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【10-Ⅱ】《時系列12巻》  作者: 西ノ宮祐二
【11】《時系列13巻》
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13ー1(水霧浄土視点)

 俺は水霧浄土。創造主の後継者をやっている者だ。

創造主のルド様が“公には”死亡した事に成った一週間後、ルド様や関係者のシミュレーターの研究データをぶち抜いて、それを電子的に再現し、物理化させ世界中にばらまく奴が現れた。


「……死んだふりのままのルド様は俺らにこれらを超えてみせろと言う訳だ。……ルド様の成果物の大部分が含まれている気がするのですがね」


 俺は状況を整理する。電子遮断スーツを着た実働隊が世界中で電子の獣共と戦っては居るが状況は芳しくない。

 敵からすれば電子でシミュレーターの内部データをコピペしてばら撒いて暴れさせているだけなので、纏めて瞬殺出来ないと増殖速度に追い着けないからだ。ケールハイトは言う。


「所詮実現手法の都合上で強さに劣化が入っているコピペの乱造品。コピペ元の人からすれば勝つ事自体は難しくないですよね」

「いや、命からがら勝てるから問題ないでは問題だよ? 相手は幾らでもコピペで用意出来るのだし、幾らでも瞬殺出来ないとバランス崩壊している」


 ……昔弱い頃の自分が苦戦した奴等も普通に敵に居るし、なんならほぼオールスターだ。まるで最終決戦前のボスラッシュイベントだな。


「ケールハイト、勝てる前提で考えてそうだから釘を刺しておくと劣化コピーとは言え当時の俺らが束に成って勝てなかった奴も敵に控えているからね?」

「それを言うなら、アメアさんも。結局リベンジしてないですよね? 正確に言えば運営権限アバター共ですが」

「サタンとかヴィシュヌとかまあ、色々と。……それはそれとして火焔龍とかも忘れるなよ」

「……それはコピペ元の龍共に頑張って貰いましょう。どうせ秘密保持の都合上データを入れていても全部は入れていないはずですから」

「一般兵は有線ナノマシンで何処まで戦えるかね」

「……無線通信無しでやらないといけないので、個々の実力在りき。システムで制御をズルしていた人には辛そうですが」

「……電子メタフィールド的な敵の根幹を潰せる能力が有っても、世界中に大規模展開出来なきゃアレだしな」

「それが出来るなら能力を世界中に展開するように援護してやれば良く無いですか?」

「確かに。だが、問題としては電子遮断スーツを着ていないと精神汚染をくらうから電子や雷系の能力でそれを援護するならかなりの出力が必要だろう」

「他人の制御下の物に無防備に触れたら巻き込まれる、と言うだけの話にしても、どうにかするしか無くないですか?」

「……その選択肢の場合ケールハイトがそれをやる事に成るよ?」

「……」

「他の方法考えよう? な?」

「とは言えどうします?」

「……例えばデータ元に成っているシミュレーター全部の破壊、かな」

「……それは、良いのですか? その手法では勝てても大損害ですよね?」

「……シミュレーターの無力化しないとどうしようも無いだろ」

「ハッキング犯は誰か解ります?」

「電子とか陽子とかが元の妖怪って話だね」

「ならそいつを倒せば」

「……シミュレーターに宿っている状況だからそれを剥がす状況にはする必要が有る。あ、剥がす能力が有るから楽勝だな、とか言うのは要らないからな。敵のコピペ存在が莫大に居て実現が大変って話なのだし」

「……いずれにせよ解決策に成りそうなのがシミュレーターの有る場所に行き、原因を取り除く、ですか」

「まあ、そんな所だ。……話してばかりもアレだし、ちょっと電子の獣を駆除に行くか」


 そして俺とケールハイトは電子の獣を処理に前線に出向いた。敵との能力の噛み合わせの都合上色々やれる事には制限が有るが、俺は絶縁体スーツを身に纏い、有線ナノマシンをイノシシサイズの電子の蟻の大群を処理する事にした。とは言え、やる事と言えば道路に氾濫した電子獣の電子蟻共に有線な絶縁体加工されたワイヤーでワイヤーカッターをしまくり切断しまくる事。

 ……電子獣は絶縁体の物で斬らないと通電した結果非絶縁体の物で斬ってもすり抜けるだけで終わると言うクソ仕様だしね。電子で形を整えて居るだけならこれも意味は無いが、あくまでもデータを持ってきている形なのでデータ破損は困る、と言う所。

故に構成物にダイレクトアタック出来れば良いのだが、只の雑兵に装備なしでそれを望むのは流石に高望みと言うものではある。三分にも満たない駆除活動で四百体の電子蟻が駆除されたが、……少し離れたらまた元通りに成るだろう。焼け石に水と言って良いレベルでは有るが、……ハッキング先のシミュレーター自体が自律し始めたのは誤算だったな……。


「……しかしまぁ、シミュレーターその物の自体が神格化するとは」

「本来なら後出しジャンケン的には予想は出来た事です。シミュレーターでのシミュレートの積み重ねで貴方も私も神格を得た様な物で、……シミュレート内で神格を手に入れた奴等全員の器的な付加価値はシミュレーター機器に特盛りに成っていた訳ですし」

「結果として生半可な遠隔攻撃じゃシミュレーター自体をどうこう出来ない、と」

「更に言えば神格の力を伴う攻撃も、です。シミュレーターの神格の性質は莫大な量の神格の器ですからね、要は」


莫大な量の神格のキャパが有るので、神格的な攻撃をしてもそれに収まるだけ、か。


「何も工夫のない雷系は給電検案故に無線機器は使えず、神格にまつわる攻撃は吸収……シミュレーターが有る場所を焼き討ちとか冷却とかしてやりゃ良い気もするが、それは損害がでかすぎるしなぁ」

「損害とか気にするレベルの話ですかね?」

「あくまで敵の妖怪のハッキングでこうなっているのだから搦め手ではなく真正面から処理出来ないと今後俺らは諸々にシミュレーター自体一切使えなくなるよ。敵からすればシミュレーターをハッキングすれば破綻させられる状況でしか無くなるからね」

「……」

「乗り越えてやろうじゃ無いか。今までの全てを……でないと、今後が色々厳しいし」


補足説明として、

電子の身体に物理で攻撃しても攻撃に使われた物に通電し無視する。


雑な理解としては割と広めな範囲の物理無効って認識でOK。

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