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転生者の付き人  作者: どーてーの独り言
第四章:ユルリカ解放戦線編
65/88

第65話:兄妹

ジュワァアァアアァア...

大地に大きく深い穴が開く。その穴の深さは、軽くマリアナ海溝を超えるだろう。

そしてその穴に津波の水が流れ込む。


「ハァ...魔力が回復するまでかなりの時間がかるな。

 全回復まであと5分といった所か。それまで魔法は使えねぇな。

 穴の中の水には"浮力"が無いから簡単に戻れると思うなよ。」


サイカン

「オラァアアァアア!!!!」


空中からイルカがいるであろう水底へ呟いていると、

飛んできたサイカンがキリヤマを殴る。


「ぼぶぇえっ!?」



〜視点はミラとタチバナへ移る。〜



ミラ

「思い出したぁ!」


タチバナ

「急に大声出すなようるせぇな。」


ミラ

「いやいや、神竜祭で会ったサイカンさんとマリナさんって、覚えてますかぁ?」


タチバナ

「はいはい、忘れるわけがないね。」


※サイカン&マリナは神竜祭最終競技で、

タチバナ達が2番目に当たった冒険者達である。

なろう版51~52話にて掲載。属性モリモリのHな女の子達である。


ミラ

「あの人、どっかで聞いたことあると思ってたんですよぉ。」


タチバナ

「そういえばそんな事言ってたっけか。」


ミラ

「イルカさんの妹ですよ!」


タチバナ

「イルカ?あいつ人間じゃ無いの?」


ミラ

「イルカって冒険者の名前ですよぉ。」


タチバナ

「その、イルカって奴が何かあるの?」


ミラ

「知らないんですかぁ!?神級冒険者の中でも一番強いと名高い、

 最強の冒険者ですよぉ!」


タチバナ

「ケントとかよりも?」


ミラ

「えぇ。その能力は"完全成全知全能人(パーフェクト・オールマイティ)"。

 弱点と認識したものを克服する能力の所持者です。」


タチバナ

「何だそれ。」


ミラ

「サイカンさんはその兄を殺すために冒険者を始めたんですって。」


タチバナ

「へぇ?何で。」


ミラ

「それについての理由は知らないですけどぉ、

 そういえばそんな事言ってたなってぇ。」


タチバナ

「あれ、アイツってメイドもやってんだろ?兄を殺すってのに、呑気なもんだな。」


ミラ

「はて、なんででしょうねぇ?」



〜視点は再びキリヤマ(とサイカン)に移る。〜



「誰だてめぇ!あといきなり人に殴りかかるとか何のつもりだよ!」


サイカン

「アレはウチが殺すんや!」


「あぁ!?何言ってんだお前。」


サイカン

「ってお前キリヤマやんけ!この犯罪者(ひとごろし)!お前も殺されたいんか!?

 お前の仲間のタチバナにしてやられた借りなら何時でも返すで!」


「アイツこの子に何したんだ...」


サイカン

「余計な詮索せんでええねん!あれはマジで許さん...」


(本当に何したんだ...)


サイカン

「まぁええ、キリヤマ。ソイツを殺すのはウチや。手ぇ出すな。」


「別に殺さねぇし、殺せねぇよ俺じゃ。付け回ってくるから構ってやってるだけだ。

 金稼ぎと新人潰し、転生者への憂さ晴らしを兼ねてるんだとさ。

 俺は3日後、何としても大事な用があるから、

 こんなとこで捕まってられねぇんだ。」


サイカン

「なんや、アンタも被害者なんか。」


「被害者?」


サイカン

「ほんなら諦めて潔く捕まっとけ。アイツを3日巻こうだなんて、

 あんなの良く出来ても1分が限界や。」


「5時間目突入だけどな。」


サイカン

「5時間目ぇ!?見栄っ張りにも程があるやろ!」


「それにまだまだ手はある。逃げながら考えるさ。

 それにユルリカちゃんの所に行かねぇと。」


サイカン

「あぁ、テラルドの女か。お前も転生者だからって騙されたらあかんで。」


「あ"?テメェがユルリカちゃんの何を知ってんだ」


サイカン

「おぉ、悪かった。んで、肝心のイルカは?

 お前が飛んでいった後を追いかけるイルカが見えたから、

 急いで止めに来たんやけど見当たらないねん。」


「そこ。」


キリヤマは不機嫌そうに自分が作り出した深い深い湖の底を指差す。


サイカン

「ってかこんな所に湖なんてあったか!?」


「イルカに魔法と能力をバシバシしてたらこうなった。」


サイカン

「きも」


「ってか何でお前、イルカを殺したいのさ?」


サイカン

「兄を唯の化け物に成り下がらせた責任がウチにあるからや。」


「兄!?まぁ言われれば関西弁だしな。」


サイカン

「アレは7年前の事や。」


「来るのかこの作品で滅多に無い過去回想!?」


サイカン

「お前から聞いてきたんやろ、黙って聞け。」


「すんません。」


サイカン

「ウチと兄はリトナード州の外れの村で父と母と4人で暮らしてたんや。」



〜時を遡る事7年。〜



サイカン

「兄ちゃん、兄ちゃん!見てや冒険者や!しかも転生者や!

