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待ち構えていた

「マナ・メイフォードだな。メイフォード伯爵夫妻殺害の容疑者として、同道してもらいます」

みていたわけね。


「容疑者?姉は、姉はどうしました?話がさっぱりわかりません」

「その姉のミナが、マナ、きみに夫妻のワインに毒を盛るよう命じられたと自供している」


 そう高飛車にいったのは、きっとこのなかでは一番偉い人なんでしょう。

 貴族が犯罪者だと、おおよろこびするようなタイプみたい。


「やはり、わたしにはさっぱりわかりません。姉に会わせて下さい」

「マナ、あなたのせいよ。あなたのせいで、わたしは、わたしは……。もうおしまいよ」


 そのとき、階段の上にマナがあらわれた。


 お芝居好きの彼女らしく、芝居っ気たっぷりの登場の仕方ね。


 正直、彼女の本心や正体をしってしまっているから、おおげさな芝居にしかみえない。


 彼女にいいくるめられたのね。


 目の前にいる役人たちは、お芝居にでている役者をみるような目で彼女をみてからわたしをみた。

 どの目も、わたしをこの王国一の大罪人と決めつけている。


「わたしのことが鬱陶しかったのとおなじように、お父様とお母様も鬱陶しくなったの?」


 その幾つもの視線を無視し、階段上にいる彼女に尋ねた。


「鬱陶しくなったのは、マナ、あなたでしょう?しかも、あなたはわたしの婚約者を寝取った。あなたは、いろんな罪を犯している。だから、裁かれるべきよ」


 どの口がいうの?叫びそうになったのを、グッとがまんした。


 この状況だと、どうかんがえてもわたしが不利。いくら叫ぼうが、目の前にいる役人たちにはそれこそ鬱陶しいだけ。心証をよりいっそう悪くするだけよね。


 やはり、妹と話をしてもムダだったってことね。


 いまさら、だけど。


 その妹を見上げていた役人たちは、いまはわたしを捕まえようとじりじりと迫ってきている。


 追いつめられると、わたしも反射的に後退りしてしまう。一歩、また一歩とうしろにさがってしまう。


 走って逃げたところで、すぐに追いつかれてしまう。


 あ、そうよね。なにも自分の足でなくっても、プルルスに飛び乗りさえすれば、あとはどうとでもなる。


 役人たちは、自分たちの馬を屋敷の裏にある厩に入れているでしょうし、すばやく連れにいったとしても、このわたしの乗馬スキルにかなうわけはない。


 でも、ここで逃げたところで、どうするの?




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