第46話:親子の問答
メイナード編、今回で一旦最終話です。
皆の話が繋がってから、また再開する予定。
メイナード
「結局、何だったんでしょうね。あの里は。」
ネルフ
「さぁ?本当にキリヤマさんがやったかどうかも不明ですからな。」
メイナード
「まぁひとまず彼を信用しておいていいとは思いますが。」
ネルフ
「ですな。」
その後も馬車に乗りながら帰る二人。王都に着いた時には日が暮れていた。
そしてメイナードが王都から離れていた間に街は一変していた。
"エルフの里族長殺害した犯人:キリヤマ レイを大罪人とし、
情報提供200G(約10万円)。拘束、または死体を国に届ければ20万G。"
この張り紙が街中に貼られていた。
メイナード
「これは...!?」
ネルフ
「マズいですな。」
メルナード
「息子よ。」
メイナード
「っ...!?」
ただならぬオーラを放つレヴンタス国王のメルナードは、
その気配を断ち切り息子の真後ろに立っていた。
メルナード
「この賞金首が気になるか。コヤツは我が国と付き合いの長い一族、
エルフの里を崩壊させ、そしてあろうことか、我が友のマルコを殺した。」
メイナード
「ッお言葉ですが父上!さっ...先程その報告を受け、
個人的に...え...エルフの里に赴いたのですが...そっその...
エルフの里はみるみるうちに戻り、里の姿はもっ...
元通りになったと伺いました。実際里は綺麗なままで...」
メルナード
「ほう...」
メイナード
「そっ...そして族長ですが...死体は見つかりませんでした。
キリヤマさんがやったと...断定するのはまだ時期尚早...かと。」
メルナード
「キリヤマ"さん"?」
メイナード
「ッ...!!」
メルナード
「やけに犯罪者への肩入れが強いではないか息子よ。」
メイナード
「そっそんな事ないですよ!ぼっ、僕は冤罪が嫌いなだけです...」
メルナード
「そうか。...メイナード、貴様さっきから何を恐れておる、実の父親であろうが。」
メイナード
「ハハッ、父上を怖がるなどと...」
メルナード
「そうだな。なら物怖じせずに、言いたいことはハッキリと言え。」
メイナード
「言いたいことなど...」
メルナード
「そうか。愚かな息子よ。」
メイナード
「...」
メイナードは震えていた。
メルナードの言葉の威圧に逆らうことは、今のメイナードには出来なかった。
メルナード
「では、我は先に帰る。お前も用が終わったら、とっとと城へ戻ることだな。」
メイナード
「はい...」
城へ向かい、歩くメルナード。
メイナード
「どういうことだよ!なんでこんな所で父上に会わなくてはいけないんだ!」
ネルフ
「落ち着いてくだされ、坊ちゃま。」
メイナード
「それもそうだな。まずは今の問題の解決に向かわねば。
キリヤマさんの疑いを晴らすためにも。」
〜視点はタチバナとミラへ移る。〜
リルラ
「ワタクシの武器は2個の鉄扇。
物理攻撃と香の力の方向を変えたりするのにも使えましてよ。」
ミラ
「敵に情報与えて何の意味が...」
リルラ
「黙らっしゃい!読者はワタクシのルックスなんて知らないでしょうから、
丁寧に説明してるんでしょうがあ!」
ミラ
「なるほどぉ。」
リルラ
「"瞬"の香。」
リルラは魔法で粉を出し、鉄扇で嗅ぐ。
ミラ
「クスリですか?」
リルラ
「違いますわよ!まーあ?
どうせ貴方はタイマンは対して強くないのでしょう?」
ミラ
「あんまり侮らないで下さいよぉ!鬼級の人ぉ!」
リルラ
「そこ触れるな!扇流、瞬痺の舞!!花粉嵐!」
リルラの痺れ粉と扇による斬撃がミラを襲う。
ミラ
「くっ!傷口に粉が入って...体に毒が周るのが思ったより早い!」
リルラ
「オッホッホッホッホ!!だから言ったでしょう!?
ワタクシが鬼級だからと、あまり侮らないことですわ!」
ミラ
「光爆弾!!!」
リルラ
「あ"ぁ"っ!!!目がぁ!!」
大量の閃光弾で目眩ましをするミラ。
ミラ
「フルスイングゥ!!!」
持っていた杖を思いっ切り振り、リルラの腹に当てる。
リルラ
「ぐあぁっ!!!」
ミラ
「肉体劣化ォ!!!」
リルラに一時的な肉体の老化をもたらすデバフをかけるミラ。
リルラ
「ふん!!!」
負けじと足払いでミラの体制を崩すリルラ。
リルラ
「扇流、瞬斬の舞!!!刃乱舞!!」
ミラ
「あぁあっ!!」
リルラ
「からの"眠"の香。瞬眠の舞!夢灯籠!」
ミラ
(マズい...!!眠気が...意識が朦朧として...きた...)
