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 外史から抜け、マイ外史へ移行した。

 現在のマイ外史のベースになっている幽州の土地イメージに、涼州の土地イメージを混ぜてみた……あんまり違和感がないというか、荒野っぽさが上昇した気がする。

 激しく寒々しい……次の外史は南に行こうかと思う。

 

 さて、今回の外史では、軍師増強で大ラッキーだったかね。

 かなりの成果だったのは間違いない。

 ただ、馬岱さん持ってかれたのは残念無念、近辺にプレイヤーが居るのは、油断為らないなぁ。

 そこら辺は、外史の流れでも言えることだが、原作があんな流れだったら、盛り上がりと主人公の立場が無いよなぁ。

 特に孫呉とか、復興できずに終わるし、曹魏も袁紹さんの下に押さえ込まれるとか、曹操さんの頭痛が酷い事になりそうだ。

 劉備さんとかは、平和で幸せなんだろうけど。


 ともかく、終わった事は置いといて、マイ外史だ。

 留守番してた、一周目の劉備さんと関羽さんに、難民受け入れでの人口増加策を続行させていたせいか、外史中の間にも、幾らか人口が増えてた模様。

 その御蔭で開発もチビッと進んでるくらいで、そう大きく変化はしていない。

 当面は、既に縄張済みの施設に人口が割り振られるまで、新しい事をしても、ややこしいだけだろうな。

 村をまわっての人口稼ぎにしても、モブが増えそうだしな……。

 マイ外史は現状維持だな。


「とりあえず、次の外史スタートまでの時間に、やることをやりますかな」


 先ずは馬騰さんの病気対策だな。

 方法は二種類あるっぽい。

 状態リセット用のアイテムを使うのと、メルモ玉で病気以前の状態にする事。

 前者は、アイテムで変化させた年齢や体型、更に言うと春蘭さんの左目とかも戻せる代物。

 流石に外史中には、アイテムに依る変化のリセットにしか使えないけど、極端な話、早死とか病弱も、マイ外史じゃキャラクターのフレーバーでしか無いからな。

 もう一つは、年齢を戻して、寿命や病気のフラグが立つ以前に戻す事。

 病気自体は、フラグがなければ継続しないので、外史移動するか、マイ外史での時間経過で治る。

 今回は、念の為ってのも入れて、状態リセットしてから、メルモ玉のつもりだ。


「さて、迎えに行きますか」


 私室の前に立つ。


「寿成殿、宜しいですかな?」


 声をかけると、中で何やらゴソゴソしている様子が伺えるが、返事がない。

 暫く待つと、パタパタと何やらスリッパじみた足音が近づいてきて、扉が開いた。


「お帰りなさい♪ あ・な・た」


 えーと、なんか、ひよこエプロンとお玉装備して、スリッパ履いてパタパタ走ってくる、馬騰さん。

 くそ、ベタな演出に、ギャップ感じてドキドキしちゃうぜ。


「ご飯にする? お風呂にする? それとも?」


 あ・た・し? と問いかける妖艶な眼差しに、アッサリと引っかかってしまいました。


 ……

 …………

 ………………


「さて、こちらの薬を飲んで頂けますかな?」

「これは?」

「病の元を断つ薬と、肉体を活性化させる薬ですな」


 若返りの薬なんて言えない。


「頂きますね」


 幾つかの飴玉を、ぐっと飲み込むのを見て、お茶を渡す。

 暫くして、効果を発揮したのが、よく判った。


「如何ですかな?」

「なんだか、生き返った感じがするわね」


 キャラクターとして、ある程度以上の年齢変化が起こらない仕様なので、外見の変化は殆ど無い。

 しかし、存在感というべきか、覇気というものだろうか?

 裡に秘める力が、溢れ出るような印象を受ける程に、力感を感じる。

 ただ、若妻演出のままの格好が、激しく浮いてるが。


「これから、宜しくお願いします」

「此方こそ、あ・な・た」


 というような、遣り取りの後、樊稠さんを呼んで武器を渡して強化し、次いで華雄さんを呼び出したら、脳筋連中と手合わせを始めて、二人して何処ぞへと行ってしまった。

 意外に樊稠さんも脳筋だったのに驚いたが、お玉にスリッパ装備の馬騰さんまで、パタパタと付いて行ってしまったのはどうなんだろう。

 まさか、あの格好で参戦はしないと思うが。


 それから、残りのメンバーについては、董卓さん・董旻さんと、残りの軍師組を呼び出し、お茶する事に。

 田豊さんと沮授さんは、何故かナチュラルに、クラシックなメイド服を着ている。

 お茶の準備も、流れるような所作で、整えていく。

 そんな二人に警戒心を露わにしつつも、そちらへ視線を向けないようにしているのが、賈駆先生と李儒さん。

 なにやら、メイド服に対して警戒しているのか?


 逆に、董旻さんと董卓さんは、随分と興味深そうに眺めているのだが

 そんな妙な緊張感の中、お茶をしながら、各々に強化用のアイテムを配っておいた。

 こうして、一通りの新規メンバーを呼び出し、参加可能にできた頃、外史の開始可能時間を知らせるアラームが鳴る。


「それでは、参りましょうかな」


 前回は設定をランダムにしたが、今回は登場設定と難易度を、ある程度決め打ちにしようと思う。

 登場は最初から全員、こうすれば難易度は自然と下がるし、妙なス卜レスを感じなくて済む。

 あとは登場地域とロールだが……ちょっと南に行ってみようか。

 それでロールはと……ザーッと流していくと、在野の賢人プレイとか?

 目的なしに、ブラつくには良いかもしれないな。

 ポツポツと考えながら、マイ外史を終了。

 周囲の光景が消えていき、揺らめく空間に一人浮遊しているのを感じる。

 泡めいたメニューに意識をやると、外史へジョインする旨を選択。

 新しく現れた設定の項目を、一つづつ選んで埋めていく。

 今回は、あんまりガツガツしたりとか、面倒なイベントは無しでいきたいな。

 そうなると、地域的には荊州辺りが面白いかな?

 水鏡女学院とか、見物に行ってもいいかもしれん。

 ふむ、その辺で適当な小役人とでもしておこう。

 さあ、スタートだ。

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