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転生者の付き人  作者: どーてーの独り言
第四章:ユルリカ解放戦線編
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第72話:絶望

「氷付与魔法、神之氷刀(カミヒカネ)。」


メルナード

「こちらも付与魔法を施すとしよう。須殺之王(スサノウ)


ガキィイイィィイイイン...!!!


「魔王に与した奴が神の名を使うのかよ...」


お互いが剣を打ち合い、二人は死合いながら語らう


メルナード

「幾年か前に我が始末をした転生者が使っていた魔法の名だ。

 響きが良かったが...なるほど、貴様らの故郷の神の名であったか。」


「始末ぅ?」


メルナード

「我の正体を嗅ぎつけた転生者が居たものでな。殺した。」


「王様がそんなホイホイ殺していいのか?転生者ならそれなりに名は通ってるだろ。

 そんな奴を王様が殺して、多少なりとも騒動にならないのか?」


メルナード

「そんなもの、魔王様の力であれば無かったことに出来る。

 国民の記憶からその男を消すだけだ。」


「国民の記憶を改竄!?そんな事許されるとでも思ってんのか!?」


メルナード

「国民が許さない?だからどうしたというのだ。」


「ッ...!!」


メルナードのその悍ましい眼差しを受け、動揺するキリヤマ。


メルナード

「記憶を消されたことにすら気付けない愚かな国民が、

 どれだけ我に歯向かおうとて無駄だ。現に誰も我に求刑する者がいないであろう?

 これが国民の程度だ!邪山堕(やまお)ろし!」


山をも一刀両断する剣技を、キリヤマに行使する。


穿氷刃(せんひょうじん)!」


降りかかる刃を、弾力を付与した冷刀で弾く。


メルナード

「これを跳ね返すか!?」


絶対零度槍(ブリザードレイピア)!」


その隙を、殺傷能力を極限まで高めた刀が掠る。


メルナード

「これは...」


「へっ、掠っただけでも俺の鬼灯丸は絶大な威力と殺傷能力を誇る。

 そして氷魔法を付与した時に生じる能力は、傷口以外を凍らせる力だ。

 傷口の周りだけを凍らせることで、

 止血させずにテメェの身体機能を停止させていく。人を傷つけるための能力だが、 

 テメェみてぇなカスにはお(あつら)え向きだろ?」


メルナード

「口の減らない餓鬼だ。天平残火(てんぴょうざんか)。」


その技を構えたメルナードの危険性を直感力で即座に察知したキリヤマは、

メルナードに斬りかかるも、それは既に残像であった。


「やべ」


その技は瞬きの間に敵を自分の間合いに入れて何千回と剣を振る技である。

キリヤマの瞬発力と動体視力もこの技の前では意味を成さず、

メルナードは右足と左脇腹と右耳と左脳を切り落とす。


「あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"!!!!!!!!」


常人なら死ぬものの、キリヤマは悶え苦しみながらも生きている。


メルナード

「何故死なぬ。いっそ死んだほうが楽であろう。」


「あ"...あ"あ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"っ"!!!!!」


脳が半分無くなり、

考えることもままならないただ痛みに悶えるだけの生き物と化すキリヤマ。


メルナード

「見るに耐えぬ。我が直々に止めを刺してくれようぞ。」



視点はユルリカへ移る。



ユルリカ

妖薔薇弓群(ローズ・アローズ)!」


レミ

大砂漠之加護壁(デザート・プロテクト)!!」


黒い大きな壁を、ユルリカの矢は軌道を変え乗り越えてレミに直撃する。


レミ

「がはっ!!」


ユルリカ

「お互い防御技は無意味のようですね。」


レミ

「フン!決めつけるのが少しばかり早いんじゃないのかい?

 デス・サンドゴーレム!!」


地面からワラワラと黒いゴーレムが湧いて出てくる。


ユルリカ

妖子之群勢(フェアリーアーミー)!」


小さな妖精がゴーレムに触れて無力化する。


レミ

「どんな魔法だい!砂挟壁(サンドイッチ)!!」


ユルリカの周りに巨大な壁が出現し、徐々に狭くなっていく。


ユルリカ

妖精之輝望(スパークル)!!!!」


光の爆弾達は黒い壁を霧散させ、残りの一つはレミの目の前に飛び爆発する。


レミ

「がぁああぁああ!!!」


ユルリカ

「ふぅ...役立たずの頃とは違います!」



視点はリルラに移る。



レイク

「ゲヒャヒャヒャア!!!!ほらほらほらほらぁあ!!!見てよみてみてぇ!

