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17・扉、です



まずい!昨日まではまだ入学式じゃないからとか言って自主的にノーカウントだったが、そんなものが当日になってまで許されるわけがない。だいたい昨日までのもノーカウントが反映されているか怪しいのだ。


「そ、そろそろ時間です。早く準備してくださいね。私は自分の荷物を取りに行ってから」


頭から手を離して空になったをシンクに運び、扉を開けた瞬間、ドアノブを掴んでない方の腕を掴まれ、囁かれる。


「門じゃなくて女子寮の入口で待ってて。迎えにいくから」


振り返った時にはドアはもう閉まっていて、赤くなった頬を抑え熱を振払うように早歩きをしながら、口を尖らせて独りごちる。


「なにも耳元じゃなくてもいいじゃないですか、ばか」


エレナのところに戻るまでには冷めてくれるだろうか、と鈍った思考を回した。



「朝のお仕事お疲れ様」


エレナは読んでいる書物から視線を上げることなく、平坦に呟く。


「ありがとうございます。そろそろ私達は行きますが、エレナは一緒に行きませんか?」

「んー……もうちょっと読んでから行くわ」

「そうですか、では戸締りはお願いしますね。行ってきます」

「行ってらっしゃい」


昨日の時点で纏めておいていた荷物を抱えてフェルトを待たせることがないように足速に部屋を出た。





「ほんとは一緒に行きたいけど。フェルト、怖いんだもの……やっぱり一緒に行きたかったな」


エレナは音が止んだ扉を睨んで、暫くして、ふっとため息を薄く吐き出した。



これが今日の分ですね



読んでくださりありがとうございますm(_ _)m


2017/5/8 最後の2文の「エレナは」という主語が抜けていたので修正しました。

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