第76話:父の贖罪
俺は今、クソ浮かれている。正味、国のその後とか本当にどうでもいい。
何故ならば、ユルリカちゃんが俺の彼女になってくれたからだ。
あぁ、この時を何千時間妄想したことだろうか。
よく落ち着いて告白出来たものだよ。身体ぶっ壊れた後なのにな。
耐久力って偉大だな。何にでも応用が効くし。そんな事よりだ。
可愛ぃいぃいいぃいぃいいぃいいいぃいぃぃいいぃぃいいいぃいいいいぃいいぃぃいいいぃいいいぃいいぃぃいいぃいいいいぃいいいぃいいぃぃぃいぃぃいいぃいいぃいいいぃいいいいぃいいいいぃいいいいぃいぃい!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
俺はニチャニチャしながら戦争の後始末をしようとしてるのだが、
ユルリカちゃんが俺の!俺の左腕を!抱きしめてくるぅううぅぅううう!!
あぁ、脳が、脳が考えることをやめている!!!
ユルリカ
「レイくん、暫くこのままずっと...その...こうしてていいかな?///」
顔を赤らめながら尋ねるユルリカ。
俺
「むしろずっとこうしてて欲しいまである。」
可愛いよぉおおぉお!!!!!!!こんの甘え上手めぇ!!
その可愛さで俺を殺す気かっての!!はぁぁぁぁ...幸せぇ!!!
タメ口聞くようになってくれたのがまた良い!!!!レイくんって!!!
左腕が!左腕に力が入らねぇ!のに全神経が左腕に集中してやがる!!
胸!!胸当たってますよユルリカちゃん!自覚してそれやってるの!?無自覚!?
どちらにせよ天使、いや女神、いやそれ以上の上位存在だねぇ!!
タチバナ
「なに惚気てんだよ。それはそうと、二人共おめでとうな。」
ミラ
「おめでとうございますぅ。
ってかタチバナさんは彼女とか居たこと無いですもんねぇ、どうせ。
よく泣かず恨まずで他人のこと祝えましたねぇ。」
タチバナ
「図星だけど憶測かよ酷ぇなクソが!」
俺
「ってかメイナードは?話したい事が色々あってな。」
タチバナ
「あぁ、アイツはあそこだ。お前の帰りを待ってるのさ。」
カルロスを囲う巨大な壁の下に、メイナードは居た。
俺
「おーい!メイナードおぉおぉお!!!」
メイナード
「キリヤマさぁあああぁあぁぁぁぁあん!!!!!」
俺
「やってやったぜ!俺を信じてくれてありがとうな。」
メイナード
「はい!貴方のお陰でこの世界は少しずつ変わって行きます。
あなたに協力してもらえてよかった!この恩は必ず返します!」
俺
「いいよ、お前が居なかったら俺だって何も出来ずに終わってた。
そんで早速本題だけどよ、犠牲者は?」
メイナード
「ゼロですよ。重傷を負ったかに見えた戦士も、
ミラさんやテラルド族の皆さんなどの協力もあって、
2ヶ月程度すれば完治するそうです。」
俺
「そりゃ良かった。これで、何の未練もなくユルリカちゃんとイチャつける。」
タチバナ
「真面目な顔で何いってんだお前」
ユルリカ
「...///」
タチバナ
「満更でもないのな。末永く爆発しやがれクソぉ!」
メイナード
「二人の時間も大切ですが、まだまだやり残した事があります。
国民に説明しなくてはならないことが多く残っています。」
俺
「おう、そうだな。」
メイナード
「では、王都へ向かいましょうか。」
俺
「お前もだメルナード」
縄で拘束されたメルナードを引っ張るキリヤマ。
メルナード
「...好きにするがいい」
メイナード
「ってか父様、貴方の悪政の証拠、どう提示するんですか?」
メルナード
「任せろ。まぁ、我を信用するならの話だがな。」
俺「適当なこと言うんじゃねぇぞ」
メルナード
「我とて元騎士だ。騎士に二言は無い」
キリヤマがユルリカへ魔力を送り、皆で王都へテレポートした。
城の前にある大きな広場の真ん中に現れるキリヤマ一行と王族親子とネルフ。
誰もがメルナードが勝って来ると信じていた中で、
縛られたメルナードが広場に現れたのを見て国民の不安が募った。
メイナード
「本日を持ち、メルナードの王政は終わり、
この私、メイナードがレヴンタスの王として君臨する!!!」
国民1
「なんでこんな子供が...この国は終わるのか?」
国民2
「茶番だろ...そもそも親子で喧嘩する理由なんざ知らねえ。」
国民3
「メイナード様は聡明な御方と聞いていたが、
メルナード様に反抗する理由がわかんねぇ!反抗期なら程々にしろ!」
メイナード
「混乱している民も多いだろう!まず、この国には深い深い問題がある!
