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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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もしもの未来

作者: 結城 からく
掲載日:2025/12/08

 "もしもの未来"を教えてくれるアプリを買った。

 お題を伝えると、人工知能が画像を生成してくれるらしい。

 これがなかなか的確で、面白いという評判だった。

 アプリは少し高かったけど、暇潰しとしてはちょうどいいと思う。


「もしも、健司君と結婚していたら……どんな未来だったの?」


 私は期待を込めてスマートフォンに尋ねる。

 アプリの人工知能が「もしもの未来を計算中……」と表示する。


 健司君とは私の元カレだ。

 三年前、喧嘩をして別れたのである。

 きっかけは些細なことだった。

 あの時、つい怒鳴ってしまったのを今でも後悔している。

 だからこそ、健司君との幸せな未来を見てみたかった。


 一分ほどで人工知能が計算を終えた。

 私は生成された画像に目を通す。


 最初は健司君とのデート写真が続いた。

 行ったことのない遊園地や海でのツーショットである。

 スマートフォンにあるデータを参考に生成したのだろう。

 まるで本物のようによく出来ている。


 途中で結婚式の写真になった。

 ケーキ入刀のシーンやキス、親戚や友達と笑顔で並んでいる。

 私がブーケを豪快に投げる写真もあり、思わず笑ってしまった。


 次は私達の子供が登場した。

 色白の可愛い赤ちゃんだ。

 目元や私に似て、癖毛は健司君そっくりである。


(これがもしもの未来……幸せすぎるなぁ。実現してくれたらよかったのに)


 次々と画像をスクロールさせていた私は、ぎょっとして指を止める。

 いきなり血みどろの死体の画像が表示されたからだ。

 慌ててスクロールしても、死体の画像が続く。


 アップで写されたそれらは、どう見ても私だった。

 ブルーシートの上でバラバラに解体されて、生首がカメラ目線でこっちを睨んでいる。


「ひっ」


 私は怖くなってスマートフォンを投げる。

 その拍子に画面が切り替わり、本物のニュース映像が流れ始める。

 警察に連れられてパトカーに乗り込むのは健司君だった。

 ニュースのテロップは、彼が恋人を殺害した容疑で逮捕されたと説明していた。

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