第81話:メリークリスマスケント君!
気が向いたので投稿します
前々回から二ヶ月程時は経ち、12月へと移る。
俺
「今日が一応12月の12日で現実世界で言う所のクリスマスな訳だ。
であるが、ミラさんが本日、超高難易度クエストを受けたと。」
タチバナ
「俺には何の縁もねぇからな、いくらでも動けるぞ...」
俺
「よりにもよってまぁ〜た魔王軍幹部かよ、馬鹿かて。」
ミラ
「まぁいいじゃないですかぁ」
俺
「よかねぇよ!」
ユルリカ
「その...聞いた話だとクリスマスってプレゼントを交換し合ったり、
パーティしたり、男女の関係を改めて見つめ直したりするんでしょ?」
俺
「そう!世界一の彼女ユルリカちゃんがいる今、
俺にとってこの日をどれだけ大事であるか!なのにミラさん、
アンタ何してくれとんじゃあ!
放っておくのも後味悪いしさっさと終わらせるぞ!」
タチバナ
「報酬で今日は朝まで飲むぞぉおおぉおお!!!!!」
俺&ユルリカ&ミラ
「おぉぉおぉおおぉおぉおおぉおおお!!!!」
一行は魔王軍幹部に向け動く。ちなみに冒険者ランクは、
タチバナ、ミラ、ユルリカ共に龍級冒険者として認められました。
移動はキリヤマの魔法により4人で目的地のポケットジャングルまで向かう。
道中、ミラはこのクエストを受注した理由を明かした。
ミラ
「実はこのクエストを受注した理由があるんですよぉ」
タチバナ
「あるなら先に言えよ!どんな理由だ?」
ミラ
「実はケントさんの所在が、魔王に関係してると考えてましてぇ。」
俺
「ほう?俺等も度々探すのに協力はしていたが、魔王のところにいる?
なんでそう感じたんだ?」
ミラ
「ケントさんが消えた日って、私達が王国と戦った日と一緒じゃないですかぁ?
王は結局魔王軍と繋がっていたわけでぇ、更に他国に捜索願いを出しても、
全く見つからないんですよぉ。つまり人々が居住しているエリアに、
ケントさんはいないと考えてもいいとしてぇ、一番可能性があるのが、
魔王の元にいる。そうすると全ての辻褄が合い始めるんですよぉ。
王国に争いを持ちかける時もぉ、すぐに私達が指名手配されたのもぉ、
冒険者が王国軍側にすぐに付いたのも、納得がいかないですかぁ?
まるで私達の作戦を知っていたかの様に動いたのもぉ、
私達の中に内通者が居たと考えるのが自然でしたがぁ、誰も裏切りはしなかった。
戦争の最中に裏切るのが最も効率的なのにぃ。
だからケントさんから情報を抜き取ったんじゃないですかねぇ?
魔王って人の記憶とか精神を操るんでしょぉ?そうすると色々納得がいくというかぁ。
ケントさんを誘拐できるのなんてキリヤマさんかイルカさんか、
はたまた魔王くらいしか居ないじゃないですかぁ?
イルカさんはキリヤマさんが拘束中だしぃ、キリヤマさんは裏切らない。
となると魔王がケントさんを誘拐して情報を抜き取った線が一番濃厚ですよねぇ?」
俺
「確かにな。ってかそう思ったんなら何で俺等に言わなかったんだ?」
ミラ
「忘れてましたぁ。テヘペロ☆」
タチバナ
「まぁ、だから魔王軍幹部から聞き出すってことか。」
ミラ
「そうですねぇ。拷問でもすれば吐き出すかなぁと。」
俺
「でもさ、ケントって神級なんだろ?多少の誘拐されて抵抗したら、
何かしらの形で残らねぇの?爆発起こしたら周辺の住民とか気付くだろ。」
ミラ
「ケントさんに予め洗脳の糸口を張っておく。それが可能だったんじゃないですかぁ?」
ユルリカ
「洗脳の糸口、ですか?」
ミラ
「えぇ、ケントさんのストックしてる神器の中に、
明らかに異質な物があったんですよぉ。神之腕袋でしたっけねぇ?
あれ、どう考えてもおかしいじゃないですかぁ、
自分の意志を乗っ取られる神器とか。おまけに制御も効きづらい。
わざわざ使用制限がある神器をギフトとして選ぶ人なんているんでしょうかぁ?」
タチバナ
「なんでこういうときだけ頭回るんだろ、コイツ」
ミラ
「だからあの神器、神器に見せかけた罠なんじゃないですかねぇ?
装着した時点で何時でも操れる様になる、みたいなぁ。」
俺
「確かに理にかなってるな。
幹部ぶっ飛ばして情報抜き出したららリルラに報告するか。」
ミラ
「そうしましょうか。」
タチバナ
「んなこと言ってる間に着いたな。」
俺
「ここを魔王軍幹部とやらが占領してると。」
ユルリカ
「魔王軍幹部ゼット。
聞いた話によると様々な魔物を合体させて出来た人型キメラなんだって。」
俺
(キメラか。絶対気持ち悪いじゃねぇかそんなん。でも人型か...