我が父メルナードが魔王と共謀していたという事だ!」
こうして、国民の記憶が改竄されていた事、テラルド族の事、キリヤマの無実、
魔王と共謀して何百年も前から王でいた事実を突きつけた。
国民4
「根拠は!?唐突過ぎて情報が追いつきません!」
国民5
「いい加減なこと言わないでください!!」
国民6
「訳がわからないです!」
メイナード
「証拠ならある!」
メルナード
「事実だ。証拠を見せてやろう。我が魔王の情報を吐けば我は遠隔で殺される。」
俺
「は!?待てじゃあ何故あの時俺に情報を...まさか!」
メルナード
「そうだ。あの空間内は外部からの干渉は出来ぬからな
消息不明のイルカなら或いは出来るだろうがな。」
俺
「おい、そんな事より」
メルナード
「我は魔王に魂を売り250年間、
都合の悪いことは国民の改竄を消して王として君臨した!
魔王の名は、豊臣不死彦!我は其奴と契約し、
1000年の寿命と才能と知恵を頂戴した!真なる魔王は仮の魔王を作っていたが、
今はそのストックもない!これは紛れもない事実である!
我に思い残すことはもう無い!いや、最後に一つ。幾ら我を死後呪われようが、
息子には親が我であるというレッテルを貼らないで欲しい。
メイナードは我の悪事を自らの力で暴き出した!
誰から否定されようが己が信念を突き通す強さを持っている!」
魔王:豊臣不死彦
(言い残す事はそれだけか?400年間楽しかったぞ。)
メルナードの脳内に語りかける魔王。
メルナード
「フン、貴様に出会えた事は他の何にも変えられぬ。精々楽に殺してくれ。」
俺
「やめろおぉおお!!!!」
バシュッ
魔法障壁で自分たちを囲い、
国民からメルナードを見えなくしたキリヤマの足元にメルナードの首が転がる。
俺
「こんなの...クソ...また俺は...」
メイナード
「父なりの贖罪でしょう。
まだ父に人としての理性が残っていたとは思いませんでしたが。」
俺
「メイナード、おま...」
メイナード
「理性があるからこそ...!こんな最期を選んだ父を許さない!
生きて償って欲しかった!やれることまだあっただろうに!」
歯を食いしばり、涙ぐむメイナード。
タチバナ
「でもよ、事実としてメルナードの不正を暴き、
不可能に近い作戦を実行に移してこうして王となり、
人としてのメイナードの信用は上がりつつあるぞ。」
国中が状況を整理し始め、メイナードを信用し始める声が上がり始める。
メイナード
「こんな形で無くとも...」
その日はこれを最後に解散した。
その後キリヤマとユルリカは互いの家へ向かって歩きだしていた
その道中、ユルリカはとある提案をする。
ユルリカ
「そ、その...今日はウチに泊まっていかない?」
俺
「ファっ!?なっ、何故いきなり!?」
ユルリカ
「メルナード様の事もあって...凄く怖いの。それに...
いつか二人で暮らす事になるだろうから...練習?みたいな...」
俺
(待て待て待て待てぇ!少し落ち着かせてくれ!
今日どんだけハードスケジュールだっつうの!
だけどユルリカちゃんは不安でしょうがないんだもんね!
今夜は特に何も無いよね!あったら俺の身体はもう持たない!
既に一回ガタが来てる!いや、ユルリカちゃんの為だ。
俺にとって損など何もない。むしろ得だけではないか。
でもお付き合いしてる中で俺がユルリカちゃんの家に!?
そんなのナニが起きるに決まってるじゃねぇか!
今の疲れの中で童貞には荷が重い展開だ!)
「是非行かせて下さいよろしくお願いします」
早口で応えるキリヤマ。そのままユルリカの家に入った。
ユルリカ
「私達...浄化魔法で身体は綺麗とはいえ疲労は溜まったから、
お風呂にしよっか。私は晩ごはん作るから、その間に入ってて。」
俺
「いやいや、先にお風呂入ってて大丈夫だよ?俺が代わりに作るから。」
ユルリカ
「良くないよ。レイくんの方が疲れてるでしょ?」
俺
(あ"ぁ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"!!!!!!!!!
俺の事を考えてくれている!それだけで十分疲れは取れるっての!)
「俺が家に泊めて貰ってる立場だから、俺だけ先に楽すんのは良くないって。」
ユルリカ
「私が我儘言って泊まってもらってる立場だから。
私は、レイくんが居てくれるだけで凄く嬉しいの。」
俺
「俺だって願ってもない提案で嬉しいんだけどなぁ。まあ、
ユルリカちゃんの意見を無駄には出来ないからお言葉に甘えさせてもらうよ。」
ユルリカ
「うん。ちょっと狭いけど我慢してね?」
言われるがまま、ユルリカの家の風呂に浸かるキリヤマ。
俺
「あぁああぁあ...生き返るぅうぅぅうううぅう。
精神的にはもうすっかり大丈夫なんだけどね。身体はまだまだっぽいわぁ。」
キリヤマはお風呂で疲れを癒やした後、風呂を出てリビングへ向かう。
俺
「ありがとう。お風呂、凄く気持ちよかったよ。」
ユルリカ
「うん。ならよかった!」
俺
(可愛いぃよぉおおぉお!!その純粋無垢な笑顔が...!!)
ユルリカは風呂へと入り、その間キリヤマは念のため爪を切るのであった。
来週はテストですが、暇ができれば投稿します。
ですが基本的に出ないものとして考えていただけると幸いです




