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冬のすごし方

 いまにして思えば、あれだけわがまま放題、やりたい放題の彼女のことをどれだけ気にかけ尽くしてきたことか。


 でも、結局それは彼女にとってはありがた迷惑で、どうでもよかったってことなのね。


 それに、わたし自身やりすぎたというのもある。


 だからこそ、毒殺されてしまったわけで……。


「あ、す、すまない」

「ごめん」


 二人が謝っていた。


 わたしと、それからメランにたいして。


「お願いです。仲直りしてください。どういう事情かはわかりませんは、争いごとは嫌いです。いつものように、笑っていてください。いえ、笑い合いましょう。そのほうが、わたしたちらしいとは思いませんか?」


 言い出しっぺのわたしが怒りん坊の表情になっていてはと、思いっきり笑顔をつくった。

 ちょっとひきつっているかもしれないけど、怒った顔よりかはマシなはずよね。


「もちろん。笑顔が素敵だよ、ミナ」

「そうだよ。ミナは笑顔が一番だ」


 同時に二人がお愛想でほめてくれた。


 でも、ちょっとずれてる気もしないでもないけど。


 それから、二人に約束させられた。


 これからも侯爵様のお屋敷にやってきて、いっしょにすごすということを。


 わたしも二人とすごすのが楽しい。


 ナダムもだけど、侯爵様と馬の話をしたり笑いあったりということも気に入っている。


 断る理由などない。


 だから、約束をした。


 そして、実行にうつした。


 つまり、毎日せっせと通いつづけたのである。


 ミンとラスカは、わたしが侯爵様のところに通っていることに気がついているけど、って、さすがに気がつかないわけはないわよね。とにかく、ときどきなにかをいいたそうにしているものの、とくにわたしからはなにもいわなかった。


 なにかいわれたら、馬のことをもちだすつもりにしている。


 この調子で冬の間中、毎日通った。


 湖が凍ったころ、侯爵様はナダルとわたしに異国から取り寄せたという分厚い革のコートを贈ってくれた。


 それを着て、ときには三人で遠乗りにでかけた。


 わたしは、自分が乗ってきたプルルスという褐色の馬に乗った。


 プルルスは、わたしが子どものころにお父様にプレゼントの仔馬。わたしがはじめて乗馬として育てた馬。いまもなお、元気に現役をつとめている。


 屋敷を飛びだすとき、さんざん迷ったけどプルルスに乗ってゆくことにした。




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[気になる点] この時点では「私」が、すっごい自己中に見えてしまう…
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