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ラスエタ上、、、陸、、、?

「、、、、、、」


こんにちは!私の名前はアン!今つきとばされて森に落ちてるとこなんだ!


やばい!!やばすぎて悲鳴も出ない!!!


服や髪がばたばたばたと風にあおられ、ものすごい速度で真っ直ぐに落ちていく。

このままだと森に突き刺さってお陀仏だろう。

かすり傷程度なら魔力を集中させるだけですぐ治るが、自分自身の蘇生なんて無理だ!!

もがいてみるが、速度が落ちるなんてことはなく。

涙が上に流れていく。


もう誰でもいいから助けてくれという思いで、喉を振り絞って大きく叫んだ。


「ああああああああああああああああ!!!!!」


すると。

私は何かに体を鷲掴みにされた。

そう、鷲掴みに。


勘の良い方なら分かるだろう。


顔があげられるような体勢でも状況でもないから見えないが。

まあ鷲系の鳥類魔物だろう。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」


また私が叫ぶと、うるさいとでもいうようにグェと大きな声で一鳴き。

それにともなって爪が体に食い込み、服がビリ、、、と心細すぎる声を漏らした。

やばいやばい。叫ぶのは控えないと。


今は恐らく、魔鳥に餌にされるために巣に運ばれている。とりあえず落下からの即死は免れたが、、、。

状況を飲み込めたところで、どうすることもできない。

魔鳥は片方の足では腕ごと胴体を、もう片方では足を2本纏めてがっちり掴んでいるので動かすこともできない。

というかできたところで、落とされるだけだ。


ああ、、、即死はないけど、、、。

食われて死ぬのか、、、。


魔鳥はどんどん森の方に入りこみながら急上昇をしていく。でかい翼が羽ばたく風がこっちにまできて、髪が激しく揺れる。

地面は遥か遠く。ラスエタの緑が一面に広がっている。

そうして何もできないまま運ばれていると、なぜか頭が痛くなってきた。意識も危うい。


急上昇したアンは、高山病になっていた。



鳥魔物はそんなことには構わず進み、ラスエタの遥か上空の崖に造った巣に戻り、愛しの我が子たちに生きのよい餌を与えた。

しかし、我が子たちに人間をやるのは初めてだ。

ただ、これから食べることもあるだろう。今のうちに学ばせておかねば、後々一族の集会に出たとき恥をかいてしまう。


「すまない、それは私の仲間なんだ。食わせるのはよしといてくれないか」


なんだ?

声のした方を向くと、自分が産まれる前からこの森を棲家にしていたという古参の人間が飛んできていた。


「これは私の獲物だ。お前にくれてやる筋合いはない」


そんなことをしては子にやる餌がなくなる。ふざけたことを。


「エーテスの実をやるよ。それでどうだ」

「エーテス?そんなもの持ってるのか」

「ああ。だから、それをこっちにくれ」


まあ、エーテスが手に入れられるなら人間1人安いものだ。


「さっさとエーテスを寄越せ」

「先にそれだ」

「ッチ。ほらよ」

「投げるな、落としたらどうする」

「細かいやつだな。エーテスを出せ」

「細かくはない!ほら」

「投げるな!落としたらどうする!」

「細かいやつだな」


エーテスを手に入れられるとは運がいい。


───────────────────


私はあの魔鳥の巣に放り込まれると、小さい──と言っても私と同じぐらいの──魔鳥につつかれた。

朧げな意識では碌に抵抗することもできず、突き出した腕は小魔鳥の硬い毛に触れるだけだった。

クェクェという甲高い鳴き声が頭に響く。


先程からずきずき痛む頭は使い物にならない。


最初は遠慮気味だったつつきも、だんだん加減をしないようになってきて、肉に食い込むようになってきた。

なにやら鉄臭いと思い見てみると、腕や足から血が出ているようだった。


どく、どく、どくと心臓の音がするようだ。


そうしてついばまれていると、クェと大きめの鳴き声がする。

すると小魔鳥たちはくちばしを引っ込め、代わりに大きなくちばしが迫ってきた。


一気に食べるってことですか、、、???


ところが、私は咥えられただけだった。

次の瞬間放り投げられ、本日2度目の浮遊感を味わう。

あ、今度こそ落ちて死ぬのか、、、。


しかし、私の体は誰かに受け止められた。

いや、死にたくないから出てきた錯覚かもしれない。


「まあ、いいか、、、」


錯覚だろうと、まるで温かな人肌に触れているような心地がするのだ。それなら錯覚に感謝すべきだろう。


久々の人のぬくもりに、私は安心感からか気を失ってしまった。

高山病に関しては素人知識ですので、間違っているところがあるかもしれませんがご容赦ください。


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