8-secretnews-
「そうなんですか?」
「そうなんだ。言えば、こっからが本番だ。」
そう言い、山野さんは持っていた煙草に火をつけた。
「実はあいつの家に妙なモノがあったんだ。」
「妙なもの?」
「そう。何故か、あいつの家に女性モノのネックレスが落ちてたんだ。」
「それがおかしいことなんですか?成人した男性なら、お付き合いしてた人がいたと考えるのが普通だと・・・」
「それが違うんだよ」
山野さんは呆れたように言った。
「あいつは恋愛が苦手でな。仕事ばかりの奴で、女関係はさっぱりだったんだよ。」
「じゃあ、なんで女性がつけるようなネックレスが?」
「あ、しかも死んだあいつが凄い力で握り締めてて死後硬直とかでとんの大変だったらしいぞ。」
僕は、考えていた。そのネックレスが母の物なのではないかと。もしかしたら記者の人が取材を通じて、母のネックレスを手に入れそれを知った犯人がネックレスを取り返すために家に行った?
だけど、ネックレスはそんなに重要なものなのだろうか。
「おい、大丈夫か?」
「あ、うん。」
突然僕が黙ったので、驚いているようだった。
「なにか、気になることでもあったのか?」
「・・・。はい。」
僕は、思い切って山野さんに尋ねた。