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21・始まります


大ホールに移動しながら、さっきの出来事を思い返していた。


まず、アートがゲームとは違う動きをさっそく見せてきた。アートの出会いイベントは間違いなくさっきのあれだろう。まだフェルトのハッピーエンドが決まったわけではないだろうからフェルトの好感度下げは継続すべきだけど、それ以上にアートの好感度下げを意識した方がいい。間違えられる回数が少ない上、あくまでもこれが現実である以上セーブも巻き戻しも利かないのだ。…あぁ、気が重い。


あと、ゲーム内でアートの好感度が最初MAXに設定されている理由は、「運命を感じた」と言う名の一目惚れだったはずだ。となるとさっき出会ってしまった以上、やはりルートスタートは免れないのだろう。それにしても後付け感しかないこの理由どうにかしてほしい。こんなことのために命かけなきゃいけないのかと思うとバカバカしくなってくるじゃないか。今更だけど。


「はぁ…」


温室から大ホールまではそう離れていない。といっても10分ほどは歩くから、前世の普通でいったら遥かに遠いのだが。


入学式が始まれば本格的にこの世界が始まる。ため息もつきたくなるものだ。そんなことを考えると足取りも重くなり、余裕を持って温室を出たつもりが、予定より遅い時間に着いてしまい少しギリギリの到着となってしまった。


「先生、おはようございます。メル・シーグルト、到着いたしました」

「おう、じゃあそこで待っていてくれ」


舞台裏の先生の元へ到着の報告をすると、先生は舞台裏で見かけるような代物ではないソファーを指差しそう言った。


金持ちってすごいな…、と考えていたことなんて絶対に悟られないよう優雅な微笑みを崩さずソファーへ向かうと、先客がいるが、気にせず指示された通りにその人の隣に座る。

ちらりと顔を向けた時、私はここに座ったことを心の底から後悔した。


知ってる…、この人知ってる…!


読んで下さりありがとうございますm(_ _)m

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