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EXAct:仮面の剣士2

 星のない夜。

 寒々とした北の夜風が吹き抜けていく。

 北公の広大な屋敷に灯る篝火が、あちこちでちらちらと瞬いていた。遠くその向こうには、リバーシアの街の明かりが微かに見えた。

 四大公爵の領都にしては、少し寂しい気がする。しかしまぁ、時刻はもう深夜。みんな寝ている時間だ。

 俺はそんな夜の街を視界の端に捉えながらも、眼前の敵に備えていた。

 北公邸の敷地内に建つゲストハウス。三階建てのその屋根の上で、俺とガルムは対峙していた。

「やはり、その力。素晴らしいな、リク君?」

 せせら笑うような声が、ひんやりとした夜気の中に響く。

「当然だ」

 俺は、欠けた仮面の下でニヤリと笑って見せた。

「ならば、望むがままにその力を振るいたいと思わないか?その力があれば、君は英雄にも王様にもなれるかもしれないぜ?」

 茶化すように唄いながら、ガルムはもう一振りのダガーを取り出した。だらりと下げた両腕に、刃渡りの違う漆黒の刃が握られる。

 二刀流だ。

 俺が本格的に二刀流がいいなと思ったのも、実はこいつのスタイルを見てからなんだ。この世界に来てからしばらくは、カナデが昔やっていた剣術を真似ようとしていたんだっけな……。

 ふっと笑う。

「ああ、知ってるよ」

 俺は強い。

 強いんだ。

 ガルム如き、所詮は中ボスポジションの奴に負ける筈がない。

 俺は両手の剣を握り直しながら腰を落とし、体の中の銀気を練り上げていく。俺の体から、ぶわっと銀色の光が溢れ始めた。

 ……行ける!

 そう思って、全力で踏み切ろうとした瞬間。

 眼下に暗く沈むゲストハウスの中庭が、唐突に騒がしくなり始めた。

 ガラスの割れる音が連続して響く。続いて、複数の人影が屋敷から飛び出して来るのが見えた。

「おいおい……」

 ガルムが辟易したように呟いた。

 ヤツは、無防備にも俺から視線を外し、完全に中庭を眺めている。

 ……ナメやがって。

「総員、円陣防御!非戦闘員を守ります!」

 夜闇に、凛とした声が響き渡る。

 カナデだ!

 屋敷から飛び出して来た人影の一部、カナデの部下の騎士たちが、じりじりと後退しながら円形に固まり始める。騎士たちはみな軽装だ。警備以外は、寝込みを襲われたのだろう。

