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状況

 全長20メートルほどの高速ジェット機が飛んでいた。現在はロシア上空を飛んでいる。ちょうどウラル山脈を越えるところだ。

「……………………」

 機内には立花縁と早乙女未玖が居たが、二人とも黙ったままだった。緊張しているとかではなく、未玖が操縦に集中するためである。

 縁はずっと窓から眼下の地上を眺めていた。日本への影響は中程度の地震のみだったが、ローマに近づくほど影響は大きくなる。ロシア西部では、揺れの影響でほとんどの建物が倒壊していた。まだ、ウラル山脈を越えると、衝撃波の影響も見えてきた。畑など、土が露出している場所には西から東へ向かって複数の筋が走っているように見える。爆発時の空気の動きによるものだろう。

 カルパティア山脈を越えると、爆発の影響はいよいよ凄まじいものとなる。都市が広がっていたであろう場所は、爆発による揺れで建物が倒壊し、衝撃波で一掃されたようで、瓦礫しかなくなっていた。地面は巨大な獣に引っかかれたかのような傷跡が無数に残っていて、飛んできたのであろう岩石が所々に散らばっていた。

 やがてアドリア海に出ると、縁は目を疑った。その様はまるで地獄。赤熱して溶融した大地、海は沸騰してボコボコと沸き立っている。暴風と共に猛烈な雨が降り続けていて、上空のどす黒い雲は常にゴロゴロと音を立てている。

「この様子だと、着陸はできません」

 未玖が口を開いた。

「機内後方に、パラシュートがあるはずです。もし降下したければ、そちらを利用して頂くしかないでしょう。……申し訳ありません」


 イタリア半島の上空に差し掛かると、異常が起きた。遠くから何かが飛んできた。それが人の姿をしている、と認識できた頃にはそれと衝突していた。衝突と同時に、縁は意識を失った。

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