第79話:不穏な影
遅れたンゴ
前回の前書きがフリみたいになってて面白い
宴会も終わり、キリヤマの大きな目標の一つも終わってから1ヶ月。
キリヤマは本格的に魔王討伐を掲げて動く...
俺
「あ"ぁ"〜。くっそ暇だねぇ〜。」
事など無かった。今日も適当に街を練り歩き、たまにクエストを確認して、
長い長い1日の時間を只々消費する。
ビラ配り
「来たぞ来たぞぉ〜!!号外号がぁああ〜い!!!!
遂に、天之金豚の大襲撃が来るぞぉ〜〜!!!!」
俺&タチバナ
「ん?アマノカネブタ?」
貰ったビラには天之金豚という魔物が、
どうやら街を襲いかかってくるといった内容が書いてあった。
まるで朗報であるかのように。
俺
「タチバナじゃねぇか。テメェも暇と怠惰を貪ってる口か。」
タチバナ
「察しが良くて助かるな。お前もか。」
俺
「おうよ。魔王討伐の目処も立たずにすることも無くてな。」
クソみたいな生活を送るキリヤマにも、花はある。
ユルリカ
「レイく〜ん!ココにいたんだ。」
婚約を結んだ彼女たるユルリカがキリヤマに向かって走ってきた。
俺
「ユルリカちゃん、くぁあわいぃいいいいぃいいぃぃいいい...!!!!」
ちなみにまだ同棲はしていないので、日常的にユルリカに会っている訳では無い。
お互い何時でも隣りにいたいとは思うのだが、
互いの準備が出来たらすぐにでもという形になった。
ユルリカ
「何してたの?クエスト?」
俺
「いや、クエストはしょうもないのしか無かったね。所でユルリカちゃん、
天之金豚って何?今こんなビラが配られてさ。」
ユルリカ
「アっ、天之金豚の...群生!?それがこの街に来るんですか!?」
俺
「そんなにヤバい事態なの?」
ユルリカ
「ハッキリ言って...凄くヤバイわ。天之金豚は何をしても金になる魔物なの!
肉は旨味の詰まった油が染み込んでいて、
焼いただけでもA5ランクの肉と遜色ない絶品、
おまけに毛皮以外の全てが美味しく食べることが出来るの!
目とか脳とか臓器とか!私も一度だけ食べたことがあるけどアレは...
正直二度と食べることは出来ないと思ってた!そして体も大きくて、
肉の取れる量が2〜3t!おまけに健康的にも良くて、
一頭だけで廃れた村が活気を取り戻せるわ!
そして毛皮なんかは貴族のコートにも使われる位の高級品!
通気性が抜群に良くて、それでいて肌を柔らかく包んで...
洗濯しても質が落ちないほど丈夫なの。
一着持ってればサバイバルが快適になること間違いなしだわ!
そして骨や牙なんかはアクセサリーや、武器や防具としても需要が高い!
軽くて丈夫で衝撃を吸収するから、使用者にダメージが行きづらいの!
鉄パイプとかで電柱殴ると手がバイーンってなるけど、それが凄く軽減されるのよ。
今紹介した物全部が高級品よ。そんな感じで凄く重宝するから、
天から降りて来た金になる豚で天之金豚って呼ばれているの。
豚というよりかは猪なんだけどね。でも、
それの大群なんて金輪際現れないかもしれないわ。」
俺
「前から思ってたけどユルリカちゃんプレゼン得意でしょ」
ユルリカ
「そんな感じですっごく嬉しい生き物なの。
でも行くなら気を付けてね。強さは黒級はあると思うから。」
タチバナ
「金さえアレば...キャバクラにでも...グヘヘヘへ...」
この街カルロスは夜の街としても盛んである。
俺
「取ってくればユルリカちゃんが喜ぶ...グヘヘヘ...」
冒険者1
「抜け駆けは良くねぇよな?俺等も飢えてんだよ...」
冒険者2
「確かに強さはテメェ等に遠く及ばないにしても、
漢には引けない時ってのがあんだよ。」
冒険者3
「猪共に地獄を見せてやろうぜ。」
レイク
「そうだな。ぜってぇに一体以上はノルマだな。」
キリヤマとタチバナの話を聞き、平均中級冒険者が集まってきた
俺
「レイクのクソ野郎は強いとしてお前ら勝てるのかよ。」
冒険者1
「勝てねぇじゃねぇ。勝つんだよ」
冒険者2
「たとえそれで我が生涯に幕が降りようとな。」
冒険者3
「地獄を見せてやる」
レイク
「何のための包丁だと思ってる。」
俺
「いやまぁそこまで言うなら止めないけど...