 それを取り囲むように対峙するのは、黒装束の一団。ダガーを構え、地を這う様な低い体勢から攻撃のタイミングを計っている。

 ガルムの手下だ。

 自分を囮にしておいて、あんな数を送り込んでいるとは。

 ……意外に多いな。

「ああも反撃態勢を取られちまったら、もうダメじゃねぇか」

 ガルムがダガーの柄でボリボリと頭を掻いた。

 屋敷からさらに人影が現れる。

 その先頭には、解いた銀髪を背中に流したカナデがいた。

 寝間着用だろうか、凄い薄地のワンピース姿だ。

 ……あいつ、あんな格好を。まぁ、似合ってるからいいけどな。

 カナデに続いて、殿下、夏奈、シズナにレティシア、優人もいる。

 みんなも不意を突かれたのか、部屋着姿だった。

 甲高い剣戟の音が響き渡る。

 しかし当然ながら、カナデたちは余裕で賊を追い詰め始めた。

 余裕だ。

 そうだ、な。

 ……少し癪ではあるが、強いのは俺だけじゃなかった。

 俺が、俺たちが、ガルムら如きに負ける筈がない。

「まったく、最近は人材不足で困っちまうな。なぁ、リク君。やっぱり、俺たちと……」

 こちらを見てニヤリと笑うガルムの顔が、一瞬で眼前に迫る。

 雷の如きスピードで踏み込んだ俺の刃を、ガルムは笑みを消して躱した。

「はっ」

 俺は追撃しない。

 刃を突き付けて、ガルムを笑ってやる。

「俺が好き勝手するのは当たり前だ。しかしな。連む相手は選ばして貰うぜ。お前らみたいなごろつきよりも、カナデたちを選ぶに決まっているだろ?」

 中庭の喧騒がさらに高まる。

 どうやら、他からも警備のログノリア騎士たちが集まって来ているみたいだった。

「終わりだな、ガルム。死ぬか捕まるか、選べ」

 強がりか。

 ガルムが唇を釣り上げて笑った。

 その口から言葉が漏れる前に。

 俺は2刀を振り被って突撃していた。

 ガルムが回避する。やはりスピードは俺が上。

 奴は、こちらの動きやタイミングを読んでやがるんだ。

 ……しかし。

「いつまで続くかな?」

 俺は嘲笑と共にガルムの脇を通過する。同時に急制動。体をひねって180度ターン。

 まだこちらに向き直っていないガルムの背後から斬り掛かる。

 躱される。

 まだ。

 まだっ!

 次、次、次、次を!

 ギアは一気にトップスピードへ。

 躱されても受け流されても、足を止めずに次から次へと連撃を叩き込んでいく。

 刃の銀の残光が、無数の帯となってガルムに絡み付く。

「リ、リク……」

 ガルムが獰猛に顔を歪めながら、じりじりと後退し始めた。

 俺は笑う。

 刃が空を斬る音が唸り、剣とダガーのぶつかる音が響き渡る。

 はっ……!

 ステータスはやはり全て俺が上!

 俺がガルムに及ばないのは、単純に年齢差から来る経験の差だけだ。ならば、そんな経験など無意味になるほどの圧倒的な攻撃を叩き込めばいい!

 狭い廊下では動きに制限があったが、ここでは違う。常人には足元の不安定な屋根の上でも、俺には問題にならない。

「くっ……」

 とうとう俺の刃がガルムを捉える。

 革鎧を切り裂く。

 腕を掠る。

 ぱっと赤い血が舞った。

「終わり、だぁぁ!」

 俺の咆哮に、しかしガルムがニヤリと笑った。

 何度目かの俺の突撃に合わせて、ガルムがすっと刃を突き出して来る。

 こちらの軌道を捉えられた?

 自分のスピードも相俟って、回避が間に合わない……!

 左腕に焼けるような痛みが走る。

「この野郎!」

 痛みと怒りで赤熱化した感情をぶちまけるように、俺は全力で2刀を振り下ろしていた。

 しかしそれは呆気なく躱され、代わりに鋭い痛みが右腕に走った。

 俺とガルムは再び距離を取る。

 痛みに顔をしかめながら右腕を見ると、細い針のような物が3本、二の腕に突き刺さっていた。

「やはり、凄いなリク君!」

 頬からも血を流しながら、ガルムが笑う。凄惨な笑みだった。

「普通なら即昏倒する程の毒針を食らって、ピンピンしてるなんてなぁ!」

 毒だと?

 くそっ。

 俺は右腕の毒針を抜き、投げ捨てた。

 右手をぎゅっと握って開く。

 なんともない、か。

 これも銀気の加護か。

「ガルム。せこい手を……」

 俺は吐き捨てるように呟き、再び剣を構えた。



 再度突撃を仕掛けようとした瞬間、屋敷の中庭から怒声が響いて来た。

 出鼻を挫かれた形の俺は、目だけでそちらを睨み付ける。

 ガルムの部下たちをほぼ無力化したカナデたち。

 その前に今、別の部隊が対峙していた。

 黒装束ではない。揃いの鎧を着込んだ騎士たちだ。

「武器を捨てろ!」

 その騎士たちがカナデらに向かって叫ぶ。

「白燐騎士団、下がってください!彼らに剣を向けてはダメです!」

 カナデの声も聞こえる。

 あれは北公の騎士たちか。

 ……まったく、何をやっているんだ、あいつらは。

 敵が誰だかわからないのか?

