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35/79

35(2週目終了)

どう考えてもグダグダなので、2週目終了。

袁紹さんとこの三兄弟、もとい三姉妹……ここで出すのは失敗したOTL

やはり二週目で反董卓連合まで逝くのは厳しかった模様。

消化試合じみたもので三話使うとか

(このへん、三週目に突っ込む形で後々修正掛かるかもしれません)

あと、やたらと人数増やしたのは、某マップスの愛人部隊ネタやりたかっただけなんですが、誰も知らんと言われつつ、引っ込みがつかなくなったので、単なる戦力チートに成り下がりそうです。


「これはまた」


 なんというか、偽報で釣り出すという策であるが、四万のほぼ全軍が引っかかるとか、ゲーム的な処理で反応決めたにしても、馬鹿過ぎるだろ!!

 まあ、囚われのヒロインを救う為に、反乱軍が正規軍を追うというのは、ある意味でヒロイックな場面では有るのかもしれない。

 絵面的にも、黄色い大河のような人の動きは、中々の迫力ではあるのだ。


「だが、脆いですな」


 先頭を突っ走る士気の異常に高い連中は、道を開けてやり過ごし、遅れ伸びた列の半ば程を狙って合同軍が牙を剥いた。

 陣列も何もなく、ただ進む事しかなかった連中は、なんでまた合同軍が手を出さないと考えたのだろう?

 先頭集団が通り過ぎた為か?

 ともかく、両の脇から食い破られた流れは、其処でアッサリと断ち切られた。

 そして、途切れた流れの前半は、勢いのまま逃走し、堰き止められた後ろ半分は、後ろから押される勢いのまま、包囲陣の中に自ら飛び込んでいく。

 ごった返す中央部では、将棋倒しで同士討ち、外縁部では恐慌状態のままに、その数を合同軍に削られていく。

 そんな戦場から離れた場所から、状況を眺めつつ思う。


「うーむ、何やらイベントのルートから、外れてしまったような気がしますな」


 袁三姉妹とか、どう考えてもイベントギミックのような気がしてたんだけども、積極的に関わらなかったせいか、イベントの流れをネコミミさん辺りに持って行かれたような感じがする。

 合同軍に残るのが、キーだったのか?


「まあ、良いでしょう。

 こちらも出来る事をするとしましょう」


 ほぼ空になった黄巾の拠点から、ちらちらと北に逃げようとしている連中がいる。

 恐らくは、張三姉妹や場の勢いに釣られなかった、黄巾の連中をを利用していたか、あるいは隠れ蓑にしていた、少々知恵の回る類が、ここが引き際と逃げ出しているんだろう。

 数は少なくとも、そんな連中が幽州へ紛れ込んできたら、面倒くさい。


「星殿、鈴々殿、各々騎兵千を率いて、連中を潰して下さい。

 使えそうな奴ならば、生け捕りをお願いします」

「御意!!」「判ったのだ!!」


 輜重隊という枷を外された騎兵達が、先を争うように突っ走っていく。


「では、こちらも動くとしましょう」


 私兵の百と輜重隊の面々で、ガランとした黄巾の根拠地跡を眺めつつ、ポイントショップから、特殊部隊召喚(火計)のアイテムを購入。

 グレードは、相手のことを考えて、下から二番目の安い100円の代物を選択。

 二十個購入し、知力に運を400突っ込んでから使用。

 サポートを白蓮さんに頼んだ。

 相手側には頭らしい頭の居ない状態で、抵抗以前にサイコロも振れないようなもんだから、工作は素通しで効果を発生。

 待つ間もなく、火の手が上がっていくのが見えた。


「さて、では参りますかな」


 兵糧を焼かれ、拠点に残っていた者が、慌てて動き出す。

 この時点で残っている連中といえば、突っ走るだけの目的も、流されるだけの不断さも持たない、悪い意味で落ち着いている連中ぐらいじゃなかろうか?

