プロローグ
初投稿です。右も左もわからず、とりあえずと見切り発車。
拙いかもしれませんが、よろしくお願いします。
不意に感じた肌寒さに、思わず身じろぎをする。
太陽が雲に隠されたのかな。私は薄手のワンピース一枚。夏といっても、日がなかったら肌寒くもなるだろう。
そう思い体を起こそうとするが、叶わない。体が異常に重いことに気付く。
ならばと瞼を開こうとするが、同様に酷く重い。声も、発せられない。
途端自身の状況を知ることが出来ないことに恐怖を覚える。
私は、私はどうしたんだっけ。ああ、そうだ。土手を呑気に歩いてて、滑って河原へ転がり落ちたんだ。いい歳して、恥ずかしい。
思い出し、少し落ち着く。さわさわと、風に吹かれて草が音を鳴らす。
肌寒いが夏とは思えない日差しの柔らかさと、暖かい風が心地よくて微睡みそうだ。
駄目だ、死ぬかも。
土手を歩いてたのは真昼だ。心地良さはたぶん夕方だからだろう。かなりの時間が経っている。
そこに動かない体とこの眠気。最期に向かってるとしか思えない。
なんて情けない死に方だ。私らしいけど。
今まで感じたことのない穏やかさに、ゆるゆると死を受け入れていく自分を感じる。
遠くなりゆく意識の片隅で、草を踏みしめる音が聞こえた気がした。
投稿できてるのか不安。