「くくく、ひひひっ」

 ガルムが笑った。

 俺は視線を戻して、奴を睨み付けた。

「リク君。君との決闘はここまでみたいだ。ここからは、お仕事の時間、だ」

 ふざけた笑みを浮かべるガルムに問答無用で斬りかかろうとした瞬間。

 奴が跳躍した。

 屋根の上から身を踊らせる。

 っ!

 俺はその後を追って、慌て屋根の縁まで走り寄った。

 ガルムはどこから取り出したのかワイヤーを操って、三階建てのゲストハウスの壁面を音もなく駆け下りて行く。

 ……仕事。

 奴の進行方向には、この騒ぎの原因をカナデたちだと勘違いし、怒鳴り散らしている北公の騎士。そしてそれに対すカナデたちがこちらに背を向けていた。

 ガルムが中庭に降り立つ。

 カナデたちは気が付かない……!

 ……仕事。

 奴の先には、夏奈と並ぶ赤毛の女騎士!

 まさかっ!

「……やらせるか」

 俺は噴き出して来る怒りを抑えられなかった。

 視界が真っ赤に染まる。

 ギリギリと音がするほど奥歯を噛み締める。

 やらせるか。

 俺の……。

 俺の仲間を。

 夏奈もカナデもレティシアも。

 また一緒にバトルする、ダンジョンを攻略する、冒険する、俺のパーティーメンバーなんだよっ!

「おおおおおお!」

 俺は膝をたわませる。

 そして、一気に力を解放した。

 宙を駆ける。

 全力で蹴り付けた屋根が、背後でボカリと陥没する音が聞こえた。

 屋根の上から、俺は夏奈とレティシアのもとへ飛んだ。

 着地。

 柔らかい土の地面がボコッとへこむ。

 振り向く。

 ガルムは直ぐそこに!

「リク!」

 叫んだのは夏奈だったかレティシアだったか。

 しかし。

「間に合ったっ」

 突撃して来るガルムに勝利の笑みを向けようとした刹那。

 俺はガクリと膝から崩れ落ちた。

 なっ……!

 か、体が動かなっ……。

 なっ、何だ……!

 視界が明滅する。

 ぶわっと汗が噴き出す。

 ガルムが迫る。

 煌めく白刃。

 俺を無視してレティシアへ!

 ぐううっ!

「がああああぁぁぁ!」

 俺は獣の咆哮を上げて、言うことの聞かない体を無理やりガルムの刃の前に踊らせた。

 防御とかそんなのではない。

 ただ、迫る刃とレティシアの間に体を滑り込ませただけ。

 くそっ。

 ただそう思った瞬間。

 俺の視界の端に、ふわっと銀髪が揺れた。

 広がるスカートが俺の前に踊り出す。

 翻る裾からすらりと伸びた白い足が、崩れ落ちた俺の前に立つ。

 微かに。

 甘い香りがした。

 剣を携えた凛々しい後ろ姿。

 カナデ!

 こ、声もでない。

 甲高い音。

 カナデの剣がガルムのダガーを弾き飛ばした。

 舌打ちをして後退するガルムに、今度は黒い大剣が踊り掛かった。

 優人か!