 ウチも兄ちゃんも将来は冒険者やろ!ほな戦う所見してもらおうや!」


イルカ(当時14歳)

「おぉ、そか。勝手に見てくればええやん。

 あと僕は冒険者になるつもりもないし、させるつもりもないで。」


サイカン

「ええや〜ん、一緒に行こ〜や!」


イルカ

「はぁ...ほな、勉強が終わったらな。」


サイカン

「やったぁ!お兄ちゃん大好きぃ!」


イルカ

「...とっとと勉強終わらせるか。」



〜暫くして〜



イルカ

「よっしゃ、終わったで。ほな、その冒険者のとこ行こか。」


サイカン

「うん!」


とある冒険者を追いかけ、村を駆け回る二人。


イルカ

「アレちゃうか?」


サイカン

「せやな、行こ行こ!お〜い!冒険者の人ぉ!」


転生者

「うん?何だ?」


サイカン

「お兄さん達冒険者やろ!?しかも転生者!戦う所見せてや!

 ウチら将来、冒険者になんねん!」


イルカ

「まだ決まっとらん!あと見るだけの約束やろ!」


転生者

「いいよ。お嬢さんたち、名前は?」


サイカン

「ウチ、サイカン!こっちの兄貴が、お兄ちゃん!」


イルカ

「イルカです。妹が無理言って、ほんますみません。」


ソウタ

「お兄ちゃん、しっかりしてるな!俺はソウタ!」


イリス

「ソウタの付き人、エルフのイリスです。」


ガルド

「パーティメンバーのドワーフのガルドだ。」


ソリド

「同じくパーティメンバーのソリドだ。俺は人間(ヒューマン)だ。」


サイカン

「どうやって戦うん!?見せて、見せてや!」


ソウタ

「おうおう!良いぜ。俺の能力は炎の力さ!炎をいくらでも出して操れるのさ!

出力まで強化できるから、空だって飛び放題さ!」


そう言うとソウタは空を飛び、空へ向けて炎を放出する。


サイカン

「すげぇ、すっげぇな!」


イリス

「私はエルフの力をそこそこうまく扱えるだけなのでお構いなく。

 それと多少の回復魔法が使えます。」


軽く羽を出して見せつけるイリス。


サイカン

「かっこええ羽!んでもってかわええ!」


ガルド

「俺は怪力自慢のガルドだ!よおぉく見てろぉ?オラァ!」


バキバキバキバキ...

そう言うとガルドは、そこそこの太さがある木にスープレックスを決める。


サイカン

「木ってそんな折れ方するんや!私もこうなる!」


イルカ

「お前は可愛いんだから、ここまでの腕力はいらんのちゃうか?」


ソリド

「俺は隠密行動が得意ってだけだ。」


ソウタ

「いや、謙遜しすぎだろ!俺とお前は王級まで来たじゃんか!」


ガルド

「ちなみに俺とイリスはまだ鬼級だ。」


ソウタ

「こいつの凄いところはな、障害物の使い方が上手い所だ!

 ほら、例えばここの森とかだとめちゃくちゃ強い!

 それに速いし、何より音が無いから見つけられないんだ!

 ほら、森に入ろう!ソリドも、見せてやれよ!」


ソリド

「はぁ...ちょっとだけだぞ?」


サイカン&ソウタ

「やったぁ!」


森の中へ入ると、いつの間にかソリドが居なくなっている。


サイカン

「ソリドさん!?」


イルカ

「ホンマに音もなく消えよった。」


ソウタ

「だろ!?そろそろ音が聞こえてくるぞ!」


イルカ

「音が聞こえてくる?」


ビュゥン...!!


ソウタ

「これの事さ。速すぎてソリドが移動した後に音が聞こえてくるから、

 音を頼りにソリドを探すのは無理ゲーって訳。」


サイカン

「速ぇ!」


ソリド

「俺はこうやって戦うんだ。」


いきなりサイカン達の前に現れ、自分の短剣をチラつかせてソリドは言った。


ソウタ

「こんなもんだ。」


サイカン

「ウチ、いつか兄ちゃんたちみたいに強くなる!」


イルカ

「今日はわざわざ妹の我儘に付き合っていただき、ありがとうございました。」


サイカン

「兄さん達、あれやろ?この村に来たってことは、あのクエストやろ?」


イルカ

「ここら辺で現れた超越魔物、銀翼之混鳥(シルバーコンドル)ですか?」


ソウタ

「そうそう、初めて超越魔物と戦うんだ。気を引き締めなくちゃね。

 あっ、そろそろ俺ら行かないと。村に被害が出ないうちにね。」


サイカン&イルカ

「お気をつけてぇ!」


こうしてソウタ一行は超越魔物討伐へ向かった。

しかし、これが最悪の男を生み出す事をこの時はまだ誰も知らなかった。

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