第64話:捕鯨
俺
(殺す...!とは言ったがマジで殺すかと言われたら絶対にしない。
たかが一時の感情でユルリカちゃんとの約束をまた破れるかってんだ。
とはいえユルリカちゃんの悪口を言ったのは絶対に許さねぇけどな。
イルカだって、転生者が嫌いなだけの一般人で、
犯罪者を捕まえて金が欲しいだけだ。
俺の罪をこれ以上重くしたらユルリカちゃんに顔向けできねぇからな。
ただそうなった以上、よりどう攻略すれば良いのか分かんねぇ。
やっぱ穏便に済まねぇのかよクソ)
イルカ
「よそ見してる場合とちゃうやろ。」
俺
「クッ!」
イルカの打撃を、紙一重で躱すキリヤマ。
俺
「なぁ!穏便に済まねぇもんかなぁ!?俺の事情も聞いてほしいんだけど!」
イルカ
「お前の選択肢はココで死ぬか、捕まって俺に金を渡して死ぬの2択や。
抵抗しても何の意味もないで?」
俺
「ペッ!」
イルカに唾を飛ばすキリヤマ。
イルカ
「汚ったな!何すんね...」
俺
「おんどりゃぁ!!」
イルカ
「あがっ!?」
重力、圧力、遠心力、火力、攻撃力その他すべてを掛けた両手でハンマーを作り、
イルカの頭を思いっきり地面に叩きつける。
俺
「大地よ、割れろ!」
バキイィィィイイィィィイィイィイィイィイイン!!!!
サイコキネシスで地割れを起こし、イルカを落とす。
俺
「閉じろぉ!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...!!!
直ぐに割れた大地を閉じた。
俺
「魔法障壁!」
更に大地に障壁を覆いかぶせ、出づらくするキリヤマ。
俺
「更に保険!転送罠!!」
魔法障壁の上に覆いかぶせるように魔法陣を展開し、
それに触れれば上空に展開した空間魔法の空間内へ飛ぶ。
俺
「空間に入れば自動で超新星爆発が起こる。
それを耐えても、その後のブラックホールで暫く時間は稼げるはずだ。
一応、ここら辺を通過した一般人が魔法陣を踏まねぇように、
今の内に壁を作っとくか。」
ゴゴゴゴゴ...
地面に張った障壁の床の周りを、サイコキネシスで作った土壁で囲う。
イルカが出てくるまでの間に一度ニホニアへ戻るキリヤマ。
俺
「ユルリカちゃん!」
ユルリカ
「キリヤマさん!無事に戻ってこれたのですね!」
俺
「いや、多分数分したらまた来る。」
ユルリカ
「あの...私に出来ることは...何か、無い...ですか?」
俺
「今日中にここを経つ準備をしておいて。ごめんね、もう行く!」
ビュゥン...!!!
そう言い残し、アマツの方へ飛び立つキリヤマ。
ユルリカ
「キリヤマさん...!負けないで下さいね!応援してます!」
俺
「えっかわい」
豪速でアマツの店に着くキリヤマ。
俺
「アマツさん、刀返して!」
アマツ
「どうしたキリヤマくん!」
俺
「緊急事態なんだ。それと鞘の手紙は読んでくれた?」
アマツ
「バッチリじゃよ。絶賛取り掛かり中じゃ。ほれ、鬼灯丸。」
俺
「ありがとうございます、それじゃあまた!」
ビュゥン!
アマツ
「ロボット...ハルカちゃん...だっけかな?よろしくなぁ!」
空に叫ぶアマツ。
俺
「了解です!ってマジかよ!?もう出てきたかあのクソ膿が!」
罠魔法は、遠隔で発動すると術者に伝わるのである。
俺
「でもアイツ、俺の位置分かるのか?」
そう思い、できるだけ離れるキリヤマ。
イルカ
「敵の位置がわからないのがワシの弱点だったんや。」
俺
「まだ5分しか経ってねぇぞ!?」
イルカ
「極論を出させやがってなぁ?俺の弱点は"死ぬ"事だ。
それを克服しちまったんや。しゃあないわ。
だがお前の力、アレは本物や。ワシが唯一の天敵だったんだな。
ワシでも死にかけたんやから、誇ってええで。」
俺
「なんだ、お前死なないのか。じゃあ、心置きなく殺しに行けるな。」
刀でイルカの頬に切り傷を付けるキリヤマ。
イルカ
「そういう大口叩くところは大嫌いやけどな。」
俺
「俺にも色々作戦があんだよ。3日後、俺の命より大事なイベントがある。
その日までお前を封じる策がな。」
イルカ
「ほう。この俺を封じる?馬鹿な事言っても無駄やで。」
俺
「ほら、もう始まるぞ。」
イルカ
「ん!?カハッ...!!!毒か!ワシはその弱点を克服したはずや!」
俺
(毒と風邪の対策は既にしているとは思ってたからな。
"細菌"による生物兵器は知らねぇだろ。)
〜キリヤマによる細菌兵器の作り方〜
①免疫力と毒の耐性を持った指を切り落とします。
(キリヤマはテドロのお陰で現存する全ての毒に対応できます)
②"感染力"を強めた空間に指を置きます。
③指の周りの環境をメチャクチャ不衛生にします。
④可逆化した保存魔法で指と周りの環境の時間の流れをクソ早めます。
⑤指に異変が起きたら、キリヤマでも感染する細菌の完成!