 膝を付く俺の前に立つ2人の背中。

 そういえば……。

 この光景を、俺は確か昔、見たことがある。

 確か……。

「陸!」

「リク!」

 遠くで誰かが叫んでいる気がした……。

 何故か、だんだんと目の前が真っ暗に……。

 ああ、くそっ。

 俺はそのまま、無惨にも倒れ伏す。

 意識がなくなる直前、誰かが駆け寄って来た気がした。



 ずっと昔だったか、ついこの前だったか。

 俺はどうでもいいいざこざに巻き込まれて、高校生グループに絡まれた事があった。

 その場で謝っておけば、あるいは全力で逃げれば、何事もなかったのかもしれない。

 しかし、俺はこう思っていた。

 俺は間違っていないし、俺がこんな奴らに負ける筈がない、と。

 結果、俺は高校生たちに向かって行き、打ちのめされる破目になる。

 殴られて、コンクリの上に倒れた俺の前に、不意に人影が現れた。

 大きな背中と小柄な背中。

 奏……カナデと優人。

 俺は2人に助けられた。

 そして、今もまた……。

 俺は強くなったんじゃなかったっけ? 

 ゆったりと目を開ける。

 ああ、眩しい。

 体の感覚が徐々に戻って来る。

 白い天井。

 高い。

 温かなベッドの感触。

 もう一度眠ろうか。

 いや。

 起きなければ。

 体は……動く。

 少しダルいが……。

「陸?」

 透き通った声がすぐ傍で聞こえた。

 カナデ。

 黒いリボンで髪を結ったカナデが、俺の顔を覗き込んだ。

 緑の大きな瞳が見開かれている。

 微かに甘い香りがした。あの時、ガルムにやられそうになった時、感じた香が……。

「陸!大丈夫ですか!」

「ああ……」

 声が掠れてしまった。

「俺はどうなったんだ?」

 戦いは、ガルムは、レティシアは?

 カナデは安堵の息を吐きながらベッドサイドの椅子に座ると、あの夜の戦いの後の話をしてくれた。

 レティシアは無事だということ。

 ガルムには逃げられてしまったということ。

 ……ちっ。しぶといオッサンめ。

 その後、カナデたちは北公邸での襲撃事件への関与を疑われ、取り調べを受けた事。どうやら、ガルムたちのターゲットには、ウォラフ公も含まれていたようだ。

 おかげで北公と王統府の協議は延期中。

 ウォラフ公の裁定もあり襲撃事件への疑いははれたものの、カナデたちはリバーシアに留まり、交渉再開の調整をしているのだそうだった。

 俺が寝ているこの部屋も、未だ北公のゲストハウスということだ。

「陸は4日も寝ていたんですよ」

 カナデはサイドテーブルからリンゴを取り上げると、シャリシャリと剥き始める。

「裂傷は大した事無かったんですが、毒がね……」

 リンゴはどんどん小さく、角型に……。

「ブレイバーは常人より治癒力が高い。毒も効きにくい。でも、効きにくいだけです。無茶をしてはだめですよ」

 ……何故リンゴがサイコロステーキみたいな状態に。

 カナデは小皿にサイコロ状リンゴを乗せると、サイドテーブルに置いた。

 はぁ……。

 不甲斐ないな、俺。

 また優人やカナデに助けられたんだ。

 この銀気の力を手に入れた時、もうこんな事は起こらないと思ったのに……。

 俺は身を捩り、上半身を起こした。

 カナデが助けてくれる。

 間近に迫った輝く銀髪から、やっぱり良い匂いが……。

 馬鹿なっ。

 俺はカナデから目をそらし、はいっと膝の上に乗せられたサイコロリンゴの皿をじっと見つめた。

「……悪かった」

 ぼそっと呟く。

「何ですか?」

 カナデがきょとんと俺を見た。

「悪かった。色々と」

 俺は目をそらしたまま、さっきよりは大きな声でそう言った。

 カナデが微笑む。

「いいんですよ。戦闘では、お互いフォローして……」

「違う」

 はぁっと息を吐いた。

「色々だ。今までの。色々、悪かったよ」

 沈黙。

 俺は押し黙る。

 静寂に耐えられなくなって少しだけ、カナデを盗み見た。

 ほわっとした笑顔が向けられる。

 ……な、何なんだよ!

