Ⅱー56
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それから約一ヶ月が経ちました。流石に敵に領域なり界なり世界なりを展開出来る強い奴が出始めた様ですが……。水霧さんが独り言じみた言葉で言うには。
「……うーむ、少しずつ出しても起点が少ない的な意味で明確なウイークポイントが有る状態だから物量的な意味で圧殺されるだけなのだけどな。……わざとやっているのは間違いないと思う。だが、目的は此方の強い奴に対処させて情報を得て……じゃ無いか、だけじゃ無いか……うーん、けど仮に供物や儀式で強くなるなら此方に攻めて来る前に自前でやりゃ良いし?」
「水霧さん、全部口に出ています」
「あ、悪い。……で、聞いていたならどう思う?」
「……ちょっと聞きたい事が有りまして、倒した死体の処理は如何していますか?」
「……ん? …………あっ、アカン、敵からすれば敵の軍勢が使い捨てレベルにやられて問題無い。此方の世界に他の世界の物質やエネルギー等を大量に満たして、此方の世界と混ぜて世界を機能不全化させようとしている……のかも」
「……それ、創作で言うならアレですかね、アンチヘイトしたい余り作品のオリジナリティが消えた、的な」
「……頭痛いな、なら敵の雑魚どもは只の能力で量産された奴だな、こりゃ」
「とは言え、どうします? それを狙うと言う事は、それさえすれば勝てると思って居るって事ですよね? 送り込んでいる奴を処しに行くのは割とリスク高めですよ」
「とは言えやらないと世界を機能不全化されかねないし、静観していてもそれをやらされかねないな」
「ですが、侵略戦争をする事は此方が勝てる理由がそのまま負ける理由に変わりますよね? エネルギーを大量生産して押し返す感じはどうです?」
「対処療法だが、しないよりかはマシか……やってくるわ。ルド様に掛け合ってくる」
……わざと大量に獲らせて使わせて相手のオリジナリティを潰す、か。……実際盗品博覧会とかして居る奴がオリジナリティを出せているとか主張してきてもアレですし、実際誹られるかは別としてパクリ作家とか誹られる奴と実際同類に成っちゃいますしね。
まあ、料理なんて食えれば良い、こう言うので良いんよ、こう言うので済ます人も居るのは確かなのですけど。
色々と準備をしている所で世界中に一気にエネルギーが放出され、同時に連絡が来ました。……ルド様が世界中にエネルギーを大量に放出した様です。……さらにそれと同時に世界各地に膨大な数の海獣が顕れました。
……搦め手が失敗したから実力行使に出た感じですかね。……さて、海獣狩りを始めましょうか。
水霧の発想の根拠は、
ケールハイトとかがやっていた飽和に依る破綻現象とか、
ネイトのオートテラフォーミングや
スカジがやってたロジックブレイカー、
等が根拠に成ります。
……つまり割と初期から設定としては有った話って事。
飽和状態に成るには量少なくね?って奴は、
そもそもこれは作中の今までの全部の積み重ねの結果であって、今回だけでそうなっている訳では無いです。
……まあ、局所的には個人で法則破壊が出来るのは事実なのでアレだが。




