第53話:黒と風
ワタナベ
「俺の能力はなぁ...」
ミラ
「!?ぐぁっ..あっ!!!」
ワタナベ
「周囲の空気を奪い去る能力さぁ!!徐々に徐々になぁ!!
時間が経てば経つほど死に近づいて行くなぁ!?」
ミラ
「う"...外道めが...」
ワタナベ
「外道...?まぁ、確かに、
相手がどんどん苦しんで行く姿を見るためだけに貰った力だかんなぁ...
んなこたどうでもいいんだよ。なぁ、今どんな気持ちだぁ?
相方にトラウマ植え付けた外道に為す術なく負けるのが、
どんな気持ちか聞かせてくれよぉおおぉぉぉおおぉぉお!!!??」
ミラ
「聖鎖!!!!」
ワタナベ
「ぐっ!?」
ミラは魔力の鎖でワタナベの首を締める。
ミラ
(私の主な攻撃魔法は一つだけだけど、
別に攻撃魔法に転用出来る魔法くらい持ってるわよぉ!)
ワタナベ
「クソッ!!コ"レ"を"...!!外"せ"!!」
すると付き人らしき女がワタナベ鎖を切る。
ミラ
「う"っ...!!!!」
ワタナベ
「ヒヤヒヤしたぜぇ...女のくせに生意気な事しやがってよぉ...
決めた、死なねぇ程度に殺す。」
ワタナベは悶え苦しむミラの目の前に歩いて行き、ミラの顔面を蹴る。
ワタナベ
「ハッハァア!!!面の良い女の顔が醜くなる様はいつ見ても飽きねぇなぁ!?」
そう言いながら、ミラの顔を蹴る続けるワタナベ。
タチバナ
「っ!?やめろよ...もうやめてくれよ...」
ワタナベ
「あぁ?やめっかよぉ!?こんな一方的な楽しい事をよぉ!?」
タチバナ
「俺らの負けで良いからよぉ...」
マイタ
「タチバナ選手が降さ...」
ワタナベ
「聞こえねぇえなあぁぁああ!!!!????
真空に近くなってるからよぉ!!!」
マイタ
「ワタナベ選手!!降参宣言が出たので攻撃を止め...」
ワタナベ
「聞こえねぇっつってんだよ!!!!」
そう言いながら蹴り続けるワタナベ。
タチバナ
「や"め"ろ"よ"ぉ"お"お"お"ぉ"ぉ"お"ぉ"お"!!!!!!!!!」
タチバナは場内に上がり、ワタナベに銃を向ける。
ワタナベ
「やっとこさやる気になったみてぇだがよぉ?
既に場内の空気は無いに等しいんだぜぇ!?俺はその効果を受けねぇがなぁ!」
よく見ると、ワタナベの付き人と思しき女も苦しんでいる。
タチバナ
「黙れよ!!!」
ワタナベ
「そんなに叫んじまうとよぉ?肺の中の空気が無くなるぜぇ?」
タチバナ
「爆散弾!!」
ワタナベ
「バカがよぉ!!!真空の中で起爆するわけ無ぇだろぉ!!!」
タチバナ
「知ってる。」
ワタナベ
「あがっ」
ワタナベの口の中に爆散弾が直撃する。
タチバナ
「起爆しろぉ!!!!」
ワタナベ
「て"ん"め"ぇ"え"ぇ"ぇ"え"ぇ"ぇ"え"え"え"!!!!!!!!!!」
ボ"ォ"オ"オ"ォ"オ"ォ"ォ"オ"ォ"ォ"オ"!!!!!!!
ワタナベは炎を吐き、倒れる。
タチバナ
「お前に真空の効果が無いって事はよぉ...ハァ...
お前の肺にゃあ...空気が有るって...こったろぉ...?」
ワタナベ
「あ...が..がが...」
タチバナ
「大丈夫か!?ミラ!!ごめん、俺がしっかりしてないばかりに!」
ミラ
「大丈...夫...では...エフッ!エフッ!無い...みたい...ですぅ」
タチバナ
「ごめん...ごめんなぁ...」
ミラ
「でも...勝ちましたよぉ...」
タチバナ
「いや、そんな事は...俺、敗北宣言しちまったし...途中から参戦したし...」
ミカルド
「相手に聞こえてなかったみたいだし有りだ!!
