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第五節 援軍到来 2話目

 今回は繋ぎの回なので少し少なめです。

 ――地平線がうごめいている。地平線が、震えている。

 やはり予想通りというべきか、最初の接敵の時よりも明らかに数が倍以上、十倍にも思える程の大軍がこちらの方へと向かってきている。


『今回はテクニカのみの軍勢か……? ラスト!』

「はい。探知魔法を使っても、正面以外には気配はありません」


 ならば少しはマシか。目の前の敵に専念できるなら最悪俺一人でも何とかできなくもない。

 だが今回はあくまでギルドの名声を上げることが目的で、俺一人の知名度を上げる為の戦いではない。俺はあくまで討ち漏らし等援護に回るつもりでいなければ。


「ほっほぉー! これは大軍じゃあ!!」

「キョウ。感心してる暇、ない」


 チェイスの言うとおり、遮蔽物に足をかけながらのんびりと一望している暇なんて無いぞキョウ。


『ラスト』

「はい!」

『念のためお前はここでバックアップに回っていろ。アシャドールの連中にどさくさに紛れて暗殺されてもらっては困るからな』

「承知しました」


 壁の補強として【血硝姫之荊壁レッドスパインシールド】を張り巡らせておくのも良いかもしれないが、味方が触れてしまっては本末転倒。


『となると……昔からの戦法だがこの方法が一番効くな』


 少しの時間でもいい。この拠点で防衛をこなしている間に、少数精鋭を組んで逆に奇襲を仕掛ける。恐らくそれが一番確実に敵の大将を仕留めることができるだろう。

 今回はそれなりの規模の編成部隊なのだから、今回の攻撃を仕掛けてきた敵方の大将が指揮を執っているはず。


『よし。今から俺が呼ぶ者だけで、奇襲部隊を作る。後の者はこの拠点の防衛に専念してくれ。……キョウ!』

「俺か!? よっしゃあ!!」


 自身で切り込み隊長を名乗るのならば、呼ぶほかあるまい。


『お前なら手慣れているだろうからな。それとチェイス、お前もだ』

「分かった」


 チェイスはキョウのように大仰には喜ぶ姿勢を見せないが、コクリと頷いてくれている。


『俺は今回お前達のバックアップに回る。後の者はこの拠点の防衛に回れ』

「御意に。このユンガー、命に代えても守って見せましょう」


 いちいちこの程度で命をかけて貰っても困るが……まあ、突っ込むのはやめよう。

 俺は念のために装備している刀を元の黒刀・無間ムゲンへと装備し直すと、改めてタイラントコートに付随しているフードを目深にかぶりなおして気合いを入れ直す。


『目標は犠牲者ゼロ……その為に俺は動くとしよう』

「では主様。こちらも犠牲者ゼロで、いかせていただきます」

『期待しているぞ』


 乱戦はラストの得意分野。数では負けていても一度目と同様に魅了魔法で全てカタがつく筈。


『では奇襲地点まで急ぐぞ、キョウ! チェイス!』

「よっしゃあ! 一番乗りは俺がいただく!!」

「キョウ、分かってないかも」


 確かに不安だが、毎回敵陣に突っ込んでいっては帰還してくるというその実力、見せて貰おうか。

 いつの間にか総合評価10000ポイントを超えており、多くの読者様に応援を頂くことができました。この場をお借りして感謝を申し上げます。これから先も楽しんでいただけるような作品を書いていきたいと思いますので、これから先も応援や評価等頂ければ作者冥利に尽きます。

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