 ふと、サイドテーブルの上に一部が割れた俺の仮面を見つけた。

 俺はいそいそとそれを付けた。

 や、やっぱり仮面が必要だ。

「陸、何を」

 うむ、半壊、アンシンメトリーというのも、なかなかかっこいいではないか……。

「カナデちゃん、ごめんねっ!陸のお守り、交代するよって、陸!起きてる!陸!」

 突然扉が開いたかと思うと、けたたましい声が部屋の中に響き渡った。

「夏……」

 だだだと駆け寄って来る足音。

 そして。

「ぐへっ」

 グロウラー型のパンチを食らったような衝撃が、全身を駆け抜けた。

「夏奈、ぐ、ぐるし……」

「えーん、陸、良かったよぉ、目が覚めたよぉ、良かったよぉ!陸の馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿、ボケぇ!いつも心配ばかりかけてぇ!」

 ベッドの上に乗り、盛大にわめき声を上げる夏奈。

「止めろ、恥ずかしっ」

 カ、カナデだっているんだから。

 そのカナデは、生暖かい眼差しで俺たちを見ていた。

 その目、奏士と同じ……。

「……あの、リクさま」

 夏奈が開けっ放しにした部屋の入り口から、今度は囁くような声が聞こえた。夏奈の締め付けから身を捩りそちらに目を向けると、そこには艶やかなドレス姿の少女が立っていた。

 このリバーシアに来た時と同じ真紅のドレスに、結い上げた赤い髪。

 あの女騎士、レティシアか。

 レティシアは俺と目が合うと、恥ずかしそうに俯いた。

 そのままポツポツとヒールを鳴らし俺のベッドまで歩み寄って来る。カナデがそっと席を代わった。

「リクさま」

「……なんだよ」

 さま?

 レティシアがばっと俺の顔を見た。

「リクさま!た、助けていただいてありがとうございました!」

 レティシアの顔が真っ赤になった。

「自らの身を挺してまで私を守っていただいて、私、私、か、感動しましたっ!」

 ……いや。

 あの時は無我夢中で、レティシアがどうとかあんまり考えてなかったんだが……。

「リクさまの事、み、見直しましたっ。変な仮面だとか、粗暴な人だとか思ってましたけど……」

 レティシアがずいっと身を乗り出して来る。

 ざっくりと開いたドレスの胸元に、思わずドキリとしてしまう。

 こ、こいつは所詮NPCだ……。

「では陸。私たちはこれで」

 カナデがにこやかに笑い、コトリとヒールを鳴らした。

「うふふふ。陸、ごゆっくり。うふふふふ」

 何やら怪しげな笑みを漏らした夏奈が、口元に手を当てながらカナデに並んだ。

「えっ、ちょと、夏奈。カナデ!」

「ではレティシア。後はお願いしますね」

 ぴんっと背筋を伸ばした姿勢のまま、カナデが部屋を出て行く。

「うふふふ、後はお若いお2人で」

 なんか猫の妖怪みたいな足取りで、夏奈がその後を追った。

 パタンと扉が閉められる。

 ああ、ええっ!

 顔を横に向ける。

 はにかんだような笑顔のレティシア。

 えーと……。

 ナニヲハナセバ……

 仮面の奥から盗み見る赤毛の少女の笑顔。

 それは、カナデや夏奈と変わらない。

 少なくとも、俺がどぎまぎしてしまうほどには……。

 ……そうだな。

 この世界の人々、か。

 戦場で対峙した時。

 カナデや夏奈や優人が声を嗄らして叫んでいた事が、今なら良くわかる気がした。

 レティシアの顔を見て、俺はふと、そう思ってしまったんだ。

 読んでいただき、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
カナデ自身はほとんどすべてを忘れてしまったかもしれないけれど、もしかしたらリクたちのような人たちが、かつての奏士を覚えているかもしれない。それだけで十分なのかもしれない……。少なくとも、彼らの心の中で…
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