 俺の短剣の連撃!!防御に専念しても、防ぎきれないねぇ!?

 俺はいつまでも切り続けるよぉお!?」


リルラ

「幻影の香。王級の男が鬼級の女に惑わされるなんて、何処までも滑稽ですわね。」


レイク

「なっ!?うるせぇ!後その汚物を見るような目をやめろ!」


リルラ

「扇流、流斬の舞!登龍門!」


畝る軌道で緩急を付けて間合いを詰め、レイクに扇を振る。


レイク

「筋切り!」


ガギイィイイィイン...!!!!!

リルラの扇を、一瞬で短剣を振って吹き飛ばす。


レイク

「リーチの短い二刀流武器は片方でも無くなれば戦力外だぜぇ!?」


リルラ

「っ...!」


そのまま武器を拾わせないように、距離を遠ざけるように短剣を振るレイク。

なんとかリルラは体術で躱すも、限界があった。


リルラ

「爆塵の香!」


人の粘膜に触れることで爆発を引き起こす粉を振り撒いて、

レイクの目に触れた粉が爆発する。

爆発と言っても触れた箇所が拡散しながら滅茶苦茶痛くなる程度である


レイク

「え"げ"つ"な"あ"ぁ"あ"ぁ"っ!!!」


リルラ

踵落(かかとお)とし!」


最後はシンプルにレイクの脳天をかち割って、レイクは気絶する。


リルラ

「まだまだ、兵士の無力化に務めなくてはですね」



視点は、松風とラックへ移る。



ロベリオス

「氷柱落とし」


上空を見上げると、氷山をひっくり返したかのような巨大な氷柱があった。


ラック

「どんな智力してんだよ!こんなデケェ魔法をこの一瞬で発動だぁ!?」


松風

「そんな事言ってないで早くあの氷柱を壊すでござる!

 雲害蒼天(うんがいそうてん)!!」


ラック

「まぁいいや、物を壊すのは大好きだぜぇえ!!

 封燐華惨(ふうりんかざん)!!!!」


ロベリオス

「させるか阿呆が。巨冷弓(アイスバリスタ)!!」


空中の二人に照準を合わせ、氷の弓を構えるロベリオス


ラック

「魔法の同時併用だぁ!?」


松風

「一属性しか使えない魔法使いが神級冒険者になるなんて、

 常識の一つや二つ超えてて当然にござる!想定内でござる!」


ラック

「最悪少し位ダメージを食らって構わねぇな!?俺が氷山(つらら)を壊す!」


松風

「承知!」


スパアアァアアン!

巨大な矢を壊した松風だったが、ラックは氷山を一人で壊せなかった。


ドガアァアアアァァァアアアァアァアアァアン...!!!!!!


氷山は大きく削れて威力は弱まったものの、二人に大打撃が入る。


ラック

「この程度の痛みなんでもねぇなあ!?」


松風

「痛みで止まるくらいなら死んだほうがマシにござる」


ロベリオス

「自分たちが生き残るための一瞬の判断!素晴らしい!

 オr...吾輩の肩慣らしには丁度いいな!」


ラック

「うっせぇ!」


ロベリオス

「氷召喚魔法、氷之魔人(ジャックフロスト)!」


巨大な魔法陣が一瞬で展開され、

その魔法陣から牛久大仏程の大きさの氷の魔人が出現する。


ロベリオス

氷之群隊(ブリザードアーミー)!!」


その巨人とロベリオスを囲うように、氷の兵隊や武器や罠が広範囲に展開される。


松風

「これが地獄でござるか...いや、諦めるのは早い...でござるが...」


ラック

「この程度で怖気付いてんじゃねぇぞ!!」


ロベリオス

「氷の兵士一人一人が王国兵より強いし、おまけに自立思考までする。

 君等の軍もこの数相手によく頑張ってると思うよ。でもね、

 俺がいる時点で君等の勝機など無い。」


ラック

「あくまで俺らの目的はキリヤマが王を倒すまでの持久戦だ。」


ロベリオス

「ほう。ならば短期決戦に向かうか。氷神之腕手(ブリザードアーム)!」


両腕に氷の爪の鎧を纏い、松風に襲いかかるロベリオス。


松風

寂衰聖炎(せきすいせいえん)!!!」


ガキィイィイイイイン...!!!!!

青い炎を纏い、ロベリオスの爪を弾く。


ラック

「来るぞぉお!!!!」


松風の真上には巨人の腕が迫っていた。

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