第12話:保存魔法?便利な魔法ですよ
受付嬢の話から推察するに、
サバサバ砂漠のスラム街跡に"ソイツ"(回復術師)がいる。
今だったらユルリカちゃんの意識が朦朧としているので色々やり放d...
いや、なんでも無い。そんなこと言ってる場合じゃない。
にしても水銀糞野郎め。ユルリカちゃんをこんな目に合わせやがって。
次会ったら殺してやる。ってあいつは俺の手で殺したんだったわ...
何ならギルドにいた冒険者も許さん。ユルリカちゃんが何をしたってんだ。
昔にテラルドの族が何か罪を犯したのかもしれないが、
ユルリカちゃんは何もしてないだろ!
ユルリカちゃんが治ったら問い詰めてやるクソ!
しかし、思ったより遠いな。本来サバサバ砂漠へは歩いて2~3日かかるらしい。
だがそんな悠長なことも言ってられない。
その間にユルリカちゃんに万が一のことがあったらどうする...
そんな不安が脳裏に過る。空を飛ぶ以外に早く移動できる手段とか無いのか?
この世界。一刻も早くたどり着かなくてはいけないのに。
なんて考えてたら砂漠が見えてきた。なんだ、空飛ぶのって案外早いじゃん。
さて、ユルリカちゃんの容態は...素人が見てもわかる。大分危ないな。
さっきよりも顔色が悪いもん。
治さなくてもいいから悪化させない魔法とか無いのか...あるわ。
あったわそう言えば。保存スキルがあるじゃん。
"時間鈍化"
なんでこんなのもすぐ思いつかなかったのだろうか。判断力が無かったんだろうな。
今後判断力のパラメータ上げとくか。っとその前に、
ユルリカちゃんへの確認がまだだったな。
俺
「保存魔法、かけるけど、いい?」
ユルリカちゃんに保存魔法がかかる。つまりはOKということだ。
これで、一時的に大丈夫だろう。残り一時間の余命でも10時間も持ちこたえれる。
何なら魔質を上げた俺なら10000時間耐久できるわけだが...
おい、今読者は「これ戦闘で使えよ」とか思ったかもしれないがそれは違う。
生物以外(死体OK)と、
スキルをかけられる事を望む者以外と魔法には効果がないのだ。
敵に「保存魔法食らってもいいよ。」ってやつはそうそういないだろう。
ってなわけで戦闘では使えない。本来は食品とかの、
すぐ腐ったりするものに使う魔法なのだ。まあそんなことはどうでもいい。
(どうでも良くない)魔法障壁と土魔法でユルリカちゃんを囲い、守っておいた。
万が一何者かに攻撃されてもこちらが気付くようにしてある。
えっ?窒息しないのかって?保存魔法で呼吸ペースは10000分の1だっつーの。
てなわけでちょっとの間砂漠で一人になってしまうわけだが。
辛抱してくれよ?行ってくるからね。俺。
ーあれから何分経っただろうか。
砂漠も思ったより広いなこれ...
ユルリカちゃんの座標はわかっているので問題ないが、スラム街跡なんて、
そう簡単に見つかるのか?ってあるぅ。
砂漠に入って北に行ったらすぐのとこにあったわ。東側の方見てたわ。不覚。
あそこにいるのか。よしとっとと行くか。
キリヤマはスラム街跡に向かって飛んだ。
その瞬間、弾丸が横を通り過ぎた。
俺
「ん?」
あそこに誰かいるのか、と思った瞬間。後ろから撃たれた。いや、
撃たれたんじゃない。さっきの弾の軌道が変わった!?能力なのか魔法なのか。
はっきりしないがこれだけわかる。敵だ。(誰でもわかる)




