疲れがピーク
雨が上がり、日も過ぎた。
宝箱は忽然と私の寝室から現れ、泥棒が誰かわからないまま。室内をメイドたちに掃除させて終わった。
気の弱くて、位の低いメイドに罪を押し付けて〜の、しっぽ切をするかもと思ったが、なくて安心した…犯人かどうかも、私だけじゃ判断できないからね。
(はあ…宝石全て無事…良かったぁ〜)
メイドの動きを元に、私は警戒しなきゃいけないと気持ちを改める事にした…
鳥小屋では盗まれる物なんてなかったので、そんな頭を使うことなんてなかったが。
(今度はドレスが被害にあわないようにしたほうがいいかな。いや、試着室は自分で管理なんて出来そうにない。鎖をつけてしないとダメかも…)
なんか変なため息が出て、疲れてしまった。
コンコン。
軽いノックと共に「お食事の時間ですー」と男の子のような声が聞こえてきた。私は「はい」と返事してリビングに向かおうと出る…
「ん………?」
「ん?ああー!ジブンですねー!すみません遅くなりました。ジブンはジルと言いますー!
ロロナ先輩の代わりに、今日からお世話係として配属となりました。よろしく願いまーすー!」
なんか…濃いキャラきたなー…
目の前にいる少年は細目で銀髪の猫口。
まるで狐が人に化けたような胡散臭さがある、私と同じくらいの男の子だった。
彼は丁寧にお辞儀してくれて、私に敬意を見せてくれているが、なんとなく胡散臭さで距離感を感じさせてしまう。
これが掴みどころのない相手と言うのだろうな。
「…ジル………くん?」
「はいー!」
「悪いんだけど、今日は疲れたから夕食なしにしてもいいよ」
「ええー!そんなー!ジブンのお兄ちゃんが作ったご飯なんですよー!?お腹空いてないんですかー!」
「あ、君のお兄さん。料理人なんだ。
悪いんだけど、朝から色んな事があって…食欲がないんだ。ゴメンね…」
「ええ…!」
初対面から失礼だ!と言われそうだけど、精神的にもう擦り切れてしまい、そのままベットに潜る。
バリバリに破かれた部屋は跡形もなく、綺麗に戻されたが。気持ち的に落ち着かなかった…
大きなため息をしたが、場所を変えるなんて出来そうにないし、無理やり重い体を休ませたいと意思に従う。
「ハナちゃんと寝ていたかったかも…でも、ドブ掃除を続けたくないし…はあ…」
目を閉じて眠りにつく。
気がついたら朝になってるかも知れない。
……でも起きてもやることないし、起きてても意味ない。
「近い内に家庭教師が来るんだし、ゆっくり出来るのが今日までかもしれない。だったらこの時間を大切にしないとね。」
コンコン。
またなにかノックが聞こえた…ふと目を開けたらどうやら寝ていたのだと気がついた。
「グレースお嬢様ー、失礼いたしまーす。
………お嬢様、大丈夫ですか?前よりも顔色悪いですよ?」
へ?マジで?
「よく見たら鏡も無いしー、時計も無いんですねぇー」
「元から、空き部屋だったからね…」
「やー…そうなんーですねー…おっと、お嬢様。お食事を持ってきましたー」
「え?下げたんじゃ…」
「夕食としての食事は下げましたが、薬を飲むには、空きっ腹には負担が高いですからねー」
ジルはベットのまま食べれるように、専用のテーブルを手際よく用意していった。
今まで彼を見てこなかったし、新人かもとは思うんだけど、かなり手慣れた動きだ。
もしかしたらお粥系を持ってきたのかな?ミルク粥とか…余りミルク粥は苦手なんだけど、まあ、出されたものは有り難く食べるのが礼儀ってものだ。
しかし、テーブルに出されたのは…
「え!?きつねうどん!?」
「はいー!お嬢様、シュナプシュ様が出した伝統料理に感激していたと聞きまして、そちらの伝統料理であるウドゥンなら、食が進むのではないかと家庭教師さんがー」
「え?」
家庭教師?