始動
短いです。
まだ第一話を読んでない方は読んでから来た方が当たり前ですが分かりやすいと思います。
長い文章書ければいいな。
ゆっくりしていってね(棒)
修学旅行2日目の朝。昨日は色々なことがありすぎた。なんかよく分からない女の人が岩の中から出てきたり、そのあとすぐ戻ったらみんなどっか行ってて6時間くらい半泣きでスマホのマップを頼りに歩き回ってたら偶然先生に見つけてもらって助かったと思ったらそのあとホテルで1人深夜まで先生方にありがたい叱責を頂戴し、お風呂に入ったら疲れが溜まっていたからかお決まりのベッドに入ってからの恋バナにも参戦できず寝てしまった。
全ての始まりの彼女は一体何者だったんだろうなーとか考えながら部屋のトイレに入ったら、居た。彼女が。昨日岩の中から出てきた彼女が。
「え、え〜………!!!」
驚きの声は彼女に口を押さえられたせいでモガモガした音になった。
「静かにしてよ。バレちゃうでしょ?」
強引に彼女の手を引き離すと、小声で聞いた。
「なんでここに居るの?」
「んー、暇つぶし……かな?あ、そうだ。昨日の縁の様子、離れたところから見させてもらってたよ。かなり面白いことになってたみたいだしずるいよ。」
「見てたの⁈ってかなんで私の本名知ってるワケ?教えたっけ?」
「うんにゃ。昨日日本語のデータ読み取るときに縁の脳内覗かせてもらったからね。」
「え⁈何それどこまで私のこと知ってるの?」
「うーん、高校生にもなっておねしょしたこととか?」
「うえ〜ん。忘れようと思ってたのに〜!」
掴みかかろうとすると彼女は瞬間移動したのか目の前から消えた。なんでもありかよ。
その頃、富士山の樹海の地下にある巨大観測装置が観測した謎の現象についての調査が、狭く暗い研究室で行われていた。
「データはまとまったのか?」
「い……いえ、もう少しです!」
「そうか、引き続き頑張ってくれ」
祇園寺結莉。突如として発生したこの現象……北海道のとある地点から大量の正体不明な高エネルギー粒子が放たれた現象の正体を掴むため急遽結成された研究チームのリーダーだ。どんな光も吸い込むブラックホールのような長い黒髪を腰の辺りまで伸ばしたその姿は、よく二十代後半に見られる。しかし、実際の年齢はまだ20歳になったばかりである。
噂では高校1年生で「能力」に目覚め知能が高くなりすぎたため高校を自主退学。家に引きこもりたった1人で書いた様々な分野に渡る論文を誰に見せるでもなくネットの片隅に投稿していたところをこの「機関」にスカウトされたらしい。そして今このチームのリーダーに至る。
「チーム」と言ってもその実、メンバーは2人。リーダー兼研究者の祇園寺結莉と膨大なデータの処理を担当する早乙女未玖の2人である。
未玖は結莉と同じ20歳。飛び級により電子工学系の大学を18歳で卒業したその実力に見合わず、自分に自信がない。彼女も大学卒業後に「機関」にスカウトされた口だ。背が高く大人びた結莉に対して未玖は背が低く童顔なことを気にしている。
(結莉さんはすごいなあ。徹夜で情報を整理していても疲れるそぶりが全く見えない。私も、頑張らなきゃ……)
未玖は自分と同じ歳なのに大規模組織である「機関」の中枢部で働いている結莉に対して一種の尊敬の念を持っていた。まあ、未玖も中枢部の人間だし、役職的には結莉の一つ下に過ぎないのだが。
そんな憧れの視線を向ける未玖には全く気づかず物思いに耽る結莉は、この件に関してある推測を立てていた。まあそれは推測というより憶測に近いものではあったが。
その内容を簡潔に言うとこうだ。「神が関係している」。
結莉は「能力」に目覚めたからというもの、分野を問わずあらゆる論文に目を通してきた科学のプロフェッショナルであった。しかしなぜこんなオカルトめいたことを信じるのかというと、それは「能力」の根本的なところに理由がある。
結莉に高校1年生のある日突然発現した「能力」の最たる特徴として挙げられるのは、「宇宙の物理法則から外れた動作が可能になる」ことである。その一つが、人智を超えた知的能力である。
この現象は物理学で説明することができない。それは結莉自信、物理学に精通しているだけあってよく分かっていた。
そこで、結莉が導いたこの現象の合理的な説明が「神」の存在であった。
あらゆる物理法則を超越した存在の「神」が存在するのならば、この現象はそれが関係している、ということで物理学で説明できないということに一応の論理的証明ができる。
しかし、それは同時に科学的説明を諦めるという近代科学の敗北を意味する。
結莉は、それが許せなかった。それを許さないために、このような異常な現象を説明するためにこの「機関」、異常現象研究機関(Anomalous Phenomenon Research Institute)に入ったのだから。
ゆきは、その後も縁が1人になるタイミングで現れた。一度、ゆきを逃さないよう抱きしめるようにしてみたが当然かのように瞬間移動で逃げられ、自分の胸を強く抱きしめているところだけ同じ修学旅行のグループのメンバーに見られ、常日頃慎ましい胸を気にしているだけに変な雰囲気になってしまった。
「全く……修学旅行が全然楽しめなかったよ……」
縁は東京の家への帰り道で小さく愚痴った。
流石に飛行機で北海道を離れたのだからついて来られないだろうと、縁は考えていた。ゆきの正体を未だに北海道の土着精霊だと思っているので、その結論に至るのは当然であった。
「ゆきさん……短い間だったけど、楽しかったかな……少しは。」
縁は家に着くと秒単位で眠りについた。
短かったですね。
英語はGoogle翻訳だから文句があればGoogleに言ってください。
正直各キャラの詳細なところ把握しきれてないです。メンゴ。