 リアルの自分とかも、飯のあるとこに居ついてしまうだろうから、この中に交じってそうだな。

 あとは、逃げ出す連中よりも一段、用心深い連中か。

 今、火事に驚いて、慌てて動いているのは、間違いなく前者で、後者は……。


「助けて下さって、ありがとうございます」


 と、口々に繰り返す、黄巾に囚われていた人々。

 近隣から攫われてきた飯炊きだの、とっ捕まった商人だの、娼婦だの、あるいは偉いさんだの。

 それぞれ過ぎて、一々確認していられない程の雑多な集団。

 この中に、混じってるんだろうなぁ、さっきの後者。


 とはいえ、今の段階では、そんなもん選んで対処してられないので、捕らえられている場所ごとに、輜重隊の馬車に乗っけて、外へ逃がしていく。

 時折、こちらを警戒して、動くのを拒否する連中も居るが、官軍の略奪に巻き込まれても知らんぞというと、慌てて追いかけてくる。

 最終的に、一部は独力で逃げたらしいが、四百人近くを保護する事になった。

 更に、これとは別に、逃げてた連中を狩ってた部隊が、四十人程を捕まえているそうだ。


「では、退散いたしますかな」


 火事場泥棒が済み、囚われてた人々と、チョイチョイ見つけた金目の物も含めて、結構な大漁である。

 合同軍と黄巾の戦いは、まだまだ続きそうだが、押しまくっている様子から見ると、そう遠くないうちに決着が付きそうだ。

 となれば、さっさと姿を消すのが良いだろう。


 結局、合同軍の勝利が決まったのは、囲んだ半分の連中が降伏したのち、官軍の後を追いかけて行った残り半分、その連中が官軍と遣り合っている所に介入して、漸く終わったそうだ。

 この一連の騒ぎの中、曹操陣営の某主人公が、華雄・張遼の両者にフラグ立てたとか立てなかったとか。




 さて、現在は物資集積地跡にて、合流待ちをしているのだが。


「満腹さん……えげつない事するね」


 なんか、南郷さんに呆れられている。


「何か不味かったでしょうか?」

「いや、複数プレイヤーが関わっている大きな戦闘だとね、捕虜やなんかは、戦闘後に振り分けをするのが、暗黙の了解みたいなもんでね。

 プレイヤーバレを避ける為に抜け駆けするにしても、必要以外の物には手を出さないのが礼儀なんだ。

 だから、全部持ってきちゃダメだよ」


 そんな、ルールがあるのか。


「まあ、キャラに拘らない人にとっては、大きな戦闘で捕まえる捕虜なんかは、欲しい能力値持ったキャラゲットのチャンスだからね。

 今回は今更だし、仕方ないけど、気を付けたほうがいいよ」

「なるほど。 判りました、気をつけるとしましょう」


 そうか、戦闘の際にステ持ちが、やたら捕まったりするのは、そういう事でバランスとってるからか。

 確かに、その中から選ぶ為の物で、全部ゲットする為の物じゃないわな。

 だが、俺は自重しない。

 生け捕りの捕虜の皆さんは、基本的に戦闘型の脳筋だったので、飯・酒・金・アイテムで無理やり忠誠上げて取り込み。

 救出者の中からは、好みとある程度以上の美人を見繕って、同じく取り込み。

 思った以上に、被害者を装った黄巾の関係者らしき人物が、多く居て吹いた。

 ランダム生成のモブだからか、フラグを立てなくても良いのは楽でいい。

 というように、指をを渡す作業をしていると、立ち去った筈の南郷さんが戻ってきた。


「満腹さん、ちょっと相談がって……え?」

「あ、南郷さん、あれ?」


 何かを相談に戻ってきたらしい、南郷さんと顔を合わせた途端、世界が固まった。

 そして、固まった世界で、また俺はマッチョの声を聞いていた。


「おひさって言う程でもないわねぇん。

 どうして、アナタはこうも、トラブルを起こすのかしらん?」

「今度は何が?」


 マッチョにしては、わりと普通な登場だったが、用事は手早く終わらせたい。


「そうねぇ、問題はシステム上の限界を超えちゃったって事ねぇ」

「限界?」

「マイ外史への移動は最大16人、保有限界は32人、外史での指揮影響人数は、部隊やら戦争状態やらの影響も込みで150人前後。

 今は、そのうちの外史での指揮人数の限界に引っかかって、システムから蹴られた状態ねぇん」


 え? 外史からの移動が16人? マイ外史の最大値が32人?

