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 あー、なんか聞いたら恋姫は、ここでも二次オーケーになってるそうですね……恋姫臭い世界の叩かれて伸びる子システムな話書いてて、読むのはハーメルンとかにいってたんで、すっかりこっちのこと気づいてませんでした。

 消えるまで放置でいいやーとか面倒臭がってたんですが、一応はのこるんであれば、タグの辺りのことを初果してポツポツ続けてみようと思います。

 さて、マップ施設の細かい配置を考えるのが無駄になったんで、現在は初期位置のマップに、経済・政治系の施設を丼勘定で置きながら、一部に治安と満足度に関する施設を置いてます。

 北マップに、五百程度の兵力を維持できる施設を確保してるので、初期のマップが一通り埋まるまでは、治安維持には問題ない筈。

 なので、ポイント余剰ができたら縄張り決めて、時間を進めて初期施設が建ったら次を置く、というようなサイクルを繰り返していく。

 時折、人口を見ながら、西マップに農地やら放牧地やら治水・灌漑施設を追加し、自給自足+余剰の出るくらいに調整。

 当面、初期のマップが埋まるまで、金収入系の初期施設の建て増しを続けていこうと思う。

 まあ、初期施設は必要ポイントが少ない代わりに人口が必要で、1マップでは人口が増えた分のバランス取りや、備蓄との相談で難易度が上がる為、基本的に人口変化を抑えつつ収入の上がる、アップグレードの方が安定するっぽいのだが、食料生産を別口で容易に調達できるのであれば、初期配置の二倍のポイントでアップグレードし、収入が二倍になるよりは、初期施設を二つ追加して、収入三倍にする方が回転は良くなると思う。

 アップグレードは、初期マップが埋まって一段落ついてから、外史プレイ中にでも進めてもらおう。

 そんで、開発状況は現状こんな感じ。

 

 ○○○○○○○○○

 ○○○○○○○○○

 ○○○軍○○○○○

 ○○○商○○○○○

 ○○米商商○○○○

 ○○米商商商○○○

 ○○○○○○○○○

 ○○○○○○○○○

 ○○○○○○○○○


 大方、初期マップの六割程度までの縄張りを決め終えて、現在は人口の増加待ちです。

 こうなると、建築予約みたいな状態……。


「手持ち無沙汰になってしまいましたな」


 お茶でも頂きたいところなんですが……鈴々さん達も、白蓮さんも席外し中で、微妙に間が悪い。

 一人寂しくってのもなぁ。


「ご・しゅ・じん・さま♪」

「失礼します」


 ん? 桃香さんと愛紗さん? ご主人様なんて、呼んでくるのは二周目の方ですが。


「おや、どうかなさいましたかな?」


 なんか、桃香さんは変なテンションで、機嫌がよさそうに見えつつも、なんか目つきが怖い。

 そして愛紗さんは俯いて何やら思いつめている様子。


「鈴々ちゃんの事です!!」


 目だけが笑っていない笑顔の桃香さんが、卓の上に両手をついて、身を乗り出すように詰め寄ってくる。

 あの、激しく凶器が強調されるのですが、いったい何事なのやら。


「……あの、鈴々が、お情けを頂いたと」

「はい?」


 ついで愛紗さんが、両の手指でモジモジしつつ、顔を真赤にして、ボソボソと呟く。

 そして、自分のセリフで自爆したのか、なんか耳から首から一気に朱に染まっていく、更には胸元も。


「あの、愛紗殿? 大丈夫ですか?」


 なんか、足元まで覚束ない様子。


「一体、どうしたと云うのですかな?」

「鈴々ちゃんだけ、ずるいです。 だから、甘えに来ました!!」

「……あの、その……はい、甘えに来ました」


 なん、だと。


「それは、なんというか、誠に光栄ですが……」


 思いがけない話に、思わず頭が働かなくなりそうだ。

 まったく、なんという破壊力か、判ってても来る、あざとさとギャップ。

 これがメインキャラの力か!!

 まあ、趙雲さんとかで、耐性出来てなかったら、飛びついてたかもしれん。


「まあ、ともかくは、お茶でも一つ如何ですか?

