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炎より熱く 2

 ユウトはチームのメンバーを引き連れて、依頼書が貼ってある場所に来ていた。

「何かいい依頼があるといいな」

「そうね」

 依頼板の付近まで来た。

「やっぱり混んでいますね」

 隣を歩いていたリュッカが依頼板の周りの様子を見て率直な感想を言った。

 確かにいつもは1~2人くらいしかいないはずなのに、今日は20人くらいいた。

 やっぱり対校戦があるからだろう。

 対校戦に勝てば、世界樹に触れて、願いを叶えることができる。

 なので、多くの生徒が対校戦に出られるように依頼を受けているのだろう。

「どうするのですか。ユウトさん」

「たぶん俺が近づけば退くだろ」

 ユウトは依頼板に近寄った。

 すると数人がユウトに気が付いたようだ。

「彼が来たわよ」「離れないと魔法が使えなくなるわよ」「早く離れるわよ」

 その言葉によって依頼板の近くにいる人は全員ユウトに気が付き、依頼板から離れて行った。

「よし。みんな空いたぞ」

 ユウトは後ろで様子を見ていたフレイヤ達に声をかけた。

「相変わらず君はあんなこと言われても平気なのだな」

「まあ。実際間違っているわけでもないしな」

 フレイヤ達を魔法が使えなくなってしてしまったので、噂が本当になってしまった。

「それよりも、どれにする?」

 ランクの低い依頼は全部なくなっており、最低でもAランクの依頼しか残っていなかった。

「うーん」

 全員依頼板と睨めっこしていた。

 見ていても依頼が受けれるわけでもないので、ユウトは依頼書を1枚はがした。

「これがいいと思うぞ」

 依頼書をフレイヤ達に見せた。

「えーと、精霊の涙の収集?」

「ああ」

 精霊の涙とはその名の通りで、精霊が流した涙でポーションの材料になり、高値で売買されている。

「精霊の涙なんて無理ですわ」

 エレナがそう言うのも無理はない。

 精霊の涙を手に入れるには、

 ―物理的に精霊を泣かせる。

 ―何か奉納をして、対価にもらう。

 ―対話をしてもらう。

 という3つの方法がある。

 1つ目の方法はまず不可能だろう。

 なぜなら、精霊は第6階梯以上の魔法を使い、人では勝つことができないからだ。

 なので、手に入れる方法は2つ目と3つ目の方法になる。

 だけど精霊に奉納するのにも、純潔の乙女が差し出さなければならない上に、何を要求されるかわからない。

 対話をするにも精霊は気まぐれでまともに会話にならない場合がほとんどだ。

「大丈夫だ。流石に考えなしで受けようとは思ってないからな」

「考えがあるの?」

 レイシアが下から覗きこみながら訊く。

「ああ」

「じゃあ、私はそれを受けるの賛成よ」

「みんなは?」

「私もユウ君に任せます」

「火龍の鱗の収集にくらべたらマシだからあたしもそれでいいわ」

 フレイヤの言葉を聞いて、スティアも頷く。

「そうですわね。これより簡単な依頼もないようですし、わたくしもそれでいいですわ」

「んじゃあ、準備をしたら校門前で集合ということでいいな?」

「「「「「ええ」」」」」


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