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ノイズの声

定型文。


「不適切な書き込みが増えてきたため、コメント欄を閉鎖します」

「一部の心ない反応に疲れてしまったので、しばらく休みます」

「度を越えた言葉が続いたため、法的対応を検討します」

「誹謗中傷は許されません。やめましょう」


画面の向こうで、同じような文章が今日も流れていく。


「どうして、こんな反応をする人が出てくるんだろうね」


私はスマホを眺めながら、ぽつりとこぼした。

すると隣にいた友人が、小さく肩をすくめて言った。


「……暇だからじゃない?」


私は友人の顔を見る。


「暇なら、別のことをすればいいのに。

ゲームとか、アニメとか、映画とかさ」


「でも同じよ」


友人はあっさり言った。


「結局、見た感想を書いて、また誰かの場所にノイズを落とすんだから」


「まあ……それも、そうか」


少し考えてから、私は続ける。


「どうしてこういう人たちって、

建設的なことができないんだろうね」


友人は、なぜか楽しそうに笑った。


「でも嵐は人が作った物を壊すから、ある意味建設的なんじゃない?」


そう言って煙草を咥え、

いかにも“してやったり”という顔でこちらを見る。


私は軽く愛想笑いをして、

このあまり面白くもない会話を、そのままSNSに投稿した。


たぶん「つまらない」とか

「意味がわからない」とか

そんな反応が届くのだろう。

でも、発信する側にとって本当にきついのは、

ノイズの声そのものじゃない。


何も届かないこと。

反応が、まったく返ってこないこと。


それだけなんだけどね。

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