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ラスボス

次の章で終わりにする予定です。

 「機関」のメインシステムは完全に瓦解した。結莉派閥はロゼッタ派閥に殺害され、ロゼッタ派閥は神の制裁を受けた。現在、この組織は組織として最低限の仕組みすら成立しているのか怪しい。職員として残っているのは下っ端の数十人のみ。あとは祇園寺結莉と早乙女未玖だけである。

 実質として結莉と未玖しか動ける人間が居ない現状だが、それでもこれまでの歴史がゼロになったわけではない。世界各地に散在する施設はまだ数百規模で残っているし、その各所に魔術的な意味をもつ聖遺物が眠っている。


 この世界で最も神に近い存在ことロゼッタ・ラ・ロテッラ。彼女は創造神に対して強い敵意を持っており、一度神を死の寸前まで追い詰めた実力を持つ。創造神は彼女を恐れていた。そこで、「機関」に協力を求めた。

「対象の移動速度は依然として超光速であるものの、ゆるやかに減速中。1時間後、70%以上の確率で地中海シチリア島付近に着地する予想です。」

 早乙女未玖は祇園寺結莉に報告した。

「地中海上空に反魔導シールドを展開しておこう。それと、旧南ヨーロッパ支部に武器を集めておく。創造神にもその旨を伝えておいてくれ。」


 一方、日本では。

 ゆきは、ずっと何かを考えているようだった。いつものようにしょうもない漫画を読んでゲラゲラ笑ったり、オンラインショップで叩き売りされているような謎ゲームをやって憤慨したり、そこまで変わった様子はない。ただ、気が付くと部屋の隅で何か物思いに耽るように立ち尽くしているのだ。そんなゆきの様子を、立花縁はそれとなくりんごにも聞いてみたりしたが、知らぬ存ぜぬだったり、うまいこと話題をすり替えられたり、ちゃんと答えてもらえないままだった。

 そんな中で、突然ゆきが呟いた。

「さ、始めますか」

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