ただし今回に限るがな!!!次からはヘマはするなよ!」
タチバナ
「ってか俺らの勝ちってことはもう一人の女の子は...」
ミラ
「どうやら、窒息で倒れているみたいですね。」
タチバナ
「そっか。」
こうして、第3試合は終わった。その後控室にてー
タチバナ
「俺らの次の相手ってまさか...」
ミラ
「ええ。準決勝はミカルド&ラドゴの二人ですよ。」
タチバナ
「ガチか...」
ミラ
「ガチです。」
タチバナ
「でもこれ勝てば決勝か。」
ミラ
「ですね。ってああ!!今あの対決してますよぉ!」
タチバナ
「あの対決?」
ミラ
「松風さんVSラックさんですよぉ!!」
タチバナ
「いたなそんな奴。」
闘技場にてー
ラック
「戦罹雁!!!!」
ラックの金棒は、黒い灰を纏う。その軌道は烏のように羽ばたいて見えた。
松風
「見事!!だが甘いわ!!!纏え、寂衰聖炎!!!」
蒼い炎を纏い、松風の刀の本領は発揮される。
ラック
「どぉらあぁ!!!!」
松風
「ふぅん!!!!!」
ガキィイィイン!!!!!!!と鈍い音が鳴る。
マイタ
「異例の事態です!!!お互いの相棒を場外へ追い出し、
タイマンバトルが始まっております!!」
ラック
「超惨暴死!!!!!」
力と魔力の限り金棒を振り回す、シンプルな脳筋技であるが、
その威力は絶大であり、しかもそれが長時間続く。
松風
「蛮凛壱空!!!!」
松風が受け流し、躱し、刀身で受け止めるも、流れはラックにあった。
ラック
「おらよ!!!!」
松風
「ぐっ!!!!」
刀ごと吹き飛ばされる松風。
松風
「ぐっ...刃が...刃こぼれしてしまっている...侍の恥でござるな。
だが、それを言い訳に負けるほうが恥にござる!!」
ラック
「いいなぁ、楽しくなってきたなぁ!!!!灯龍猛!!!!」
龍の軌道を描いた金棒で松風の刀を叩き折ろうとするラック。
松風
「夢幻鳳妖!!!!!」
ラック
「んだその太刀筋!?」
流れる川が如き軌道でラックの脇腹に一太刀入れる松風。
ラック
「ぐっ!!!」
松風
「まだまだぁ!!!雲害蒼天!!!!!」
空中のラックを追撃しに行く松風だったが...
ラック
「封燐華惨!!!!!!!」
ラックは黒い灰を炎をの様に纏った金棒で応戦する。
松風
「うおぉぉぉおぉぉぉぉおぉおおおぉぉおぉおぉぉおおお!!!!!」
ラック
「おらぁあああああああぁぁぁあぁぁあぁぁああぁああ!!!!!!!!」
ドオォォォオオォォオォォオォン!!!!!!!!!
お互いの攻撃で、お互いが吹き飛ぶ。
松風
「ゼェ...ゼェ...次の攻撃にて最後でござる。死合おうぞ。」
ラック
「ハッハッハ!!!良いぜ、ぶっ殺してやらぁ!!!!」
松風
「流星皇帝!!!!!!!!!」
ラック
「冥凶死彗!!!!!!」
ドゴォオオォォオォオォオオォォォオォオオ!!!!!!!!!
互いの技がぶつかり合う轟音と衝撃波は、街中に響いた。
二人の技で巻き上がった砂埃で戦況は見えない。
マイタ
「どっ、どっ、どうなったのだぁ〜!!!!??結果は!?結果はぁ!?」
その戦場に立っていたのは...
ラック
「刃こぼれ...して...なきゃあ...テメェの...勝ち...だったなぁ...」
金棒を杖にして、切り傷だらけで立ち上がるラック。
ラック
「う"ぉ"ら"ぁ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"!!!!!!!」
観客
「うおぉぉぉおぉぉぉぉおぉおおおぉぉおぉおぉぉおおおおぉお!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
マイタ
「勝ったのは、ラック&ロックチィィイィイム!!!!!!!!!」
再び控室にて〜
ミラ
「あの乱暴な人が準決ですか...」
タチバナ
「アイツとなんかあったのか?」
ミラ
「いえ、私がリルラさんをボコした後に、殺しにかかってきたんですよぉ。」
タチバナ
「ほう。」
ミラ
「その時は一応松風さん含む色んな方が守ってくれたので生き残ったのですが...
どうせなら松風さんに勝ってほしかったなぁ...と。」
ラック
「なんか言ったかミラさんよぉ?」
ミラ
「ひえぇ!?」
ラック
「どうやらぶち殺されてぇようだなぁ?決勝でやってやるよ」
タチバナ
「大丈夫か?お前次の相手ケント達だろ?」
ラック
「策ならあるわボケ、それよりテメェ等次の相手ジジババ共だろ?
テメェ等こそ大丈夫かってんだよ」
ミラ
「フン、あなたに心配されるまでもないですよぉ。」
ラック
「心配なんざしてねぇよ!」
タチバナ
「次ジジババ共かよ最悪だな何も対策打ってないし、
なんなら映像も見てないどうしようヤバイヤバイ終わったコレ
何で簡単に20万Gくれないわけさ頭おかしいんじゃねぇのバカかよ死ね」
ミラ
「急に饒舌になるのやめてくださいよぉ」
ラック
「おいミラ、テメェ、俺がボコす前に負けんじゃねぇぞ」
そう言い放ち、この場から立ち去るラック。
タチバナ
「お前アイツに何か恨まれ事あんのか?」
ミラ
「さぁ?ギルドの緊急招集とかで、
一緒に戦ったことがあるくらいしか接点ないですからねぇ...」
タチバナ
「ミラに惚れてたりしてな!」
ミラ
「まさかぁ!まぁアリかナシかで言われればまぁ...
タチバナさんよりはありますけどねぇ?」
タチバナ
「俺が転生者で付き人にしちまって悪かったなクソが!」
(ラックがお前に突っかかんの絶対コイツの考え無し発言で恨み買ったからだろ!)