あれか、ミ○ウツーみたいな感じか。)
「なるほどね。この広大なジャングルでそんなの見つけられるかね?
二手に別れる?そっちの方が効率いいじゃんね。」
ミラ
「じゃあ私がニホニアの時みたくユルリカさんと一緒ですねぇ。」
俺
「何言ってんだよ、俺がユルリカちゃんと一緒に決まってるだろう!?
ユルリカちゃんもそうだよねぇ!?」
ミラ
「でも私がタチバナさんと一緒は絶対嫌ですよぉ!!」
タチバナ
「仮にも付き人ですよね」
俺
「とにかく!俺がユルリカちゃんと一緒に行く!行くんだ!」
タチバナ
「俺はもう誰でもいいよ」
ユルリカ
「私は誰でも大丈夫だけど、欲を言えばレイくんがいいかな。」
俺
「えへへ、ユルリカちゃん大好きぃ」
ミラ
「ユルリカさぁ〜ん!?」
こうして、ミラとタチバナ、キリヤマとユルリカでジャングルを探索する。
俺
「ジャングルは蒸し暑いねぇ。冷波〜。」
キリヤマはユルリカに冷たい風を送る。
ユルリカ
「気持ちい〜...お返しの冷波〜」
バカップルが馴れ合いをしている時、急にその時は訪れる。
ゼット
「ガンマ・ブラスター」
ドォォオオォオォォオオ!!!!!!!!
背中の羽(?)の様な物から超高密度のビームを放つゼット。
その容姿は、黒い鎧の様な体に、歪な形の角、刃状の腕が付いており、
黄色い羽のような器官が付いていて、如何にもな異生物であった。
キリヤマは咄嗟にこのビームを障壁で防いでいた。
俺
「思ってたより気持ち悪さは無いな。」
ゼット
「侵入者発見。直チニ殺ス。」
俺
「真空間爆破裂!!!!」
ゼットの前に空間魔法を展開し、その中を水で満たす。
その水を出すと空間魔法内には真空となる。その真空の空間魔法を解くと、
空間にありとあらゆる物がその空間があった場所に引きずり込まれる。
ゼット
「!?」
ゼットもその場所へ思いっきり引きずり込まれ、その隙をキリヤマが斬りかかる。
俺
「光付与魔法、威天之剣、からの白輝之太刀!」
光魔法を纏ってゼットに斬りかかる。光を纏った時に鬼灯丸が発する能力は、
シンプルかつ強力な切りかかった箇所に追撃を与える、というものである。
ゼット
「理解不能。貴様ノ能力カ?」
俺
「誰が答えるかよボケ...いや待てよ、俺が答えたらお前もこっちの質問答えるか?」
ゼット
「ショウセイハ魔王様ノ意ニ反スル行動ハ出来ナイ。」
俺
「んじゃ構わずボコす!閃光連斬!」
一瞬で何千回と斬りかかる。ゼットは腕の刃で受け止める。
俺
「!?」
ゼット
「ショウセイノ腕ニ触レレバ触レタダケエネルギーハ腕ニ蓄積スル。」
俺
「マズ」
腕の刃でキリヤマに斬りかかろうとしたその時ー。
ユルリカ
「妖精之嵐!!」
ビュゥゥウウゥウウゥウ...!!!!
大量の光の刃が暴風に乗りゼットに襲いかかる。
俺
「サンキュ、ユルリカちゃん!植物付与魔法、吸血之魔剣!
吸魔植斬!」
植物魔法を纏った時に現れるその権能は、
刀に触れたものの魔力や生命力を吸い取り、刀の使用者が回復するという能力である。
触れた箇所がその物の核に近ければ近いほど吸い取れる力は大きくなる。
人であれば心臓や脳に近いほど吸える力は肥大する。
俺
「腹に斬撃入れても大して回復は無しか。核は腹じゃねぇのか。」
ゼット
「何個能力ヲ保有シテイルト言ウノダ?」
俺
「だからわざわざ教えねぇって言ってんだろ!まぁいい。
この刀ならテメェにエネルギーを蓄積させずに切れる。」
ゼット
「ショウセイノ腕ハ二本。比ベテ貴様ハ一本。勝テルト思ッテイルノカ?」
俺
「馬ぁ鹿、こっちにはユルリカちゃんがいるんですけどぉ!?」
ゼット
「マズハ数的有利ヲ無クス。」
そう言ってユルリカに斬りかかるゼット。
俺
「させるかよクソがマジで殺すぞ」
ユルリカ
「ありがとレイくん!奇跡砲!!!」
威力はランダムで決まる砲撃を放つ。ユルリカの運気は高く、
強力な魔力の砲撃を喰らわせるユルリカ。
ゼット
「グォォオォオッ!!」
俺
「乱れ鬼突き!」
砲撃を喰らい怯んだゼットの後ろから突きまくり追撃するキリヤマ。
俺
「顔かぁ!?足かぁ!?肩かぁ!?」
体を滅多刺しにするも、大した回復量は得られない。
俺
「もしや...腕か。」
ゼット
「気付イタ所デ意味ハ無イ。ショウセイノ腕ハ硬イ。」
俺
「魔法を使えば秒なんだがな...ジャングルの木々を壊したくないし...