空間内にイルカを呼んで細菌の感染力を強め、刀に細菌を付け、
傷口に感染させてから空間内の免疫力を落とすと、
イルカでも暫く再起不能になります。
俺
(つってもまた時間の問題だな。いつ戻ってくるかもわからねぇ。
てかこんなガバガバな説明で読者に伝わるのか?科学的な証明何もないし。
まあいい。これで暫く自由に動ける。次の罠を考えねぇと!
アイツを3日止める罠だと!?無理だろ...いや違う。
2日後の最後にアイツが1日動けなくなる罠でもいい。
それまで時間を稼ぐ罠だ。それを考えろ。いっそ宇宙にでも飛ばすか?
それで行こう。不死身のカ◯ズもそれで考えることをやめた!)
「おらよ!」
大地を削り、球状にしてイルカを囲い重力で浮かせる。
俺
「飛べ!重力1000倍!!」
ゴオォオォオオォオオオ!!!!
隕石の数倍の速度で飛んでいくイルカ。
俺
「取り敢えず最高速度まで上げる!!そしたら後は、
アイツが戻ってくるまで放置してよし。」
イルカ
「ワシが、何だって?」
振り向くと真横にイルカが立っていた・
俺
「あ"?」
イルカ
「フン...!!」
バシィイィイイィイン!!!
イルカに殴られ、吹っ飛ぶキリヤマ。
俺
「痛って...」
ドジュゥウン!!!
怯むキリヤマをの真上から、かかと落としを喰らわせるイルカ。
俺
「グアッ...!」
(まずいな...俺に何かさせるのは危険だと考えたか、
問答無用で攻撃し始めやがった!)
イルカ
「オラァ!!」
立ち上がったキリヤマに飛び蹴りを喰らわすイルカ。
腕でガードするキリヤマだが...
グシャッ...!!!
キリヤマの腕はへし折れ、平原を抜ける程に吹っ飛ぶ。
俺
「...マジかよ。こんなんじゃ腕が使い物にならねぇな5秒も。」
イルカ
「全知全能殴打。」
この技は、イルカの超越した攻撃力で相手が倒れるまで殴り続ける、
至ってシンプルな技である。しかし、彼は疲れないので、
何時間耐えられようと殴り続ける。まぁ何時間と耐えられる前に、
その弱点を克服してより強威力で殴るだけではあるが。
俺
「クソがよぉ...!!」
脚力と瞬発力、身体能力、動体視力を強化し、
イルカの攻撃を足で受け流したり躱したりするも、4秒しか持たない。
イルカ
「終いや。」
ドドドドドドドドドド....!!!!
キリヤマの体が崩れていく。
俺
「堕天壊!!」
決死の決断をし、とある魔法を唱えるキリヤマ。
ゴゴゴゴゴゴ...
イルカ
「なんや!?」
この技は、この星で起こりうるあらゆる災害を呼び起こし、
対象である一人にひたすら降り注ぐ技である。
俺
「死んだほうが楽だったって思わせてやる」
地割れした平原に向かって山々が地滑りと雪なだれを起こし、
割れ目に落ちたイルカに大量の土と雪が覆い被さる。
その後すぐに大地が大きな噴火を起こす。
イルカ
「ここまでするかぁ!?」
ドオォオオオォオオオォオオオォオオオオオォオオオオオオオォオオオオ!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
噴火でマグマと共に空に舞い上がったイルカに、隕石が降り注ぐ。
イルカ
「それは克服した!」
俺
「別にこれが決定打じゃねぇよ」
隕石とともに地面に叩きつけられるイルカ。すると休む間もなく津波が来る。
俺
「津波をあらゆる物を飲み込んで攻撃力を増す。
土、木、隕石、溶岩が固まったヤツ。その全てがお前一点に襲いかかる!
おまけに水圧も圧力の強化で強くなってる。ま、これで行けるとは思ってないがな」
イルカ
「さっきから小賢しいねん!」
荒波に飲まれながら愚痴をこぼすイルカ。
俺
「吹き荒れろ、死喰嵐!!!!」
規格外の風圧を強めた竜巻がイルかを襲い、風に乗せて上に飛ばす。
俺
「神雷爆槍!!!!!」
ゴオォオオォオオオォオォォォオオオォオン!!!
平原を覆い尽くす程太い雷を圧縮し、電力を強化して槍としてイルカに刺さる。
イルカ
「アババババババババババ...!!!」
俺
「これで最後だ喰らえ膿カス野郎。太陽圧縮光線!!」
星を鏡の魔法障壁で覆い、太陽の光を収束させたレーザーが、
イルカを貫き、大地をも貫いた。
その日、その一瞬だけこの星から昼が消えた。
ちなみにナチュラルに太陽と言ってますが、この星の近くの恒星も太陽と呼ばれ、
太陽と同じ役割を果たします。




