表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/44

ep2.21 ヒキニートお嬢様マオの実態

―――前回までのあらすじ……ではなく、今回は引きこもりニートをしているマオが、どのような理由で家族から現状の怠惰な生活が許されているのか、彼女の家庭内での役割と、社会的地位とを合わせて改めてバックボーンを提示する。

 以前にもマオの人物紹介を、具体的にはep1.1において、引きニートの残念お嬢様であるとだけ説明したが、今回はもう少し踏み込んだ詳しい内容である。


 まずは既知の情報を羅列するが、マオのフルネームは望月真央、24歳で引きこもってゲーマーをしているニートだが、彼女の実家はお太い大財閥なので、曲がりなりにもお嬢様である彼女はお金には困っていない。また、ニートを自認しているものの、実際には休学中の大学生で、3年次の就職活動で思うところがあって、自主的に3年ほど休学しているが、実は学籍を持っている似非ニートである。24歳学生です。


 彼女は三兄妹の末っ子で、兄は36歳の零次、姉は30歳の伊呂波と言う。

 兄は望月財閥のグループ企業統括に携わり、将来的には父の後を継ぐことが決まっている。また、姉の方は若者向け服飾ブランドショップの経営から始まり、ヘアメイクやらマッサージやらと事業を拡大して、ファッション全般に関する総合ブランドを興しており、美貌を活かして自らブランドモデルをやりつつ社長業も行っている、いわゆる新進気鋭のベンチャー社長だ。

 優秀な兄姉が既に実績を重ねており、望月家の将来はまぁまぁ安泰が約束されているため、マオが家業において期待される役割は特に無いのだが、それは彼女の自堕落な生活が許されている直接の理由ではない。彼女がヒキニートを許されている本当の理由は、彼女が持つ異能に起因しているのだ。


 ここからは異能の話になるが、以前にも触れた通り、マオには望月家の直系親族にのみ発現する異能『望月の引力』が継承されている。

 その効果は変人奇人を惹きよせると言う、一見するとデメリットしかないトラブルメイカー的な物だ。しかしこの異能の継承者は、当人も大概変人であるため、社会から爪弾きにされがちな変わり者達にとっては、同じ境遇を持った得難い隣人として映り、多くの場合よき友人関係を構築できるため、トラブルに発展するケースは少ない。類は友を呼ぶという奴である。

 また、この異能によって引き寄せられる変人達は、社会不適合者であると同時に、何かしら突出した才能を持った者ばかりなので、人間関係の構築で躓きさえしなければ、社会的に大きな実績を残せるポテンシャルを秘めているのだ。要するに『望月の引力』を持つ者が上手く折衝役を担ったならば、変人達を社会に適応させて、その才能を発揮させる場を整える事が可能なのだ。これが一代で大財閥となった望月グループを築き上げたマオの祖父、望月信長の秘密である。

 さて、ここでマオに話を戻すが、彼女が持つ異能の威力はすさまじく、とある神を名乗る信長の友人からは、信長が持っていた歴代最強のブラックホール級の引力を超えた、次元を歪める程のメガブラックホール級の吸引力であるとのお墨付きを頂いている。自称神の変人についてはここでは詳しく触れないが、その実態は魔王と同様に異世界からやってきた異常存在なので、まさしく次元の壁を越えて引き寄せられた存在が二体も居る事実が、自称神の言葉を裏付ける証拠となっている。


 少々長くなったが、ここでマオが家族からヒキニート生活を許されている理由に話は戻る。

 信長が築き上げた変人奇人だらけの友人達は、財閥グループの中核となる幹部メンバーとして多数在籍しているため、グループ運営に大いに影響しているのだが、彼らは異能を持たない普通の人にとっては極めて扱い難い、言葉が通じるだけの化け物と言った様相の難物揃いである。

 そこでマオが出てくるわけだが、彼女は祖父を通じてその友人達と小さい頃から仲良くしており、祖父を抜きにしても個人的に友誼を結んでいる。そして難物揃いのグループ幹部達だが、マオがお願いすれば孫娘に甘い祖父母の様に、大概の事は二つ返事で了承してくれるのである。

 そんなわけで、マオ当人が特段何かの役に立つわけではないが、望月グループの中核メンバーの人心を掌握している事で、期せずして陰の支配者的な立ち位置に成り上がっているのだった。なお、彼女自身はその事実に気付いていないし、たとえ気付いても友人頼りの権力を濫用する理由もないため、実質無害です。


 話をまとめると、ただでさえマオに甘い家族達は、彼女が働かずともそこに居るだけで役に立っている事実もあって、ヒキニート生活にあまり口出ししないのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