リルラ
「トドメですわ。扇流、攻斬の舞!時雨孔雀!!」
ミラ
「ぐ"あ"あ"ぁ"っ!!!」
リルラ
「やってやりましたわ!!王級だからって調子に乗るからこうなるんですのよ!」
ミラ
「なんで勝った気でいるんですかぁ?」
リルラ
「!?だってワタクシは貴方を殺して...確実に仕留めたはずでは...
だって死体が此処にあるのに!何故!?」
ミラ
「囮人形ですよぉ。普通より魔力を込めると、より生物味が増すんですぅ。
ご存じなかったですかぁ?」
リルラ
「いつ!?」
ミラ
「貴方が粉吸ってる時ですよ。時間が少しあったので、気づかれないよう、
生気断絶結界を張ってたんですぅ。気付けないのも無理はありませんねぇ。」
リルラ
「認めましょう、貴方はちゃんと敵ですわ!」
ミラ
「えぇ、元よりそのつもりですけどねぇ!!」
二人の戦いが幕を開けた。
その頃タチバナとケントは...
ケント
「いい加減諦めなよ。見苦しいよ。」
タチバナ
「ハァ...ハァ...うるせぇな。
戦闘機の中から威張ってるおめえの方が人として見苦しいわボケ。」
ケント
「追尾爆弾。」
タチバナ
「どうやったらアイツにダメージ与えられんだよ、クソ!」
文句を言いながら追尾爆弾に対処するタチバナであった。
〜視点はユルリカとハルカへ移る。〜
ユルリカ
「ハっハルカちゃん、何でもう此処に!?」
ハルカ
「元より錆びた体をもとに戻せば良いだけです。」
ユルリカ
「だって魔力とか...」
ハルカ
「アタシの魔力は日光で回復しますし...
アタシにとってはあの魔法は体が錆びる以外のデメリットは無いのです。
まぁ、屋外に限りますが。とはいえ後1日遅れていれば、
かなり危なかったですがね。」
ユルリカ
「そっか。それじゃあ、一緒に戦えるってことね!」
ハルカ
「えぇ!」
鬼龍王
「呑気に喋っとる場合か!死龍迅!!」
鬼龍王の咆哮は、空を切り裂きながらユルリカ達へ飛ぶ。
ユルリカ
「妖精之防壁!!!!」
それをキチンとガードし、裏からハルカの攻撃が飛ぶ。
ハルカ
「無慈悲成太陽之裁!!!」
ホリィが出した太陽の球は4〜5個であったが、
今のハルカには1個が限度である。しかしそれでも絶大な威力を発揮する。
ドォォオオォオオオン...!!!!!
鬼龍王
「ぐあぁっ!!!やりおる!!だが、小娘共が調子に乗るなぁ!!!
龍勢群!!!!」
鬼龍王は体長1m程の龍が40体ほど召喚し、ユルリカ達に向けて襲わせる。
ユルリカ
「妖薔薇弓群!!!」
しかし、空中に展開された白く光る薔薇の弓矢が小さな龍を一掃する。
ハルカ
「水砲!!!!!」
鬼龍王
「何のつもりだ?クソガキ...」
ハルカの攻撃で鬼龍王の意識がハルカへ一瞬向いたその瞬間...
ユルリカ
「爆妖弾!!!!」
鬼龍王
「ぐおぉおおぉぉおぉぉお!!!?」
不意を突かれ、まともにユルリカの技を受けた鬼龍王。だが...
鬼龍王
「今のは効いたぞ、小娘。お返しだ。
壊竜巻ゥゥゥ!!!!!!!」
巻き上がった竜巻は、一つの街を覆い隠すほどに巨大な竜巻であった。
ユルリカ
「伍層式:妖精之防壁!!!!」
ハルカと自分を囲い、難を逃れたかと思われたが...
鬼龍王
「そうすると思ったぞ。死刃尾。」
鬼龍王の強靭な尻尾で、防壁ごとユルリカを切る。
ユルリカ
「あ"ぁ"ッ"ッ"!!!!!」
ハルカ
「ユルリカ様!!こうなれば、緊急アイテム、回復之靴!!」
ユルリカ
「ありがとう、ハルカちゃん!」
ハルカ
「また攻撃が来ます!」
鬼龍王
「乱帝風!!!!!!」
鬼龍王が発生させた黒い風は、当たった物の表面を風化させ、
一瞬で崩れる魔法である。
ユルリカ
「聖成断罪群!!!」
ハルカ
「この技は...」
いち早くこの魔法の危険性に気付いたユルリカは、
対処法が光であることを認識し、光の力で事なきを得た。
※この技は、ハルカがホリィであった時に使用していた技である。(26話参照)
何ならギラガと戦うときにも使用していたが、(38話参照)
その時は柱の一つしか発生させることが出来なかったので、
聖成断罪となっている。
鬼龍王
「まだまだ遊びたりねぇなあ!?
嵐龍之咆哮!!!!!!!!!」
ユルリカ
「奇跡之砲!!!!!!!!!」
鬼龍王の咆哮と、ユルリカの虹色の波動がぶつかり合う。
ハルカ
(なんと凄まじい威力!アタシでも手も足も出ない!)
自分の非力さを痛感するハルカだった。
メイナードとメルナードが縦に並んでるけど、結構見づらいよね。ごめん。