一体何がそこまでお前らを突き動かすって言うんだ?」
タチバナ&レイク&冒険者1&2&3
「性欲だ。」
俺
「最低だな」
タチバナ
「テメエもだろ!」
それから暫くして、平原に数百体の体長8m程の猪が大移動を始めた。
俺
「っしゃぶっ殺したるでオラァアァアア!!!!!
待っててねユルリカちゃぁああぁぁああん!!!!!」
タチバナ
「女ぁあぁあああ!!!!!!!」
冒険者達
「キャバクラァアアァァア!!!!!!」
キリヤマは豚の体に触れ、体の中に空間魔法を展開し、
空間内の圧力を上げ、脳の血圧を異常に上げて狩り、
死体に保存魔法をかけてサイコキネシスで空中に浮かべる。
タチバナも豚の脳天を撃ち抜いて殺す。
レイク
「荒狩人!!!!」
小さくとも切れ味の高いレイクの短剣は、猪の神経を削ぎ落として気絶させる。
冒険者1&2&3
「火水雷合体魔法、参角火災水害雷撃!!!」
天之金豚
「ブルルルルルルルオォオオォオォオオォォオオ!!!!!!」
名前と勢いだけはあるその合体魔法を猪はものともせず、3人を吹き飛ばす。
冒険者1
「女のためぇ!!」
冒険者2
「酒のためぇ!!!」
冒険者3
「シャブのためぇ!!!!」
頭から血を流しながら打ちのめされても立ち上がる3人。
タチバナ
「一人だけアウトな奴居なかった?」
その後も冒険者達は一頭の猪に立ち向かい続け、根負けした形で一頭を倒した。
冒険者1
「いよっしゃあ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"!!!!!!!!」
冒険者2
「お"ん"な"だ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"!!!!!!!」
冒険者3
「シャブ!シャブ!シャブ!!ピ"エ"ア"ァ"ァ"ァ"ア"ア"ァ"ア"ア"!!!!!!」
俺
「この世界にクスリってちゃんとあるんだな。まぁ海外だと合法な所もあるし...」
タチバナ
「ちゃんと違法だぞ」
俺
「じゃあアウトじゃねぇか通報だな」
冒険者3
「何か勘違いしてねぇか?俺が言ってるのは転生者が教えてくれた、
"シャブシャブ"っていう肉料理の事だぞ」
俺
「紛らわしい言い方と行動すんなヤク厨!」
冒険者3
「だからヤク厨じゃねぇって」
その後は皆で倒した猪を解体して骨や牙、内臓や毛皮を売り飛ばし、
大量の金と肉が手に入った。タチバナやレイク、冒険者達はキャバへ直行。
キリヤマはユルリカと晩御飯。
俺
「うまいねぇ〜///」
ユルリカ
「まさか2度もこのお肉を食べることが出来るだなんてぇ...
ありがとね、レイくん!」
俺
「その一言だけでちょっと頑張った甲斐があるってもんだよぉ///」
その日もやることはしっかりやって夜を明かした。
時は少し遡りタチバナとの試合を終えた後日ー
ケント
「さて、松風さんとかも戦争に誘ったし、今日はかえって寝るか。」
夜道を一人で歩くケント。その後ろにとある影が近づく。
モア
「貴様がケントか。」
ケント
「誰?あぁ、大会の実況の人か。僕に何の用で?」
モア?
「その"戦争"とやらについて少し教えてもらうぞ」
ケント
「本当に誰だアンタ?人間なの?」
モア改め魔王
「察しだけは良いようだな。ま、既にお前は我が術中に落ちている訳だが。」
魔王がそう呟くとケントの意識は途切れた。
ケント
「あ....ぁ...」
魔王
「コレはいい操り人形になりそうだな。」




