表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/77

赤き爆炎と青き氷7

 ユウトは校門の前で人を待っていた。

「おまたせ」

 フレイヤがやってきた。

 フレイヤは女子用の赤い制服でなく、白いワンピースを着ていた。

 赤い髪と合わさりすごく映えていた。

「なにじろじろ見ているのよ」

「いや、似合っているなと思って」

 そうユウトが言うとフレイヤは少し嬉しそうな顔をする。

 そんな様子をユウトがにこにこして見ていると、

「い、いくわよ」

 フレイヤはそう言い、先に歩いて行ってしまった

 ユウトはフレイヤのあとを追った。

 ユウト達は学園から歩いて10分くらいの位置にあるフィンクイルという街に来ていた。

 フィンクイルは王立アルベニア魔法学校の学園都市になっていて、王都から離れているにもかかわらず、人口が多く栄えている街だ。

「よお、ユウト。デートか?」

 ガタイのいい魚屋のおっちゃんが言う。

「ちげーよ」

 ユウトは苦笑いしながら言う。

「あらあら、ユウト君デート?」

 今度は八百屋のおばちゃんが言ってくる。

「違うって」

 そうユウトが抗議しているうちに街の人が集まってきた。

「あんた、嫌われているんじゃなかったの?」

「嫌われていたよ」

「でも、そんな風に見えないわよ」

「まあ。いろいろあったからな」

「実を言うとな、ユウトに娘を人質として奪われているんだ」

 魚屋のおっちゃんがフレイヤに言う。

「えっ?」

 フレイヤはすすっとユウトから離れる。

「おっちゃん何言ってんだよ。フレイヤ、俺はやっていないからな」

 ユウトは訴えた。

「話は看守さんに話して」

「ちょ」

「ま、半分くらい嘘だがな」

 魚屋のおっちゃんが言う。

「本当のことは?」

「本当はみんな、ユウトに助けられたことがあるんだ。だからユウトの力も知っているし、ユウトの優しさも知っているんだ」

「へえー」

 フレイヤはユウトを見る。

「フレイヤ行くぞ」

 ユウトは顔を赤くしてフレイヤの手を引いた。

 しばらくした後、ユウトはフレイヤの方を向いて、

「で、どこのケーキがいいんだ?」

「あんたに任せるわよ」

「じゃあ、ローズガーデンに行こうか?」

「ローズガーデンってここで一番高い店じゃない。大丈夫なの?」

「問題ないよ」

 そう言ってユウトは店の中に入った。

「なにがいい?」

 ユウトがフレイヤに訊く。

「すごいきれい」

 フレイヤはそう言い、ショーケースの中のケーキを見ていた。

(こうやってケーキを楽しそうに見ているところを見ると、あの子を思い出す)

 などユウトが思った。

「ねえ。ユウトどれでもいいの?」

 フレイヤが上目づかいで見てくる。

「おう。どれでもいいぞ」

「どれにしようかな?」

 またフレイヤがショーケースを見だした。

 ユウトは自分の腰に挿してある白い魔剣に触れた。

(絶対、願いを叶えるからな)

「ユウト、決まった―」

 フレイヤが途中で言うのを止めた。

「ん?どうした?」

「なんでもない。私、苺のショートケーキにする」

「俺は林檎のタルトに決めた」

 ユウトは店員に注文して、椅子に座った。

 フレイヤが目をきらきらさせて苺のショートケーキとユウトの林檎のタルトを交互に見ている。

「フレイヤ。タルト一口あげようか?」

 そうユウトが言うと、フレイヤは嬉しそうに頷く。

 フレイヤはタルトをフォークで小さく切って食べた。

「美味しい」

 フレイヤのツインテールが嬉しそうに揺れる。

「それはよかった」

 フレイヤを見ているとなんだかユウトまで微笑んでしまう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