをしているようで」
「まあ。接してきた人間は女性の方が多いからな」
「そうですの」
「だから、彼氏とか何したらいいかわからないんだよ」
「じゃあ―」
エレナは1度ユウトから離れたあと数歩進んだあと、戻ってきてユウトの顔に顔を近づける。
「わたくしが教えてあげますわ。感謝しなさいな」
ユウトは整ったエレナの顔が、息が届くくらいまで近づいたので顔が少し赤くなる。
「感謝するけど、顔近い」
ユウトがそう言うと、エレナは思い出したように顔を赤くしてユウトから離れた。
離れるときに足を捻ってエレナは転びそうになる。
「おっと」
ユウトはエレナの身体を支えた。
「大丈夫か?」
「はい」
エレナはユウトに抱きしめられてうっとりした表情をしてユウトを見つめる。
「驚くのはいいけど、怪我するから気をつけろよ」
「はい…ですわ」
「お嬢様、そのままキスですよ」
ミリルの声にハッとした表情をした後、今度はゆっくりとユウトから離れた。
「ミリル!!」
その声にミリルは笑いながら走って逃げて行く。
それを真っ赤になったエレナが追いかけて行く。