 実のところ、休憩しようかと思ってはおったのですが、一人では寂しいところでしたので」


 少し落ち着く為と、当初の予定通り、お茶の用意をすることにして、何故か完備されている給湯室に行く。

 そして、お茶菓子と生姜飴湯(これは生姜湯作って蜂蜜が無かった時に、かわりに貰い物の柚子ジャムを入れたら、意外と飲めたので、ジャムの類をちょいちょい変えて飲んでる作者のマイブーム、癖があるので好き嫌いは別れるかと、でも温まる)を入れて戻り、二人に振る舞う。


「どうぞ、温まりますよ」

「む、頂きます」

「ありがとうございます」


 今日はイチゴジャム……そしてリッツにママレードとイチゴとアップルジャム乗せという、おやつ。

 こういう嗜好品については、ポイントショップがタイアップで出してるから、安心して摘めるのが嬉しいな。


「お口には合いますかな?」

「おいしいです」

「はい」


 甘味は単純に正義とでも言うのか、妙なテンションが落ち着いたようだ。

 暫し、無言の時間が過ぎて……。


「それで、何でしたでしょうか?」


 いや、何でしたでしょうか? じゃないだろとも自分でも思うが、外史に入り込んでる時と違って、素が入っているとこで迫られたりするとねぇ。

 ヘタレといわば言え、リアルでの引き出しがなさすぎて、自分でも泣けてくらぁ。


「いえ、あの」


 愛紗さんが「大丈夫ですから」といいかけて、桃香さんが何やら不満気な顔で、頬をふくらませている。

 むう、このまま帰らせちゃうのも男としてどうなんだ?

 そんな事を、さらりと考えさせてしまう、このゲームもNPCも本当に恐ろしいな。


「もし、よろしければ、添い寝でもして頂けませんかな?

 恥ずかしながら、此処の所の贅沢で、一人寝が寂しくなってしまいましてな」


 どういう理由なんだよ俺!! という、突っ込みどころ満載な誘い文句だったが、二人的にはOKだったらしく。


「仕方ないなぁ」と機嫌の治った様子の桃香さん。

「そ、そういうことならば」と、無駄に力の篭った愛紗さん。


 そんな二人を伴って、昼寝に向かうことになって……。


「おやおや、お二人とも。

 私は手を触れているだけだというのに、そんなに体を踊らせて……」

「そろそろ、体も解れている様子ですね……やはり、このままにしておくのは随分と、お辛そうですな」


 とかなんとか。

 ごちそうさまでした。


 やることやってたら、キリの良い時間になっていたので、一旦ログアウトすることにした。

 どうにも慣れない覚醒の感覚に頭を振りながら、ゲーム中のことを思い出そうとするが、なんだかセピアがかった昔の記憶のように、ぼんやりとしている。

 実際には何があったかとか、どんな事をしたとかは覚えているんだが、それに付随する感情とか感覚がにぶっている。

 まあ、ゲーム中の快感だの痛覚だのが、ハッキリと思い起こさせられるのも、拙いだろうからの処置なんだろうけど、もやもやするな。

 依存症とは別の意味で、ゲームに引きずられる理由じゃないだろうか。


「まあ、今日はこれくらいかな?」


 実質二周と、マイ外史に二周分くらいで、四時間強はダイブしていた勘定になるわけだし。

 初日から無理はしないようにして……無理は……いいんだよ。


 マンションを出て、自宅に帰る途中に晩飯の材料を買い込んで、その夜は過ぎた。

 翌日の朝の新聞を見て、メインレース含む幾つかで大荒れとのことで、確認すると見事なくらいに当たってて吹いた。

 まあ、今までも頼まれた馬券を買っても、後から足らずを貰った事がなかったし、元以上は取れてるんだなーくらいは感じてたが、自分でまで買うことはなかったから、漠然としか印象がなかった。

 それが今回、自分でも買ってみて、随分と勿体無いことをしていたのかもと思ったが、それも余裕があるからそう思うだけなんだろう。


 ともかく、ざっと計算して、渡さないといけない金額が三桁超えた辺りで、バイト先に電話して今日の午前中に、そちらへ寄りますと約束を取り付けた。

 そのまま朝一で銀行に行って、ATMで三回掛けて引き落とし、挙動不審気味にバイト先の喫茶店まで行って、分厚い封筒を厄介事みたいに押し付けてホッとしたのも束の間。

 デート行こっか♪ と、連れ回され、気がついたら夕方になっていた……。

 服に御飯にと、色々と奢って貰ったりで楽しかったのだが、ゲーム中の経験値は何だったのかというくらいに変わってない自分に、情けないやらホッとしたやら。


 結局この日はダイブすることもなく、家に帰って大人しく過ごした。

 そして、月曜からは週末に時間を開けるべく、多少頑張ってみたりしながら、土曜になった。

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