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静かなる思い 8

 身体が痛む。

(どうして身体がこんなにも痛いんだ?)

 意識が朦朧とする。

 ユウトは意識を失う前のことを思い出そうとした。

(たしか、ユニコーンの角を取りに来て、その帰りにリュッカと一緒に落ちて、それで、魔蟲に襲われて―)

 ユウトはそこまで思い出し、身体を勢いよく起こした。

「痛っ!!」

 全身に痛みが走った。

「ユウ君!!」

「「ユウト!!」」

「ユウトさん!!」

「ユウト君!!」

 リュッカ達が声をかける。

 ユウトは身体が痛むが、首を動かし周りを見回した。

「ここは医務室?」

「そうよ」

 レイシアが言う。

「カシャが運んでくれたのよ」

 腕にカシャを抱きかかえたフレイヤが言う。

「ユウト、カシャってあんなに大きくなるのだな」

「まあ。こいつも魔獣だからな」

 ユウトはカシャを撫でた。

「にゃー」

 ユウトは、今度は自分の身体を見た。

 顔はどうなっているのかわからないが、腕や脚は肌が見えないほど包帯が巻かれていた。

「包帯だらけだな」

 ユウトは苦笑いをしながら言う。

「ユウトさん。全身切り傷と骨折で全治1カ月だそうですわ」

 エレナは顔を伏せながら言う。

「まあ。あいつは元が虫だから単調な攻撃しかしないけど威力は高いからな」

 ユウトはそう言いながら頭を掻いた。

「ユウト平気なの?」

 フレイヤが心配そうに訊く。

「平気って何が?」

「対校戦に出られないのよ」

「は?この程度の傷で対校戦に出られない?こんな傷2日で治るぞ」

 ユウトがそう言うと、フレイヤ達は驚いていた。

「ユウト、君の治癒能力が高いのは知っているが、その怪我は無理だ!」

 スティアは全身を包帯で巻いているユウトを止める為に、語気を強めて言う。

「まっ、今は休むから、そんなに語気を強めるなよ」

 そう言いユウトはベッドの背もたれに、背中を預けた。

 そうするとリュッカが、

「ユウ君。ユウ君に言わなければならないことが有ります」

「何?」

「やっぱり、2番じゃなくて、1番を目指します!!」

 きっぱりとリュッカが言うが、ユウトは何の事だかわからない。

「ん?どういうことだ?リュッカは学園1の魔法使いだろ?」

「わからなければいいです。でも、覚悟してください。私があなたをとろけさせてあげますから」

 少し楽しそうにリュッカは言う。

 そんな姿を見てユウトは頭を掻いた。

「リュッカがそう言うとシャレにならないからな」

 そう言い、ユウトは苦笑いをした。


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