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Case.01 機械と人間
彼女、彼を殺害した後自分も死ぬつもりだったという者は
死刑判決が出ると大概、責任能力がなかったと死刑から逃れようとする
自殺しようとした者が死を拒み
自分の命を尊ぶ理不尽さ
これに人は情けを示し更正の機会を与えることもあるが
機械には通用しない
機械は白か黒
ありかなし
ふたつにひとつだけ
法に触れたら有罪
触れなかったら無罪
決められた法「ルール」に従い例外は一切認めない
徹底した
『絶 対 判 決』
「機械は残酷だ」
と人間は言う
『人間ハ惨酷ダ』
と機械は言う
だが一番惨酷なのは罪を犯しても反省しない者だ
機械の裁判官はこう告げた
ヤッテシマッタコトハ仕方アリマセン
シッカリ
反省シテクダサイ
死ヌマデ