 聞いてない……マニュアルにのってたけか?


「その制限って、マジ?」

「ま・じ♪」


 可愛くないから。

 それじゃあ、あほみたいにゲットしてる連中と、その指輪代は無駄?


「普通ならぁ、プレイ上で限界を感じる事は、ない筈なんだけど。

 あのアイテムは、致命的に失敗だったわぁん。

 まぁ、それでも問題が顕在化してるのはぁ、あ・な・た♪ くらいのものだけどねぇん」


 さいですか。


「で、これからどういう処理に?」

「とりあえずは、現時点のデータを保全しているわん。

 その後に、あなたのデータを切り離して、続行する事になるんだけどねぇん。

 あなたに選んで欲しい事があるのよぉ」


 急に真面目に切り替わるなよ。


「で? 何を選べと?」

「まずは、このままのアカウントで、上限数までに移行するキャラクターを選択、余分を諦めることねぇん」

「むう」

「もう一つは、アミューズメントパークなんかで使われている、複数筐体用の上位パッケージアカウントに切り替える事で、通信帯域とデータ領域、センターの処理能力の割り当てを、複数筐体分のリソースを食い潰す事で、無理やり乗り切る事よぉ」


 そんなもんがあるのか。


「言っておくけど、普通の対応じゃないわねん。

 通常じゃ個人向けに、こんな適用はしないんだけど、此方のOK出しちゃった仕様上でのトラブルということでの、メーカーからの配慮と考えて欲しいわん」

「なるほど」

「ただし、パッケージ用アカウントは六筐体用の物で、月額使用料が一般アカウントの十倍するのよねぇ。

 更にいうと、この先に向けてのアップデートの為のデータ取りも、させて欲しいのよぉん。

 その辺りを飲んで貰えるなら、データをそのまま移行させて貰うわ♪」


 それくらいなら。


「ただ、この先についてはぁ、仕様外の環境になるから、制限や不具合も出るかもしれないわねん。

 まず外史にアクセスする場合にはぁ、6アカウント分の空きが必要になるから、ログイン予約の際に数分待たされるかもしれないしぃ、本来は専用線で確保する通信帯域を、一般回線で大きく使用するから、曜日や時間による、ネット幹線の通信状況に拠っては、不具合が出るかもよぉん。

 それと、キャラクターの追加はできるけど、今回の適用は今のキャラクターだけねん」


 つまり、消したら知らんよということか。


「ただ、メリットもあるわぁん。

 パッケージアカウントからのポイントショップの使用だと、アミューズメントセンターのオーナーへ、メーカーからのキックバックがあるから、自分で使う分には、事実上割引みたいなものだから、買い物は若干、お・と・く♪

 あと、マイ外史のマップ上限規模が、9倍になるわ。

 これは処理上の問題で、狭いマップに処理を集中させるのが、不具合出そうで怖いからなのよね。

 だから、あんまり突き詰めた開発は、様子見ながら進めてねぇん。

 移行上限については、いきなり六機分のリソースを使うのも怖いから、三倍くらいの50人程度を考えているわ。

 マイ外史での最大数は、データだけの話だから、変動性にすれば上限なんて無いようなものだけど、NPCとして動かす負荷の上限はあるからぁ、こちらも三倍の数からマージンを取って、五百というところかしらん」


 どう? と言われても、まだ良く判ってないんだけども。

 まあ、月額が3万から30万になっても、そんなに気にしないから、別にいいか。


「お願いします」

「おっけぃ、判ったわぁん♪

 処理はこのまま行うからぁ、しばらくまってちょうだぃね。

 ああ、書類は後日送らせてもらうわねん」


 それから暫くして、周囲の風景が落ちて暗闇に変わり、更に暫く待つと、見覚えのある部屋に移った。


「おまちどぉうさま♪

 無事にデータの移行が完了したわぁよん」

「そりゃどうも」


 しかし、二週目でシステム障害起こすとか……自重した方が良いんだろうか。


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