空間魔法使って範囲絞っても威力が弱まっても腕は壊せるか?
第一狭くした空間内に捉え続けることはできんのか?う〜ん。」
ゼット
「考エ事トハ流暢ダナ。」
ゼットはキリヤマに斬りかかり続けるも、キリヤマは考え事をしながら飄々と躱す。
俺
「やっぱ近接高火力でゴリ押すしか無いか。炎付与魔法、雨十架炎之刀。」
ゼット
「ナンダソノ異常ナマデノ魔力ハ!」
俺
「炎獄之宵闇。」
炎属性を纏った鬼灯丸の権能は、
斬撃を加えれば加えるほど威力と火力が上がるというものである。
光魔法は単純に二倍の火力だが、炎魔法は長期戦に発展すると倍率が上がっていく。
ゼット
「無駄ダ!魔力ガ上ガレバ上ガルダケ、ショウセイガ吸収スル魔力モ上ガル!」
俺
「そうかもなぁ!でもよぉ、限界があんだろ!?」
キリヤマの作戦は、腕に溜まったエネルギーを許容限界を超えて流し込むことである。
まるでドラゴ○ボールのヤコン戦の様な作戦だが、この作戦には穴がある。
ゼットはエネルギーを吸収しつつそのエネルギーを消費して攻撃できるのである。
キリヤマはそれに気付き、一撃で許容限界を超すためひたすらゼットを斬り続ける。
ゼット
「クソ!ドンドン押サレテイル!?」
俺
「仕舞いだぁ!おらぁあああぁぁぁぁああ!!!!!!」
ゼット
「フフフッ、馬鹿ダナ。ショウセイノ腕ハ背中ノ羽ト結合出来ル。
エネルギーヲヨリ溜メラル。ソウスレバモウ元ニハ戻セナイ。
ダカラアマリ使イタクナカッタ。ダガ、ココデ使ウノモヤムヲ得ナイ!
グレイバースト!」
羽と腕を結合し、よりデカくなった腕を一つにして砲撃する。
ユルリカ
「妖精之慈愛!!!」
キリヤマに身体能力強化と防御力のバフを掛ける。
俺
「ありがとねぇ!煉獄殺!」
一撃で砲撃を一刀両断し、またゼットに斬りかかるキリヤマ。
ゼット
「オ前ハ学ベナイノカ!?相当頭ガ悪イヨウダナ!」
俺
「馬鹿の一つ覚えでごめんなぁ!!炎轟之太刀!」
ゼット
「ナニ!?ドンナ魔力ヲシテイルノダ!?コレガ魔王ガ欲スル力!」
ゼットの腕を両断したキリヤマ。核を直接斬った訳では無いので、
ゼットも辛うじて生きていた。
タチバナ
「キリヤマぁ〜!!ってもう終わってんのかい!」
キリヤマとゼットの戦いの爆音を聞きつけ、
終わった戦場に辿り着くタチバナとミラ。
俺
「遅ぇよ!なぁゼット!ケントって知ってるか?」
ゼット
「勿論ダ。魔王軍最高幹部、城ヶ崎健人。」
俺
「!?」
タチバナ
「マジでかよ!もう手遅れなのか...」
ゼット
「フッ、置キ土産ダ。」
ゼットの腕が点滅しながら光りだす。
俺
「させねぇよ。」
自爆しようとしたゼットを魔法障壁とミラとユルリカの結界で囲い、
被害を最小限に抑えた。
ミラ
「全く危ないところでしたねぇ。」
タチバナ
「あれ、今回俺何の役にも立ってなくね!?」
俺
「今更だろ。」
ミラ
「ですねぇ」
ユルリカ
「しかし...ケントさんが魔王軍幹部...しかも最高幹部だなんて...」
ミラ
「こういう時はプラスに考えましょう。
魔王は軍に誘拐した冒険者を最高幹部に据える程余裕がないということですぅ。」
タチバナ
「あんなのが敵なら最高幹部だろうよ」
俺
「まぁ、今日はもう早く帰るぞ!そんなことよりやることが残ってるだろうが!」
タチバナ
「だな!」
その後報酬を16万G(日本円で約8000万)を受け取り、
後クリスマスパーティを行った。サンタコスのユルリカちゃんの姿が、
俺の脳内フォルダに永久保存された。
ミラさんとハルカも一応サンタコスをしてたな。
後日、皆でリルラにありのままあったことを話した。
するとリルラは、思い詰めた顔でその場を去った。
決戦の日は近づく。




